アンシストリー（1986年生、母エリモグレース）

アンシストリー（1986年4月13日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のマルゼンスキー（当時12歳）と交配したエリモグレースが15歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は川上悦夫。戦績は、中央平地14戦4勝2着3回。1989年の皐月賞(G1)で3着に入った他、1989年の弥生賞(G2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

畠山重則厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1988年）

6月12日、デビュー戦は田面木博公騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（札幌ダート1000m 晴/良）に出走。馬体重は434kg。9頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では矢のように急駛したが、抜け出したサクラナイスを差し切れず、1馬身3/4差の2着となった。

6月26日、中1週で迎えた2戦目は、柴田政人騎手を鞍上に迎えて、3歳新馬（札幌ダート1000m 曇/良）に出走。6頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったカミノテンホーに詰め切れず、3馬身差の2着に敗れた。

7月16日、中2週で迎えた3戦目は、3歳未勝利（札幌ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田政人騎手（1戦0勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るリバルドサキを途轍もない末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

11月27日、約4か月半の休養明けで迎えた4戦目は、3歳400万下（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で柴田政人騎手（2戦1勝）。5頭立ての2番人気で3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではジリジリとしか伸びず3着に敗れた。

12月24日、中3週で迎えた5戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、3歳400万下のひいらぎ賞（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。12頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るセキテイロマンを豪快な末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて2勝目を手に入れた。

3歳（1989年）

1月15日、中2週で迎えた6戦目は、3歳G3の京成杯（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦1勝）。10頭立ての3番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず5着に敗れた。

3月5日、中6週で迎えた7戦目は、3歳G2の弥生賞（中山芝2000m 雨/不良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（2戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

4月16日、中5週で迎えた8戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 晴/不良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（3戦1勝）。20頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出したが、3着に終わった。

10月22日、約6か月半の休養明けで迎えた9戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の清滝特別（京都芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では今一つ末脚が切れず7着に敗れた。

11月11日、中2週で迎えた10戦目は、4歳以上900万下の八瀬特別（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では目立つような脚を使えず5着に敗れた。

12月24日、中5週で迎えた11戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下のグッドラックハンデキャップ（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（4戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で猛進したが、勝ったダービーサイクルにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

4歳（1990年）

1月15日、中2週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の初春賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（5戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るアサヒトウコンを上がり3位タイの末脚で半馬身差し切って勝利をモノにする

2月10日、中3週で迎えた13戦目は、バレンタインステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（6戦2勝）。8頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のピュウターオールをクビ差振り切って圧倒的人気に応えた。

3月11日、中3週で迎えた14戦目は、郷原洋行騎手を鞍上に迎えて、G2の中山記念（中山芝1800m 曇/良）に出走。8頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚が振るわず7着に敗れた。