メジロフルマー（1984年生、母メジロチエイサー）

メジロフルマー（1984年5月3日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のロンバード（当時16歳）と交配したメジロチエイサーが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道伊達市、生産者は（有）メジロ牧場。戦績は、中央平地22戦6勝2着5回。1988年の日経賞(G2)に勝利した他、1988年の目黒記念(ハンデG2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

奥平真治厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1987年）

1月11日、デビュー戦は田村正光騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。馬体重は446kg。15頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のカイラスアモンをクビ差振り切って初白星を挙げた。

2月7日、中3週で迎えた2戦目は、3歳オープンのヒヤシンス賞（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田村正光騎手（1戦1勝）。14頭立ての7番人気で大外14番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、些か速いペースで集団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、勝ったフタバハヤテに詰め切れず、2馬身差の2着となった。

3月7日、中3週で迎えた3戦目は、牝馬限定4歳400万下の桃花賞（中山芝1600m 外回り雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で田村正光騎手（2戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。逃げを打つ恰好となり、平均的なペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では矢のような伸びを見せたが、タレンティドガールに交わされて1馬身3/4差の2着に敗北した。

3月28日、中2週で迎えた4戦目は、4歳400万下のもくれん賞（中山芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で田村正光騎手（3戦1勝）。8頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では印象的な伸び脚で猛追したが、抜け出したレインボーアカサカを捕まえ切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

5月3日、中4週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で田村正光騎手（4戦1勝）。17頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

5月24日、中2週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で田村正光騎手（5戦1勝）。24頭立ての9番人気で17番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを11番手で通過。直線ではパワフルな末脚を披露したが、6着に終わった。

8月22日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から30kg増やして迎えた7戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上400万下（函館芝1700m 曇/稍重）に出走。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で追い上げたが、抜け出したヤマノハマナスに3/4馬身届かず2着に敗北した。

9月5日、中1週で迎えた8戦目は、牝馬限定の4歳以上400万下（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線に入ると、前で粘るステルスを上がり2位の末脚で半馬身差し切って断トツ人気に応えた。

9月27日、中2週で迎えた9戦目は、4歳以上400万下の十和田湖特別（函館芝1800m 曇/不良）に牝馬ながら54kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではやや伸びを欠き、3着に終わった。

10月18日、中2週で迎えた10戦目は、4歳以上900万下の赤富士賞（東京芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は田村正光騎手（6戦1勝）。8頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、かなり遅いペースでレースを進める。しかし、徐々にポジションが下がり4コーナーを3番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で猛追したが、勝ったカシマウイングに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

11月21日、中4週で迎えた11戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の初冬特別（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田村正光騎手（7戦1勝）。7頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。前に出て、落ち着いたペースでレースを引っ張る。しかし、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを4番手で通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のタフネスボーイに1馬身1/4の差をつけて制した。

12月20日、中3週で迎えた12戦目は、牝馬限定のハンデ戦でオープンのターコイズステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田村正光騎手（8戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では一完歩ずつ前との差を詰めて、最後は2着のウメノシーボンを半馬身振り切って4勝目を奪取した。

4歳（1988年）

1月24日、中4週で迎えた13戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で田村正光騎手（9戦3勝）。8頭立ての4番人気で大外8番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線ではもうひとつ伸びを欠き、3着に終わった。

2月21日、中3週で迎えた14戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。10頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。逃げる形となり、緩やかなペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では勢いよく末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のメリーナイスに1馬身1/4の差をつけて重賞ウィナーの称号を奪取した。

4月3日、中5週で迎えた15戦目は、G2の日経賞（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は田村正光騎手（10戦3勝）。7頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。端をきり、リードを2馬身以上キープして、遅いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではきっちりと末脚を伸ばして、最後は2着のマウントニゾンに1馬身3/4の差をつけて2つ目の重賞タイトルを獲得した。

6月12日、中9週で迎えた16戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は岡部幸雄騎手（1戦1勝）。13頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、少し緩いペースで集団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は脚色が鈍り9着に敗れた。

9月18日、約3か月半の休養明けで迎えた17戦目は、田島良保騎手を鞍上に迎えて、G3の朝日チャレンジカップ（阪神芝2000m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。最後は脚色が悪くなり12着に敗れた。

6歳（1990年）

1月21日、約16か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた18戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（2戦1勝）。10頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、後続との差を2馬身以上保って、やや緩いペースで馬群を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は減速してしまい10着に終わった。

2月18日、中3週で迎えた19戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は田村正光騎手（11戦4勝）。13頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚色が鈍り13着に終わった。

3月10日、中2週で迎えた20戦目は、ブラッドストーンステークス（中山芝3200m 外→内晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で田村正光騎手（12戦4勝）。8頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。先陣を切る形となり、かなり遅いペースでレースを進める。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は脚が止まってしまい8着に終わった。

4月8日、中3週で迎えた21戦目は、エイプリルステークス（中山芝2000m 曇/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で田村正光騎手（13戦4勝）。13頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを13番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず13着に敗れた。

4月29日、中2週で迎えた22戦目は、ハンデ戦でオープンのメトロポリタンステークス（東京芝2300m 曇/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（3戦1勝）。7頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。主導権を奪い、遅いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、粘り切れず3着に沈んだ。