アートブライアン（1999年生、母アートロマン）

アートブライアン（1999年4月20日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のサニーブライアン（当時5歳）と交配したアートロマンが8歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は渡邉光典。戦績は、地方30戦8勝2着5回。2003年のトゥインクルレディー賞(牝ハンデ地方重賞)に勝利した他、2003年のファーストレディー賞(牝地方重賞)を制する活躍をした。その他にも重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

12歳のとき、大典牧場から「ジェイエス繁殖馬セールサラブレッド繁殖牝馬」に上場され、岡田スタッドによって178.5万円で落札された。

原孝明厩舎（北海道）へ入厩。

2歳（2001年）

6月20日、デビュー戦は坂下秀樹騎手を鞍上に据えて、2歳戦のフレッシュチャレンジ（旭川ダート1000m 曇/稍重）に出走。馬体重は456kg。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。3着に終わった。

6月27日、連闘で迎えた2戦目は、2歳戦のフレッシュチャレンジ（旭川ダート1000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で坂下秀樹騎手（1戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。5着に敗れた。

8月22日、中7週で迎えた3戦目は、2歳戦のアタックチャレンジ（旭川ダート1000m 雨/重）に出走。鞍上は3戦連続で坂下秀樹騎手（2戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。最後は、2着のイリオスに7馬身の差をつけて初白星を挙げた。

10月29日、中9週で迎えた4戦目は、石崎隆之騎手を鞍上に迎えて、2歳戦のコルチカム特別（大井ダート1400m 曇/不良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてすんなりと抜け出し、最後は2着のパッシングポイントに4馬身の差をつけて2勝目を挙げた。

12月28日、中8週で迎えた5戦目は、張田京騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳地方重賞のオークス（優駿牝馬）（大井ダート1590m 内回り晴/良）に出走。15頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを10番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず6着に敗れた。

3歳（2002年）

1月16日、中2週で迎えた6戦目は、3歳地方重賞のニューイヤーカップ（浦和ダート1600m 雨/良）に出走。鞍上は石崎隆之騎手（1戦1勝）。11頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では鋭い脚を使えず5着に敗れた。

2月7日、中2週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳オープンのユングフラウ賞（浦和ダート1400m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で石崎隆之騎手（2戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では持ち前の忍耐力ででしぶとく走り抜いたが、勝ったマイグッドネスミーに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

3月5日、中3週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳オープンの’02桃花賞（大井ダート1590m 内回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で石崎隆之騎手（3戦1勝）。15頭立ての4番人気で13番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では脚を伸ばせず9着に敗れた。

4月3日、中3週で迎えた9戦目は、鈴木啓之騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳地方重賞の桜花賞（浦和ダート1600m 晴/良）に出走。11頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では伸びが鈍く6着に終わった。

4月24日、中2週で馬体重を前走から11kg減らして迎えた10戦目は、3歳戦のキンポウゲ特別（大井ダート1790m 晴/良）に出走。鞍上は石崎隆之騎手（4戦1勝）。13頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

11月4日、約6か月半の休養明けで馬体重を前走から29kg戻して迎えた11戦目は、山田信大騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのベイシティカップ（船橋ダート1700m 晴/良）に出走。13頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位争いには参加できず7着に終わった。

12月5日、中3週で迎えた12戦目は、一般C1二（船橋ダート1600m 晴/不良）に出走。鞍上は石崎隆之騎手（5戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線に入ると、前で粘るニノサキを驚異的な末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて勝利を手中に収めた。

4歳（2003年）

1月4日、中3週で迎えた13戦目は、寿特別（浦和ダート1600m 晴/不良）に出走。鞍上は2戦連続で石崎隆之騎手（6戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で追い上げたが、抜け出したクロスギャングを差し切れず、1馬身差の2着に敗北した。

1月24日、中2週で迎えた14戦目は、睦月特別（船橋ダート1700m 晴/不良）に出走。鞍上は3戦連続で石崎隆之騎手（7戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では終いが甘くなり、5着に終わった。

2月11日、中2週で迎えた15戦目は、駿麗特別（船橋ダート1600m 曇/不良）に出走。鞍上は4戦連続で石崎隆之騎手（8戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いが甘くなり、3着に終わった。

3月14日、中3週で迎えた16戦目は、一般B3四（浦和ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で石崎隆之騎手（9戦2勝）。12頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では驚異的な末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のグルメジャパンに2馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

4月2日、中2週で迎えた17戦目は、一般B3二（浦和ダート1600m 雨/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で石崎隆之騎手（10戦3勝）。8頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で急追したが、勝ったマエストロセゴビアに詰め切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

4月29日、中3週で迎えた18戦目は、ハンデ戦の水郷特別（船橋ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は鈴木啓之騎手（1戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のインターウィッシュを半馬身振り切って先頭ゴールを果たした。

5月26日、中3週で迎えた19戦目は、エキサイティングナイト賞（大井ダート1790m 曇/良）に出走。鞍上は石崎隆之騎手（11戦3勝）。10頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のエアロトレインに1馬身半の差をつけて6勝目をマークした。

6月26日、中3週で迎えた20戦目は、ムーンビーチ賞（大井ダート1790m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で石崎隆之騎手（12戦4勝）。13頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、勝ったコンサートクィーンにねじ伏せられて2馬身半差の2着に敗北した。

7月29日、中4週で迎えた21戦目は、ハンデ戦の赤富士賞（大井ダート1690m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で石崎隆之騎手（13戦4勝）。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

8月15日、中1週で迎えた22戦目は、牝馬限定のハンデ戦の’03クリスタルナイトカップ（大井ダート1590m 内回り雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続で石崎隆之騎手（14戦4勝）。12頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切り、3着に入った。

9月9日、中3週で迎えた23戦目は、牝馬限定のハンデ地方重賞のトゥインクルレディー賞（大井ダート1590m 内回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で石崎隆之騎手（15戦4勝）。15頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では強烈な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のアオバコリンをアタマ差振り切って勝利を手に入れた。

11月27日、約2か月半の間隔を開けて迎えた24戦目は、牝馬限定地方重賞のファーストレディー賞（大井ダート1790m 曇/重）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は6戦連続で石崎隆之騎手（16戦5勝）。11頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のホウザングラマーに4馬身の差をつけて8勝目を手に入れた。

12月24日、中3週で迎えた25戦目は、地方重賞の埼玉新聞杯（浦和ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で石崎隆之騎手（17戦6勝）。11頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く5着に敗れた。

5歳（2004年）

1月21日、中3週で迎えた26戦目は、牝馬限定G3のTCK女王盃（大井ダート1800m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は8戦連続で石崎隆之騎手（18戦6勝）。13頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では末脚に勢いがなく10着に敗れた。

6月16日、約5か月の休養明けで迎えた27戦目は、地方重賞の船橋記念（船橋ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は鈴木啓之騎手（2戦1勝）。14頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後はバテてしまい13着に終わった。

7月20日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた28戦目は、牝馬限定G3のスパーキングレディーカップ（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は石崎隆之騎手（19戦6勝）。14頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では伸びが鈍く8着に敗れた。

8月11日、中2週で迎えた29戦目は、地方重賞のスパーキングサマーカップ（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で石崎隆之騎手（20戦6勝）。10頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

9月15日、中4週で迎えた30戦目は、牝馬限定のハンデ地方重賞のトゥインクルレディー賞（大井ダート1600m 内回り晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で石崎隆之騎手（21戦6勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。先陣を切る恰好となり、ややスローペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では卓出した伸び脚で驀進したが、プルザトリガーに交わされて2馬身半差の2着に敗北した。