ピュウターオール（1986年生、母エビスオール）

ピュウターオール（1986年3月28日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のピユウターグレイ（当時7歳）と交配したエビスオールが16歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（有）飛渡牧場。戦績は、中央平地17戦5勝2着2回。1990年のエプソムカップ(ハンデG3)で2着に入った他、1990年のバレンタインステークス(オープン)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

高木嘉夫厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1989年）

1月28日、デビュー戦は坂本勝美騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（東京ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は454kg。11頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のピンククインに1馬身の差をつけて初白星を挙げた。

2月18日、中2週で迎えた2戦目は、4歳400万下の春菜賞（東京芝1600m 曇/不良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は2戦連続で坂本勝美騎手（1戦1勝）。14頭立ての11番人気で2番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず8着に終わった。

11月11日、約9か月の休養明けで迎えた3戦目は、4歳以上400万下の摺上特別（福島ダート1000m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で坂本勝美騎手（2戦1勝）。12頭立ての6番人気で大外12番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では脚を伸ばせず6着に敗れた。

11月25日、中1週で迎えた4戦目は、小島太騎手を鞍上に迎えて、4歳以上400万下（東京ダート1400m 晴/良）に出走。14頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では速い脚を使えず9着に敗れた。

12月16日、中2週で迎えた5戦目は、4歳以上400万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小島太騎手（1戦0勝）。14頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。ハナに立ち、少し遅いペースで集団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のユアウエルカムに1馬身1/4の差をつけて2勝目をマークした。

4歳（1990年）

1月6日、中2週で迎えた6戦目は、5歳以上900万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で小島太騎手（2戦1勝）。16頭立ての12番人気で9番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。最後は脚を失くしてしまい14着に終わった。

1月28日、中2週で迎えた7戦目は、5歳以上900万下（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で小島太騎手（3戦1勝）。13頭立ての12番人気で8番ゲートからスタート。逃げを打つ恰好となり、些か速いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では不撓のスロトングスピリットで渋太く粘り続けて、最後は2着のウイルサラゼンに1馬身半の差をつけて3勝目を獲得した。

2月10日、中1週で迎えた8戦目は、バレンタインステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で小島太騎手（4戦2勝）。8頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で追い上げたが、抜け出したアンシストリーにクビ差届かず2着となった。

3月3日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた9戦目は、ハンデ戦の内外タイムス杯（中山芝2000m 小雨/重）に出走。鞍上は6戦連続で小島太騎手（5戦2勝）。13頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では末脚に勢いがなく8着に敗れた。

3月31日、中3週で迎えた10戦目は、船橋ステークス（中山芝1800m 雨/稍重）に出走。鞍上は7戦連続で小島太騎手（6戦2勝）。14頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、少し緩いペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして、最後は2着のブラウンアイボリーを半馬身振り切って4勝目を奪取した。

4月22日、中2週で迎えた11戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 小雨/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は8戦連続で小島太騎手（7戦3勝）。18頭立ての13番人気で14番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では末脚が冴えず15着に終わった。

5月13日、中2週で迎えた12戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は9戦連続で小島太騎手（8戦3勝）。16頭立ての14番人気で大外16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が鈍り15着に終わった。

6月10日、中3週で迎えた13戦目は、ハンデG3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は10戦連続で小島太騎手（9戦3勝）。14頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では持ち前の強靭な心肺能力でしぶとく走り抜いたが、勝ったサマンサトウショウにねじ伏せられて1馬身差の2着となった。

9月22日、約3か月半の休養明けで迎えた14戦目は、ハンデ戦のセプテンバーステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で小島太騎手（10戦3勝）。13頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後はタレてしまい12着に敗れた。

6歳（1992年）

4月18日、約19か月の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた15戦目は、総武ステークス（中山芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は12戦連続で小島太騎手（11戦3勝）。18頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。端を奪う形となり、やや遅いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではきっちりと末脚を伸ばして、最後は2着のボーブランメルを半馬身振り切って久しぶりの実戦を物にした。

5月17日、中3週で迎えた16戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2200m 外回り晴/良）に54kgの軽斤量で出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は13戦連続で小島太騎手（12戦4勝）。13頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では鋭い脚を使えず7着に敗れた。

6月13日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた17戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/良）に54kgの軽斤量で出走。12頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では末脚に勢いがなく7着に終わった。