アルナシーム（2019年生、母ジュベルアリ）

アルナシーム（2019年4月14日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「海風(アラビア語)。母名より連想」。毛色は鹿毛。種牡馬のモーリス（当時8歳）と交配したジュベルアリが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2024年の中京記念(ハンデG3)に勝利した他、2023年のカシオペアステークス(オープン)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、ノーザンファームから「セレクトセールサラブレッド1歳」に上場され、サラブレッドクラブライオンによって2,640万円で落札された。

サラブレッドクラブライオンにて総額3,400万円（8.5万×400口）で一口馬主が募集された。

橋口慎介厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2021年）

7月4日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（函館芝1800m 曇/良）に出走。馬体重は418kg。14頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のブラックボイスに2馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

11月20日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から20kg増やして迎えた2戦目は、2歳G2の東京スポーツ杯2歳ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。最後は垂れてしまい6着に敗れた。

12月19日、中3週で迎えた3戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、2歳G1の朝日杯フューチュリティステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。15頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

3歳（2022年）

2月19日、中8週で迎えた4戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳1勝クラスのつばき賞（阪神芝1800m 外回り小雨/良）に出走。7頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したテンダンスを捕まえ切れず、1馬身1/4差の2着となった。

3月20日、中3週で迎えた5戦目は、3歳G2のスプリングステークス（中山芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。13頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では鋭い脚を使えず7着に敗れた。

6月26日、約3か月半の休み明けで迎えた6戦目は、3歳以上1勝クラスの城崎特別（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では異次元の末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のサンストックトンを半馬身振り切って人気に違わぬ実力を証明した。

10月8日、約3か月半の休み明けで迎えた7戦目は、3歳以上2勝クラスの瀬戸内海特別（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（3戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では途轍もない末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のララヴォルシエルに1馬身半の差をつけて1着ゴールを果たした。

11月19日、中5週で迎えた8戦目は、3歳以上3勝クラスの秋色ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で福永祐一騎手（4戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では他馬と同じ脚色になってしまい6着に敗れた。

4歳（2023年）

2月19日、約3か月の休養明けで迎えた9戦目は、鮫島克駿騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの武庫川ステークス（阪神芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では末脚が冴えず10着に敗れた。

4月2日、中5週で迎えた10戦目は、坂井瑠星騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの心斎橋ステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では強靭な末脚を発揮したが、4着に終わった。

6月17日、約2か月半の間隔を開けて迎えた11戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスの垂水ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で坂井瑠星騎手（1戦0勝）。9頭立ての3番人気で大外9番ゲートからスタート。先陣を切る恰好となり、ややスローペースでレースを牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では渾身の力で末脚を持続させて、最後は2着のトゥデイイズザデイをアタマ差振り切って先頭ゴールを果たした。

7月16日、中3週で迎えた12戦目は、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は鮫島克駿騎手（1戦0勝）。16頭立ての6番人気で15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では切れる脚を使えず6着に敗れた。

9月16日、中8週で迎えた13戦目は、ハンデ戦でオープンのケフェウスステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は坂井瑠星騎手（2戦1勝）。10頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚を失くしてしまい8着に敗れた。

10月29日、中5週で迎えた14戦目は、カシオペアステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は鮫島克駿騎手（2戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では一完歩ずつ着実に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のピンハイに1馬身1/4の差をつけて5勝目を奪取した。

5歳（2024年）

1月6日、中9週で迎えた15戦目は、ハンデG3の京都金杯（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で鮫島克駿騎手（3戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では脚が残っておらず11着に敗れた。

2月18日、中5週で迎えた16戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で鮫島克駿騎手（4戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では決め手が足りず、4着に終わった。

3月30日、中5週で迎えた17戦目は、横山和生騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。16頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは16番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位争いには絡めず9着に終わった。

5月11日、中5週で迎えた18戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、都大路ステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。11頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では迫力満点の伸び脚で猛追したが、抜け出したセオを差し切れず、1馬身1/4差の2着となった。

6月9日、中3週で迎えた19戦目は、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて15番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では末脚を持続できず、5着に終わった。

7月21日、中5週で迎えた20戦目は、ハンデG3の中京記念（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦0勝）。14頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のエピファニーをクビ差振り切って悲願の重賞初制覇を果たした。

10月19日、約3か月の休み明けで迎えた21戦目は、G2の富士ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（3戦1勝）。17頭立ての11番人気で12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走し、最後はコムストックロードと並んで6着同着となった。