ヤマカツスズラン（1997年生、母フジノタカコマチ）

ヤマカツスズラン（1997年4月14日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。1999年にJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞した。毛色は栗毛。種牡馬のジェイドロバリー（当時10歳）と交配したフジノタカコマチが13歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）岡崎牧場。戦績は、中央平地21戦5勝2着3回、地方5戦1勝。1999年の阪神3歳牝馬ステークス(牝G1)に勝利した他、2000年の秋華賞(牝G1)で2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

2歳のとき、岡崎牧場から「ひだかトレーニングセールサラブレッド3歳」に上場され、山田博康によって1,050万円で落札された。

池添兼雄厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1999年）

8月15日、デビュー戦は古川吉洋騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（小倉芝1200m 曇/稍重）に出走。馬体重は504kg。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

8月21日、連闘で迎えた2戦目は、3歳新馬（小倉芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で古川吉洋騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。果敢に端を奪い、かなり厳しいペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のマウンテンターオーに6馬身の差をつけて初白星を挙げた。

9月18日、中3週で馬体重を前走から22kg減らして迎えた3戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンのききょうステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。先陣を切る恰好となり、タフなペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では不屈の闘争本能で渋太く粘り込んで、最後は2着のマンボノリズムに3馬身の差をつけて先頭ゴールを果たした。

12月5日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から12kg戻して迎えた4戦目は、M.キネーン騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳G1の阪神3歳牝馬ステークス（阪神芝1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。14頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。果敢にハナを奪い、少し速いペースで一団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の力で末脚を持続させて、最後は2着のゲイリーファンキーに2馬身の差をつけてG1初挑戦初制覇を達成した。

3歳（2000年）

9月17日、約9か月半の休養明けで迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（1戦1勝）。16頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、平均ペースで馬群を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は失速してしまい14着に敗れた。

10月15日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（2戦1勝）。18頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、かなりのスローペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では素晴らしい伸び脚で猛進したが、ティコティコタックに半馬身交わされて2着となった。

11月19日、中4週で迎えた7戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で池添謙一騎手（3戦1勝）。18頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。果敢に端をきり、若干緩いペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はガス欠状態になり14着に敗れた。

12月17日、中3週で迎えた8戦目は、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝1600m 雨/良）に出走。鞍上は4戦連続で池添謙一騎手（4戦1勝）。14頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では天性の負けじ心を発揮してゴールまで力闘したが、4着に終わった。

4歳（2001年）

3月20日、約3か月の休養明けで迎えた9戦目は、G3の黒船賞（高知ダート1400m 晴/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は5戦連続で池添謙一騎手（5戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。直線では見所を作れず10着に敗れた。

4月14日、中3週で迎えた10戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で池添謙一騎手（6戦1勝）。17頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、些か速いペースで集団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は脚色が鈍り14着に終わった。

5月13日、中3週で迎えた11戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で池添謙一騎手（7戦1勝）。18頭立ての10番人気で14番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線ではいいところがなく10着に終わった。

6月3日、中2週で迎えた12戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で池添謙一騎手（8戦1勝）。18頭立ての16番人気で2番ゲートからスタート。先手を取る形となり、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は減速してしまい12着に終わった。

7月8日、中4週で迎えた13戦目は、牝馬限定G3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で池添謙一騎手（9戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。果敢に端をきり、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の豊富なスタミナでしぶとく走り抜いたが、タイキポーラに交わされて3馬身半差の2着に敗北した。

8月12日、中4週で迎えた14戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で池添謙一騎手（10戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。端に立つ形となり、やや遅いペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪快に末脚を伸ばしてあっさりと抜け出し、最後は2着のダイヤモンドビコーに3馬身の差をつけて重賞2勝目をマークした。

10月14日、中8週で迎えた15戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で池添謙一騎手（11戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はガス欠状態になり7着に敗れた。

11月11日、中3週で迎えた16戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で池添謙一騎手（12戦2勝）。15頭立ての10番人気で大外15番ゲートからスタート。先陣を切る恰好となり、落ち着いたペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はスピードが落ちてしまい11着に終わった。

12月16日、中4週で迎えた17戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は13戦連続で池添謙一騎手（13戦2勝）。16頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚勢が悪くなり14着に敗れた。

5歳（2002年）

5月6日、約4か月半の休養明けで迎えた18戦目は、G3のかきつばた記念（名古屋ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は14戦連続で池添謙一騎手（14戦2勝）。12頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。10着に敗れた。

6月16日、中5週で迎えた19戦目は、G3のプロキオンステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は15戦連続で池添謙一騎手（15戦2勝）。13頭立ての5番人気で大外13番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では目覚ましい伸び脚で驀進したが、スターリングローズに3/4馬身交わされて2着となった。

7月7日、中2週で迎えた20戦目は、牝馬限定G3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は16戦連続で池添謙一騎手（16戦2勝）。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、リードを2馬身以上確保して、少々速いペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではグングンと終いの脚を伸ばして、最後は2着のタフネススターに3馬身の差をつけて3つ目の重賞タイトルを奪取した。

8月11日、中4週で迎えた21戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 曇/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は17戦連続で池添謙一騎手（17戦3勝）。14頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを8番手で通過。直線では余力が残っておらず14着に敗れた。

9月29日、中6週で迎えた22戦目は、小池隆生騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のシリウスステークス（阪神ダート1400m 曇/稍重）に出走。13頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。端をきる形となり、速いペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天稟のガッツでゴールまで力走し、3着に入った。

11月4日、中4週で迎えた23戦目は、G1のJBCスプリント（盛岡ダート1200m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は池添謙一騎手（18戦3勝）。15頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを先頭で通過。直線では伸びが甘くなり、4着に終わった。

11月26日、中2週で迎えた24戦目は、G3の全日本サラブレッドカップ（笠松ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（19戦3勝）。10頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、で集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のコアレスフィールドに9馬身の差をつけて4つ目の重賞タイトルをゲットした。

12月28日、中4週で迎えた25戦目は、G3の兵庫ゴールドトロフィー（園田ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で池添謙一騎手（20戦4勝）。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。先手を取る形となり、で馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと押しが利かず、3着に終わった。

6歳（2003年）

2月1日、中4週で迎えた26戦目は、G3の根岸ステークス（中山ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で池添謙一騎手（21戦4勝）。16頭立ての5番人気で大外16番ゲートからスタート。かなりのハイペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では末脚に勢いがなく6着に敗れた。