プリンスリターン（2017年生、母プリンセスプライド）

プリンスリターン（2017年4月5日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「王子+戻る」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のストロングリターン（当時11歳）と交配したプリンセスプライドが9歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は中館牧場。2020年のシンザン記念(G3)で2着に入った他、2020年のアーリントンカップ(G3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、中館牧場から「北海道サマーセールサラブレッド1歳」に上場され、コスモヴューファームによって561.6万円で落札された。

加用正厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2019年）

7月6日、デビュー戦は原田和真騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（函館芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は432kg。9頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線では渾身の力で末脚を持続させて先頭に立ち、最後は2着のアメージングサンをクビ差振り切って初勝利を挙げた。

7月21日、中1週で迎えた2戦目は、2歳G3の函館2歳ステークス（函館芝1200m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で原田和真騎手（1戦1勝）。15頭立ての11番人気で8番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走し、3着に入り込んだ。

9月1日、中5週で迎えた3戦目は、2歳オープンのすずらん賞（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で原田和真騎手（2戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では上がり1位タイの末脚を繰り出したが上位には届かず6着に敗れた。

9月21日、中2週で迎えた4戦目は、2歳オープンのききょうステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で原田和真騎手（3戦1勝）。6頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では勢いよく末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のワンスカイを半馬身振り切って2勝目をマークした。

12月15日、約3か月の間隔を開けて迎えた5戦目は、2歳G1の朝日杯フューチュリティステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で原田和真騎手（4戦2勝）。16頭立ての15番人気で13番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、馬場の外目を回って9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では天稟の闘志でゴールまで力走し、5着に入り込んだ。

3歳（2020年）

1月12日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた6戦目は、3歳G3の日刊スポーツ賞シンザン記念（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で原田和真騎手（5戦2勝）。10頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではものすごい伸び脚で猛進したが、伸びてきたサンクテュエール決め手に屈してクビ差の2着となった。

4月18日、約3か月の休み明けで迎えた7戦目は、3歳G3のアーリントンカップ（阪神芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は7戦連続で原田和真騎手（6戦2勝）。12頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走し、3着に入った。

5月10日、中2週で迎えた8戦目は、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は8戦連続で原田和真騎手（7戦2勝）。18頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後は脚が止まってしまい15着に終わった。

7月19日、中9週で迎えた9戦目は、ハンデG3のトヨタ賞中京記念（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で原田和真騎手（8戦2勝）。18頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。最後は脚が止まってしまい14着に敗れた。

8月30日、中5週で迎えた10戦目は、朱鷺ステークス（新潟芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で原田和真騎手（9戦2勝）。18頭立ての5番人気で16番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、5着に終わった。

4歳（2021年）

3月28日、約7か月の休養明けで迎えた11戦目は、六甲ステークス（阪神芝1600m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は11戦連続で原田和真騎手（10戦2勝）。15頭立ての9番人気で14番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では息の長い末脚を披露し、3着に入り込んだ。

5月8日、中5週で迎えた12戦目は、谷川岳ステークス（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で原田和真騎手（11戦2勝）。9頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。最後は垂れてしまい7着に敗れた。

6月19日、中5週で迎えた13戦目は、松若風馬騎手を鞍上に迎えて、米子ステークス（阪神芝1600m 外回り小雨/重）に出走。15頭立ての8番人気で大外15番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら11番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には割り込めず6着に敗れた。

8月29日、中9週で迎えた14戦目は、小倉日経オープン（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松若風馬騎手（1戦0勝）。10頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではぐいぐいと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のダブルシャープを半馬身振り切って久々に勝利を挙げた。

10月3日、中4週で迎えた15戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、ポートアイランドステークス（中京芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではきちんと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のルークズネストをクビ差振り切って4勝目を挙げた。

11月27日、中7週で迎えた16戦目は、横山武史騎手を鞍上に迎えて、キャピタルステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。17頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のトラインに1馬身半の差をつけて先頭ゴールを果たした。

6歳（2023年）

2月5日、約14か月半の休み明けで迎えた17戦目は、横山和生騎手を鞍上に迎えて、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての14番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では余力が残っておらず11着に終わった。

3月5日、中3週で迎えた18戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの大阪城ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では伸びあぐねて9着に敗れた。

2023年4月13日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。