クラフトワーク（2000年生、母ワーキングガール）

クラフトワーク（2000年4月2日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「手工芸作品」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のペンタイア（当時8歳）と交配したワーキングガールが13歳のときに産んだ6番仔が本馬である。産地は北海道白老郡白老町、生産者は（有）社台コーポレーション白老ファーム。戦績は、中央平地19戦6勝2着3回。2005年のアメリカジョッキークラブカップ(G2)に勝利した他、2005年の中山金杯(ハンデG3)を制するなど、重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額1,600万円（40万×40口）で一口馬主が募集された。

後藤由之厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2002年）

9月8日、デビュー戦は勝浦正樹騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（札幌芝1800m 曇/良）に出走。馬体重は444kg。12頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では切れ味のいい末脚を披露し、3着に入った。

9月22日、中1週で迎えた2戦目は、2歳新馬（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で勝浦正樹騎手（1戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では素晴らしい伸び脚で猛追したが、抜け出したユウワンタイシを捕まえ切れず、クビ差の2着に甘んじた。

11月16日、中7週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（中山芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で勝浦正樹騎手（2戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るタイキヴァンベールを次元の違う末脚で交わし去り、最後は4馬身の差をつけて未勝利戦を制した。

12月21日、中4週で迎えた4戦目は、2歳G3のラジオたんぱ杯2歳ステークス（阪神芝2000m 雨/不良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で勝浦正樹騎手（3戦1勝）。14頭立ての4番人気で大外14番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

3歳（2003年）

3月2日、中9週で迎えた5戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのすみれステークス（阪神芝2200m 晴/稍重）に出走。10頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛進したが、伸びてきたリンカーン決め手に屈して半馬身差の2着となった。

3月22日、中2週で迎えた6戦目は、3歳500万下のフリージア賞（中京芝2000m 小雨/良）に出走。鞍上は勝浦正樹騎手（4戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のメモリーキアヌに1馬身3/4の差をつけて単勝一倍台の期待に応えた。

5月3日、中5週で迎えた7戦目は、3歳G2の青葉賞（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で勝浦正樹騎手（5戦2勝）。15頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり、馬場の外目を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を披露したが、3着に終わった。

6月1日、中3週で迎えた8戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 曇/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての10番人気で14番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず9着に終わった。

8月23日、約3か月の間隔を開けて迎えた9戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の日高特別（札幌芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は勝浦正樹騎手（6戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

10月4日、中5週で迎えた10戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の九十九里特別（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で勝浦正樹騎手（7戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではパワフルな末脚を披露したが、3着に終わった。

10月26日、中2週で迎えた11戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のテレビ静岡賞（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で勝浦正樹騎手（8戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のタイガーカフェに1馬身半の差をつけて勝利を手に入れた。

4歳（2004年）

2月1日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から20kg増やして迎えた12戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 曇/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で勝浦正樹騎手（9戦3勝）。15頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で猛追したが、抜け出したウインラディウスを差し切れず、2馬身差の2着となった。

3月7日、中4週で迎えた13戦目は、ハンデG3の中京記念（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で勝浦正樹騎手（10戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

7月25日、約4か月半の休み明けで迎えた14戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のファインモーションをクビ差振り切って念願の重賞初制覇を果たした。

5歳（2005年）

1月5日、約5か月半の休み明けで迎えた15戦目は、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、ぐいぐいと終いの脚を伸ばして、最後は2着のマイネヌーヴェルに1馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルを獲得した。

1月23日、中2週で迎えた16戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を爆発させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のエアシェイディに1馬身半の差をつけて3連勝で3つ目の重賞タイトルを手にした。

6歳（2006年）

2月26日、約13か月半の休み明けで迎えた17戦目は、D.バルジュー騎手を鞍上に迎えて、G2の中山記念（中山芝1800m 雨/重）に出走。12頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では末脚がパッとせず12着に終わった。

6月11日、約3か月半の休養明けで迎えた18戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 雨/重）に出走。18頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線では他馬と同じような脚色になり11着に敗れた。

10月8日、約4か月の休み明けで迎えた19戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（3戦3勝）。16頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず14着に終わった。