エアメサイア（2002年生、母エアデジャヴー）

エアメサイア（2002年2月4日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「冠名＋救世主」。毛色は鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時16歳）と交配したエアデジャヴーが8歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地12戦4勝2着4回。2005年の秋華賞(牝G1)に勝利した他、2006年のヴィクトリアマイル(牝G1)で2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

伊藤雄二厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2004年）

11月21日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は476kg。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、豪快な末脚を弾けさせて、最後は2着のバブルファンタジーに1馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

3歳（2005年）

1月15日、中7週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた2戦目は、3歳500万下の白梅賞（京都芝1600m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では迫力のある伸びを見せたが、勝ったディアデラノビアにねじ伏せられて2馬身差の2着に敗北した。

2月5日、中2週で迎えた3戦目は、牝馬限定3歳オープンのエルフィンステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のジェダイトをアタマ差振り切って1着ゴールを果たした。

3月13日、中4週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G2のフィリーズレビュー（阪神芝1400m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦2勝）。15頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では息の長い末脚を披露したが、3着に終わった。

4月10日、中3週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

5月22日、中5週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は6戦連続で武豊騎手（5戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では逸出した伸び脚で驀進したが、伸びてきたシーザリオ決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

9月18日、約4か月の休み明けで迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で武豊騎手（6戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線に入ると、前で粘るラインクラフトを次元の違う末脚で半馬身差し切って重賞ウィナーの称号を掴み取った。

10月16日、中3週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で武豊騎手（7戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のラインクラフトをクビ差振り切って初のG1タイトルをつかんだ。

11月13日、中3週で迎えた9戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で武豊騎手（8戦4勝）。18頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線では切れ味光る末脚を繰り出したが、5着に終わった。

4歳（2006年）

2月26日、約3か月半の休み明けで迎えた10戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 雨/重）に出走。鞍上は10戦連続で武豊騎手（9戦4勝）。12頭立ての4番人気で大外12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘し、3着に入った。

4月8日、中5週で迎えた11戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1400m 晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は11戦連続で武豊騎手（10戦4勝）。12頭立ての2番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で追い上げたが、勝ったラインクラフトに詰め切れず、3馬身差の2着に敗北した。

5月14日、中4週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた12戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は12戦連続で武豊騎手（11戦4勝）。18頭立ての3番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では印象的な伸び脚で追い上げたが、抜け出したダンスインザムードを差し切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。