テンセイフジ（2002年生、母ハローメルヘン）

テンセイフジ（2002年5月6日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「天清富士」。毛色は鹿毛。種牡馬のハウスバスター（当時15歳）と交配したハローメルヘンが10歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は小葉松幸雄。戦績は、中央平地1戦0勝、地方28戦5勝。2005年の関東オークス(牝G3)に勝利した他、2006年のスパーキングレディーカップ(牝G3)で3着に入るなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

1歳のとき、小葉松幸雄から「北海道サマーセールサラブレッド1歳」に上場されたが主取りとなった。

八木正雄厩舎（川崎）へ入厩。

2歳（2004年）

7月18日、デビュー戦は酒井忍騎手を鞍上に据えて、2歳（川崎ダート900m 晴/良）に出走。馬体重は458kg。9頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では末脚が冴えず6着に終わった。

8月9日、中2週で迎えた2戦目は、2歳（川崎ダート900m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で酒井忍騎手（1戦0勝）。8頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

9月6日、中3週で迎えた3戦目は、2歳（川崎ダート1400m 晴/不良）に出走。鞍上は3戦連続で酒井忍騎手（2戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のシンデレラジョウに4馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

11月25日、約2か月半の間隔を開けて迎えた4戦目は、2歳（川崎ダート1500m 晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で酒井忍騎手（3戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るワイズマンを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけて勝利を手中に収めた。

12月27日、中4週で迎えた5戦目は、2歳戦の白鳥特別（大井ダート1600m 内回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で酒井忍騎手（4戦2勝）。14頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を披露し、3着に入った。

3歳（2005年）

1月13日、中1週で迎えた6戦目は、3歳戦のツインドリーム特別（浦和ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で酒井忍騎手（5戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るオリエンタルスワンを次元の違う末脚で半馬身差し切って先頭ゴールを果たした。

2月16日、中4週で迎えた7戦目は、石崎隆之騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳オープンのユングフラウ賞（浦和ダート1400m 雨/重）に出走。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では目立つような脚を使えず6着に敗れた。

3月10日、中2週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳オープンの’05桃花賞（大井ダート1600m 内回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で石崎隆之騎手（1戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では超凡な末脚を発揮したが、3着に終わった。

4月13日、中4週で迎えた9戦目は、石崎駿騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳地方重賞の桜花賞（浦和ダート1600m 雨/不良）に出走。11頭立ての11番人気で大外11番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切り、3着に入り込んだ。

5月12日、中3週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳地方重賞の東京プリンセス賞（大井ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で石崎駿騎手（1戦0勝）。16頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のクリストサファイアに2馬身半の差をつけて4勝目を獲得した。

6月15日、中4週で迎えた11戦目は、牝馬限定3歳G3の関東オークス（川崎ダート2100m 雨/不良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で石崎駿騎手（2戦1勝）。14頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では圧倒的な末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のシールビーバックに2馬身半の差をつけて重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

10月12日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から11kg増やして迎えた12戦目は、牝馬限定3歳地方重賞のロジータ記念（川崎ダート2100m 晴/重）に出走。鞍上は4戦連続で石崎駿騎手（3戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、4着に終わった。

11月3日、中2週で迎えた13戦目は、今野忠成騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定地方重賞のTCKディスタフ（大井ダート1800m 曇/良）に牝馬ながら56kgの斤量を背負って出走。15頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず7着に敗れた。

12月4日、中3週で迎えた14戦目は、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝1800m 雨/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は酒井忍騎手（6戦3勝）。16頭立ての15番人気で10番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい16着に終わった。

4歳（2006年）

1月18日、中5週で迎えた15戦目は、牝馬限定G3のTCK女王盃（大井ダート1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で酒井忍騎手（7戦3勝）。14頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を披露し、3着に入った。

2月22日、中4週で迎えた16戦目は、牝馬限定G2のエンプレス杯（川崎ダート2100m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で酒井忍騎手（8戦3勝）。13頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では決め手に欠いて6着に敗れた。

4月5日、中5週で迎えた17戦目は、牝馬限定G3のマリーンカップ（船橋ダート1600m 雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続で酒井忍騎手（9戦3勝）。14頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず9着に終わった。

7月5日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から15kg増やして迎えた18戦目は、牝馬限定G3のスパーキングレディーカップ（川崎ダート1600m 雨/不良）に出走。鞍上は5戦連続で酒井忍騎手（10戦3勝）。14頭立ての11番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では出色の末脚を披露し、3着に入り込んだ。

8月2日、中3週で迎えた19戦目は、ハンデ地方重賞のサンタアニタトロフィー（大井ダート1600m 内回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で酒井忍騎手（11戦3勝）。12頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には食い込めず6着に敗れた。

9月14日、中5週で迎えた20戦目は、牝馬限定のハンデ地方重賞のトゥインクルレディー賞（大井ダート1600m 内回り曇/不良）に出走。鞍上は7戦連続で酒井忍騎手（12戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて14番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを先頭で通過。直線では速い脚を持続できず、4着に終わった。

11月3日、中6週で迎えた21戦目は、G1のJBCクラシック（川崎ダート2100m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は石崎駿騎手（4戦2勝）。14頭立ての13番人気で7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では決め手に欠いて13着に終わった。

12月6日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた22戦目は、牝馬限定のハンデG3のクイーン賞（船橋ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は酒井忍騎手（13戦3勝）。14頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張り、5着に入り込んだ。

5歳（2007年）

1月3日、中3週で迎えた23戦目は、地方重賞の報知オールスターカップ（川崎ダート2100m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で酒井忍騎手（14戦3勝）。10頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい7着に終わった。

1月24日、中2週で迎えた24戦目は、牝馬限定Jpn3のTCK女王盃（大井ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で酒井忍騎手（15戦3勝）。14頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位には割り込めず11着に終わった。

2月28日、中4週で迎えた25戦目は、牝馬限定Jpn2のエンプレス杯（川崎ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で酒井忍騎手（16戦3勝）。12頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず9着に終わった。

4月4日、中4週で迎えた26戦目は、牝馬限定Jpn3のマリーンカップ（船橋ダート1600m 晴/不良）に出走。鞍上は5戦連続で酒井忍騎手（17戦3勝）。14頭立ての11番人気で12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい8着に終わった。

4月25日、中2週で迎えた27戦目は、牝馬限定S3のしらさぎ賞（浦和ダート1400m 雨/不良）に出走。鞍上は6戦連続で酒井忍騎手（18戦3勝）。11頭立ての10番人気で8番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では他馬と同じような脚色になり7着に終わった。

6月4日、中5週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた28戦目は、隅田川オープン（大井ダート1600m 内回り晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で酒井忍騎手（19戦3勝）。12頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず10着に終わった。

7月4日、中3週で迎えた29戦目は、張田京騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定Jpn3のスパーキングレディーカップ（川崎ダート1600m 雨/重）に出走。14頭立ての13番人気で4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では伸びを欠き9着に終わった。