マルカラスカル（2002年生、母トレアンサンブル）

マルカラスカル（2002年5月3日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋いたずらっ子」。2006年にJRA賞最優秀障害馬を受賞した。毛色は黒鹿毛。種牡馬のグラスワンダー（当時7歳）と交配したトレアンサンブルが8歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地21戦3勝2着2回、中央障害11戦7勝。2006年の中山大障害(JG1)に勝利した他、2008年の中山グランドジャンプ(JG1)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

瀬戸口勉厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2004年）

10月23日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は494kg。15頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を繰り出したが、3着に終わった。

11月6日、中1週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（京都芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では持ち前の粘り強さで最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したアドマイヤワシを捕まえ切れず、半馬身差の2着となった。

11月20日、中1週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（京都芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で猛追したが、抜け出したエイシンドーバーを捕まえ切れず、半馬身差の2着に敗北した。

11月28日、連闘で迎えた4戦目は、2歳未勝利（京都ダート1400m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（3戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るシルクゲイナーを鮮やかな末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

3歳（2005年）

2月13日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から10kg減らして迎えた5戦目は、3歳500万下（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で福永祐一騎手（4戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、5着に終わった。

2月27日、中1週で迎えた6戦目は、3歳500万下（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で福永祐一騎手（5戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では今一つ伸び切れず8着に敗れた。

3月13日、中1週で迎えた7戦目は、3歳500万下（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で福永祐一騎手（6戦1勝）。11頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線に入ると、前で粘るヒカルバローロを圧倒的な末脚でクビ差だけ差し切って2勝目を収める

4月3日、中2週で迎えた8戦目は、川原正一騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのマーガレットステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。15頭立ての12番人気で13番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では見せ場を作れず13着に終わった。

4月30日、中3週で迎えた9戦目は、吉田稔騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの端午ステークス（京都ダート1800m 晴/良）に出走。14頭立ての13番人気で7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では天性の勝負根性でゴールまで力闘し、5着を確保した。

5月22日、中2週で迎えた10戦目は、松田大作騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの昇竜ステークス（中京ダート1700m 小雨/稍重）に出走。13頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では脚が上がってしまい10着に終わった。

6月4日、中1週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた11戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のユニコーンステークス（東京ダート1600m 曇/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず8着に終わった。

6月19日、中1週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた12戦目は、3歳以上1000万下の鷹取特別（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（7戦2勝）。15頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位には届かず6着に敗れた。

7月3日、中1週で迎えた13戦目は、菊沢隆仁騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の加古川特別（阪神ダート1800m 雨/不良）に出走。16頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のルポルタージュに4馬身の差をつけて3勝目を手にした。

7月17日、中1週で迎えた14戦目は、G3の北九州記念（小倉芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で菊沢隆仁騎手（1戦1勝）。14頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では全く伸びず9着に終わった。

10月15日、約3か月の休養明けで迎えた15戦目は、上野翔騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのエニフステークス（京都ダート1800m 雨/稍重）に50kgの軽斤量で出走。16頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では見せ場なく12着に敗れた。

12月3日、中6週で迎えた16戦目は、仲田雅興騎手を鞍上に迎えて、障害3歳以上未勝利（阪神障害芝→ダート3000m 晴）に出走。14頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。3着に終わった。

12月24日、中2週で迎えた17戦目は、障害3歳以上未勝利（阪神障害芝→ダート3000m 晴）に出走。鞍上は2戦連続で仲田雅興騎手（1戦0勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。最後は、2着のブライアンスキーに約19馬身の大差をつけて圧倒的支持に応えた。

4歳（2006年）

1月14日、中2週で迎えた18戦目は、西谷誠騎手を鞍上に迎えて、牛若丸ジャンプステークス（京都障害芝→ダート3190m 雨）に出走。14頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。最後は、2着のマイネルオーパーに半馬身の差をつけて勝利を手中に収めた。

2月11日、中3週で迎えた19戦目は、淀ジャンプステークス（京都障害芝→ダート3790m 曇）に出走。鞍上は2戦連続で西谷誠騎手（1戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。最後は、2着のタガジョーシャトルに3馬身の差をつけて単勝一倍台の支持に応えた。

11月18日、約9か月半の休養明けで迎えた20戦目は、3歳以上1000万下（京都ダート1400m 小雨/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は上野翔騎手（1戦0勝）。15頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら6番手で通過。最後は脚を失くしてしまい12着に敗れた。

12月10日、中2週で迎えた21戦目は、石橋守騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の境港特別（阪神芝2200m 曇/良）に出走。13頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では切れる脚を使えず13着に終わった。

12月23日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた22戦目は、J・G1の中山大障害（中山障害芝4100m 晴/良）に63kgの斤量を背負って出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は西谷誠騎手（2戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。最後は、2着のメルシーエイタイムに6馬身の差をつけてG1初挑戦初制覇を達成した。

5歳（2007年）

11月17日、約11か月の休み明けで馬体重を前走から10kg戻して迎えた23戦目は、3歳以上1000万下（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は石橋守騎手（1戦0勝）。15頭立ての14番人気で7番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず12着に終わった。

12月2日、中1週で迎えた24戦目は、3歳以上1000万下（阪神ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で石橋守騎手（2戦0勝）。16頭立ての15番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい11着に終わった。

12月22日、中2週で馬体重を前走から18kg減らして迎えた25戦目は、J・G1の中山大障害（中山障害芝4100m 曇/良）に63kgの斤量を背負って出走。鞍上は西谷誠騎手（3戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。3着に終わった。

6歳（2008年）

1月19日、中3週で馬体重を前走から20kg戻して迎えた26戦目は、牛若丸ジャンプステークス（京都障害芝→ダート3190m 晴）に63kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で西谷誠騎手（4戦3勝）。14頭立ての2番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。最後は、2着のテイエムヤマトオーに3馬身半の差をつけて1着ゴールを果たした。

4月19日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から22kg絞って迎えた27戦目は、J・G1の中山グランドジャンプ（中山障害芝4250m 外回り曇/重）に63.5kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で西谷誠騎手（5戦4勝）。10頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。最後は、2着のメルシーエイタイムに約14馬身の大差をつけて2つ目のG1タイトルを手に入れた。

11月16日、約7か月の休養明けで馬体重を前走から22kg戻して迎えた28戦目は、3歳以上1000万下（京都ダート1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は石橋守騎手（3戦0勝）。16頭立ての12番人気で6番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位には食い込めず11着に終わった。

12月6日、中2週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた29戦目は、イルミネーションジャンプステークス（中山障害芝3570m 晴/良）に63kgの斤量を背負って出走。鞍上は西谷誠騎手（6戦5勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。最後は、2着のヘンリーゴンドーフに約30馬身の大差をつけて圧倒的支持に応えた。

12月27日、中2週で迎えた30戦目は、J・G1の中山大障害（中山障害芝4100m 晴/良）に63kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で西谷誠騎手（7戦6勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。5着に終わった。

8歳（2010年）

12月5日、約23か月半の休養明けで馬体重を前走から22kg増やして迎えた31戦目は、3歳以上1000万下（阪神ダート2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は石橋守騎手（4戦0勝）。11頭立ての11番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず10着に終わった。

12月25日、中2週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた32戦目は、J・G1の中山大障害（中山障害芝4100m 晴/良）に63kgの斤量を背負って出走。鞍上は西谷誠騎手（8戦6勝）。12頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。7着に敗れた。