メリーナイス（1984年生、母ツキメリー）

メリーナイス（1984年3月22日）は、日本の競走馬、種牡馬。1986年にJRA賞最優秀3歳牡馬を受賞した。毛色は栗毛。種牡馬のコリムスキー（当時9歳）と交配したツキメリーが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は前田牧場。戦績は、中央平地14戦5勝2着3回。1987年の日本ダービー（東京優駿）(G1)に勝利した他、1986年の朝日杯3歳ステークス(G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

橋本輝雄厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1986年）

8月3日、デビュー戦は根本康広騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（函館芝1000m 晴/良）に出走。馬体重は468kg。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るサイコーハートを豪快な末脚でハナ差だけ差し切って初勝利を挙げた。

9月20日、中6週で迎えた2戦目は、2歳オープンのコスモス賞（函館芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で根本康広騎手（1戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず4着に敗れた。

10月4日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた3戦目は、3歳400万下のりんどう賞（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で根本康広騎手（2戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では弾けるような伸びを見せたが、伸びてきたサクラロータリー決め手に屈してアタマ差の2着に甘んじた。

10月25日、中2週で迎えた4戦目は、2歳オープンのいちょう特別（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で根本康広騎手（3戦1勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のセントナダラをアタマ差振り切って圧倒的人気に応えた。

12月14日、中6週で迎えた5戦目は、2歳G1の朝日杯3歳ステークス（中山芝1600m 外回り雨/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で根本康広騎手（4戦2勝）。9頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のホクトヘリオスに1馬身半の差をつけてG1初挑戦初制覇を達成した。

3歳（1987年）

3月29日、約3か月半の休み明けで迎えた6戦目は、3歳G2のスプリングステークス（中山芝1800m 小雨/良）に出走。鞍上は6戦連続で根本康広騎手（5戦3勝）。12頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい9着に敗れた。

4月19日、中2週で迎えた7戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で根本康広騎手（6戦3勝）。20頭立ての8番人気で16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、17番手を追走し、4コーナーは18番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、7着に終わった。

5月31日、中5週で迎えた8戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で根本康広騎手（7戦3勝）。24頭立ての4番人気に推されて8番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るサニースワローを次元の違う末脚で交わし去り、最後は6馬身の差をつけて世代の頂点を極める

9月27日、約4か月の休養明けで迎えた9戦目は、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は9戦連続で根本康広騎手（8戦4勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では豪快な末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のセントナダラを半馬身振り切って3つ目の重賞タイトルを手にした。

11月8日、中5週で迎えた10戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は10戦連続で根本康広騎手（9戦5勝）。18頭立ての1番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後は脚を失くしてしまい9着に敗れた。

12月27日、中6週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた11戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で根本康広騎手（10戦5勝）。16頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。競走中止となった。

4歳（1988年）

2月21日、中7週で迎えた12戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は12戦連続で根本康広騎手（11戦5勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではしぶとく伸び続けたが、勝ったメジロフルマーに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

4月29日、中9週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた13戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は13戦連続で根本康広騎手（12戦5勝）。18頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く14着に敗れた。

8月21日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から24kg戻して迎えた14戦目は、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は14戦連続で根本康広騎手（13戦5勝）。14頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では見事な伸び脚で猛追したが、勝ったサッカーボーイに詰め切れず、5馬身差の2着に敗北した。