イングランドシチー（1997年生、母Fraulein Tobin）

イングランドシチー（1997年4月11日）は、アイルランドで生まれ、日本で調教された競走馬。牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のラムタラ（当時5歳）と交配したFraulein Tobinが16歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地28戦6勝2着8回。2003年のみなみ北海道ステークス(オープン)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

友駿ホースクラブ愛馬会にて総額7,500万円（2.5万×3000口）で一口馬主が募集された。

清水出美厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1999年）

8月8日、デビュー戦は藤田伸二騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（札幌芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は446kg。10頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

9月12日、中4週で迎えた2戦目は、熊沢重文騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（札幌芝1800m 晴/稍重）に出走。13頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず6着に敗れた。

9月25日、中1週で迎えた3戦目は、3歳未勝利（札幌芝1800m 曇/重）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で10番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では決め手が足りず6着に敗れた。

10月24日、中3週で迎えた4戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸び、4着に入った。

11月14日、中2週で迎えた5戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（京都芝2000m 晴/良）に出走。17頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では強靭な末脚を発揮し、4着に入った。

11月27日、中1週で迎えた6戦目は、3歳未勝利（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は熊沢重文騎手（1戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では闘争心が光る走りを見せたが、勝ったファイブビーンズにねじ伏せられて3/4馬身差の2着に敗北した。

12月11日、中1週で迎えた7戦目は、3歳未勝利（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で猛進したが、勝ったカリスマサンオペラにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

12月25日、中1週で迎えた8戦目は、3歳未勝利（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線ではシャープな伸びを見せたが、勝ったフェリシタルにねじ伏せられて3馬身差の2着に敗北した。

3歳（2000年）

1月5日、中1週で迎えた9戦目は、4歳未勝利（京都ダート1800m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（3戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではシャープな伸び脚で急追したが、勝ったタマモルビーキングに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

1月22日、中1週で迎えた10戦目は、4歳未勝利（京都ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（4戦0勝）。9頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では切れる脚を使えず5着に敗れた。

2月6日、中1週で迎えた11戦目は、小林徹弥騎手を鞍上に迎えて、4歳未勝利（小倉芝2000m 小雨/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。14頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では脚色がやや鈍り、3着に終わった。

3月12日、中4週で迎えた12戦目は、4歳未勝利（阪神芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（5戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったグランパドドゥに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

3月25日、中1週で迎えた13戦目は、4歳未勝利（阪神芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（6戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線に入ると、前で粘るフィールドグランデを猛烈な末脚で半馬身差し切って待望の初勝利を挙げた。

4月22日、中3週で迎えた14戦目は、4歳500万下のムーニーバレーレーシングクラブ賞（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（1戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では驚異的な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のビワタイテイを3/4馬身振り切って1着ゴールを果たした。

5月6日、中1週で迎えた15戦目は、3歳G3の京都新聞杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は藤田伸二騎手（7戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

4歳（2001年）

6月17日、約13か月半の休み明けで馬体重を前走から48kg増やして迎えた16戦目は、3歳以上500万下の湯川特別（函館芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（8戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではものすごい伸び脚で追い上げたが、抜け出したニューイングランドにクビ差届かず2着に甘んじた。

7月8日、中2週で迎えた17戦目は、3歳以上500万下の北洋特別（函館芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（9戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では持ち前の強靭な心肺能力でしぶとく走り抜いたが、勝ったアグネススペシャルにねじ伏せられて3馬身半差の2着に敗北した。

7月28日、中2週で迎えた18戦目は、3歳以上500万下の駒ケ岳特別（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で藤田伸二騎手（10戦1勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で猛進したが、勝ったメリーランドシチーにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

8月18日、中2週で迎えた19戦目は、3歳以上500万下の知床特別（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で藤田伸二騎手（11戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線に入ると、前で粘るファーストバッハを上がり1位タイの末脚でクビ差だけ差し切って久しぶりに勝利を挙げた。

10月6日、中6週で迎えた20戦目は、3歳以上1000万下の鳴滝特別（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で藤田伸二騎手（12戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

5歳（2002年）

7月13日、約9か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた21戦目は、3歳以上1000万下のSTV杯（函館芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は小林徹弥騎手（1戦0勝）。16頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して7番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり7着に敗れた。

8月4日、中2週で迎えた22戦目は、3歳以上1000万下の洞爺湖特別（函館芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で小林徹弥騎手（2戦0勝）。16頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では切れる脚を使えず8着に敗れた。

9月14日、中5週で迎えた23戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の兵庫特別（阪神芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（2戦1勝）。13頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では途轍もない末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のマイネルアンブルをクビ差振り切って4勝目を奪取した。

10月5日、中2週で迎えた24戦目は、3歳以上1000万下の鳴滝特別（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（3戦2勝）。11頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

10月26日、中2週で迎えた25戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の高雄特別（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。18頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では他馬と同じような脚勢になり12着に敗れた。

6歳（2003年）

6月7日、約7か月半の休み明けで迎えた26戦目は、4歳以上1000万下の木曽川特別（中京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（13戦2勝）。12頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では鋭さ光る末脚を繰り出し、3着に入った。

7月6日、中3週で迎えた27戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の松前特別（函館芝2600m 晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では別次元の末脚を弾けさせてあっさりと抜け出し、最後は2着のハクリュウホウに3馬身の差をつけて5勝目を収める

8月9日、中4週で迎えた28戦目は、みなみ北海道ステークス（函館芝2600m 雨/不良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（14戦2勝）。8頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、グングンと末脚を伸ばして、最後は2着のホワイトハピネスに1馬身1/4の差をつけて1着ゴールを果たした。