ラインクラフト（2002年生、母マストビーラヴド）

ラインクラフト（2002年4月4日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「冠名＋力（独）」。毛色は鹿毛。種牡馬のエンドスウィープ（当時11歳）と交配したマストビーラヴドが10歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地13戦6勝2着3回。2005年のNHKマイルカップ(G1)に勝利した他、2006年の高松宮記念(G1)で2着に入るなど、G1級競走2勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

瀬戸口勉厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2004年）

10月16日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（京都芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は454kg。16頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のルスナイオブサクラに5馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

11月7日、中2週で迎えた2戦目は、牝馬限定2歳G3のファンタジーステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では途轍もない末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のモンローブロンドに4馬身の差をつけて重賞初挑戦初制覇を果たした。

12月5日、中3週で迎えた3戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦2勝）。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、3着に終わった。

3歳（2005年）

3月13日、約3か月半の休養明けで迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G2のフィリーズレビュー（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（3戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では強烈な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のデアリングハートをアタマ差振り切って2つ目の重賞タイトルを手にした。

4月10日、中3週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で福永祐一騎手（4戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて17番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のシーザリオをアタマ差振り切って桜の女王の座を勝ち取った。

5月8日、中3週で迎えた6戦目は、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は6戦連続で福永祐一騎手（5戦4勝）。18頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では鬼脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のデアリングハートに1馬身3/4の差をつけて3歳マイル王の称号を掴み取った。

9月18日、約4か月半の休養明けで迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で福永祐一騎手（6戦5勝）。15頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではビュッとキレる脚で猛進したが、エアメサイアに半馬身交わされて2着に敗北した。

10月16日、中3週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で福永祐一騎手（7戦5勝）。18頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線ではものすごい伸び脚で猛進したが、伸びてきたエアメサイア決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

11月20日、中4週で迎えた9戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で福永祐一騎手（8戦5勝）。17頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走したが、3着に終わった。

12月18日、中3週で迎えた10戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に牝馬ながら56kgの斤量を背負って出走。鞍上は10戦連続で福永祐一騎手（9戦5勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。前に出て、ややハイペースでレースを引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚勢がやや衰え、4着に終わった。

4歳（2006年）

3月26日、約3か月半の休養明けで迎えた11戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で福永祐一騎手（10戦5勝）。18頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では上々の伸びを見せたが、勝ったオレハマッテルゼにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

4月8日、中1週で迎えた12戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1400m 晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は12戦連続で福永祐一騎手（11戦5勝）。12頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて楽々と抜け出し、最後は2着のエアメサイアに3馬身の差をつけて5つ目の重賞タイトルをつかんだ。

5月14日、中4週で迎えた13戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は13戦連続で福永祐一騎手（12戦6勝）。18頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では見せ場を作れず9着に敗れた。