カイラスアモン（1984年生、母タサノシユホー）

カイラスアモン（1984年4月28日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のキタノカチドキ（当時13歳）と交配したタサノシユホーが13歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道三石郡三石町、生産者は田上徹。戦績は、中央平地27戦5勝2着3回。1989年の中山記念(G2)で2着に入った他、1988年の東京新聞杯(G3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

松山吉三郎厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1987年）

1月11日、デビュー戦は竹原啓二騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。馬体重は480kg。15頭立ての2番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したメジロフルマーにクビ差届かず2着に甘んじた。

1月25日、中1週で迎えた2戦目は、4歳新馬（中山芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で竹原啓二騎手（1戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では物凄い伸び脚で急追したが、抜け出したレインボーアカサカを捕まえ切れず、ハナ差の2着に甘んじた。

2月7日、中1週で迎えた3戦目は、4歳未勝利（東京ダート1400m 曇/重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は3戦連続で竹原啓二騎手（2戦0勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のリボンチェッカーに1馬身1/4の差をつけて未勝利戦を制した。

2月28日、中2週で迎えた4戦目は、3歳オープンのバイオレット賞（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で竹原啓二騎手（3戦1勝）。11頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では天稟の負けん性を発揮してゴールまで力走したが、3着に終わった。

3月22日、中2週で迎えた5戦目は、4歳400万下のれんげ賞（中山芝2200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で竹原啓二騎手（4戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のチョウカイデュールを半馬身振り切って2勝目を手にした。

4月19日、中3週で迎えた6戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で竹原啓二騎手（5戦2勝）。20頭立ての13番人気で14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では末脚を伸ばせず8着に終わった。

11月1日、約6か月半の休養明けで迎えた7戦目は、4歳以上900万下の壬生特別（京都芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は7戦連続で竹原啓二騎手（6戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では異次元の末脚を弾けさせて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のシーキャリアーに1馬身の差をつけて休養明けの一戦をモノにした。

11月8日、連闘で迎えた8戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で竹原啓二騎手（7戦3勝）。18頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では伸びあぐねて7着に終わった。

12月13日、中4週で迎えた9戦目は、ハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は9戦連続で竹原啓二騎手（8戦3勝）。15頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、4着に終わった。

4歳（1988年）

1月5日、中2週で迎えた10戦目は、ハンデG3の金杯（中山芝2000m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は10戦連続で竹原啓二騎手（9戦3勝）。16頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

2月7日、中4週で迎えた11戦目は、安田富男騎手を鞍上に迎えて、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。14頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして、最後は2着のホクトヘリオスに1馬身半の差をつけて初の重賞タイトルをつかんだ。

9月11日、約7か月の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた12戦目は、UHB杯（函館芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で安田富男騎手（1戦1勝）。12頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら6番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず6着に敗れた。

10月9日、中3週で馬体重を前走から16kg絞って迎えた13戦目は、福島民報杯（福島芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で安田富男騎手（2戦1勝）。8頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では僅かずつ前との差を詰めて、最後は2着のティードリームをハナ差振り切って勝利を手中に収めた。

10月30日、中2週で迎えた14戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で安田富男騎手（3戦2勝）。13頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚色が鈍り8着に終わった。

12月11日、中5週で迎えた15戦目は、ハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で安田富男騎手（4戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。最後は垂れてしまい14着に敗れた。

5歳（1989年）

1月5日、中3週で迎えた16戦目は、ハンデG3の金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で安田富男騎手（5戦2勝）。15頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位には割り込めず6着に敗れた。

2月5日、中3週で迎えた17戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で安田富男騎手（6戦2勝）。9頭立ての3番人気で大外9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線に入ると、馬群に飲まれ4着に沈んだ。

3月12日、中4週で迎えた18戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で安田富男騎手（7戦2勝）。13頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛追したが、勝ったコーセイに詰め切れず、1馬身1/4差の2着となった。

10月14日、約7か月の休み明けで迎えた19戦目は、神無月ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は竹原啓二騎手（10戦3勝）。16頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始8番手を追走。直線では速い脚を使えず最後はリーガルシンセイと並んで6着同着となった。

10月29日、中1週で迎えた20戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で竹原啓二騎手（11戦3勝）。14頭立ての14番人気で1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では末脚が振るわず12着に終わった。

12月3日、中4週で迎えた21戦目は、G3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は安田富男騎手（8戦2勝）。13頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位争いには絡めず6着に敗れた。

12月23日、中2週で迎えた22戦目は、クリスマスステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で安田富男騎手（9戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを13番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を繰り出したが上位争いには加われず7着に敗れた。

6歳（1990年）

1月5日、中1週で迎えた23戦目は、ハンデG3の金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で安田富男騎手（10戦2勝）。15頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

10月28日、約10か月の休養明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた24戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で安田富男騎手（11戦2勝）。18頭立ての17番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを15番手で通過。直線では末脚を伸ばせず16着に終わった。

11月18日、中2週で迎えた25戦目は、ハンデG3の福島記念（福島芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で安田富男騎手（12戦2勝）。14頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では天稟の負けじ魂を発揮してゴールまで力走したが、5着に終わった。

12月9日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた26戦目は、ハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で安田富男騎手（13戦2勝）。16頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では速い脚を使えず9着に終わった。

12月22日、中1週で迎えた27戦目は、クリスマスステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は竹原啓二騎手（12戦3勝）。11頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では鋭い脚を使えず10着に終わった。