エアシェイディ（2001年生、母エアデジャヴー）

エアシェイディ（2001年2月20日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋アメリカのラップミュージシャン『エミネム』の愛称」。毛色は栗毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時15歳）と交配したエアデジャヴーが7歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地37戦7勝2着10回。2008年のアメリカジョッキークラブカップ(G2)に勝利した他、2008年、2009年と有馬記念(G1)で2回3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

伊藤正徳厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2003年）

11月1日、デビュー戦はO.ペリエ騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1600m 曇/良）に出走。馬体重は476kg。13頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではビュッとキレる脚で猛進したが、伸びてきたエプソムアルテマ決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

11月22日、中2週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（東京芝1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続でO.ペリエ騎手（1戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では途轍もない末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のスペシャルバッハに2馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

12月28日、中4週で迎えた3戦目は、2歳オープンのホープフルステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続でO.ペリエ騎手（2戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では一歩一歩確実に終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のヤマニンアラバスタをクビ差振り切って勝利をモノにする

3歳（2004年）

9月19日、約9か月の休み明けで迎えた4戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。15頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く6着に敗れた。

10月24日、中4週で迎えた5戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のテレビ静岡賞（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で後藤浩輝騎手（1戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のアサクサキニナルに1馬身3/4の差をつけて3勝目を挙げた。

11月27日、中4週で迎えた6戦目は、G3の京阪杯（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で後藤浩輝騎手（2戦1勝）。17頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

4歳（2005年）

1月23日、中7週で迎えた7戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で後藤浩輝騎手（3戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では闘争心が光る走りを見せたが、勝ったクラフトワークにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

2月27日、中4週で迎えた8戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で後藤浩輝騎手（4戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では天稟の勝負根性でゴールまで力走したが、4着に終わった。

5歳（2006年）

2月4日、約11か月半の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた9戦目は、白富士ステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で後藤浩輝騎手（5戦1勝）。13頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るコスモオースティンを上がり3位の末脚でクビ差だけ差し切って休み明けの一戦をモノにした。

3月5日、中3週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた10戦目は、ハンデG3の中京記念（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で後藤浩輝騎手（6戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

6月25日、約3か月半の休養明けで迎えた11戦目は、福島テレビオープン（福島芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で後藤浩輝騎手（7戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るダイワバンディットを猛烈な末脚でハナ差だけ差し切って単勝一倍台の支持に応えた。

7月23日、中3週で迎えた12戦目は、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は9戦連続で後藤浩輝騎手（8戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では堅実な伸びを見せたが、勝ったエリモハリアーにねじ伏せられて1馬身差の2着に敗北した。

9月24日、中8週で迎えた13戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で後藤浩輝騎手（9戦3勝）。15頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではあとひと伸びが足りず、5着に終わった。

10月21日、中3週で迎えた14戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、G3の富士ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて16番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では目覚ましい伸び脚で猛追したが、抜け出したキネティクスに半馬身届かず2着に敗北した。

11月26日、中4週で迎えた15戦目は、キャピタルステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（1戦0勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のブラックバースピンを半馬身振り切ってファンの支持に応えた。

6歳（2007年）

1月27日、中8週で迎えた16戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で安藤勝己騎手（2戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で猛追したが、抜け出したスズカフェニックスを捕まえ切れず、半馬身差の2着に敗北した。

2月25日、中3週で迎えた17戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で追い上げたが、抜け出したローエングリンを差し切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

4月14日、中6週で馬体重を前走から18kg減らして迎えた18戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず11着に敗れた。

6月3日、中6週で馬体重を前走から22kg戻して迎えた19戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦0勝）。18頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを12番手で通過。直線では伸びを欠き16着に敗れた。

10月20日、約4か月半の休み明けで迎えた20戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（3戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、17番手を追走し、4コーナーは18番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を披露したが、4着に終わった。

11月23日、中4週で迎えた21戦目は、キャピタルステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（4戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では矢のような伸び脚で急追したが、抜け出したキンシャサノキセキに3/4馬身届かず2着に敗北した。

7歳（2008年）

1月5日、中5週で迎えた22戦目は、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は後藤浩輝騎手（10戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、抜け出したアドマイヤフジを捕まえ切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

1月27日、中2週で迎えた23戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で後藤浩輝騎手（11戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のトウショウナイトに1馬身1/4の差をつけて待望の重賞初制覇を果たした。

3月2日、中4週で迎えた24戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で後藤浩輝騎手（12戦4勝）。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

6月8日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた25戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で後藤浩輝騎手（13戦4勝）。18頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線ではキレのいい末脚を披露し、4着に入った。

6月29日、中2週で迎えた26戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 小雨/重）に出走。鞍上は5戦連続で後藤浩輝騎手（14戦4勝）。14頭立ての10番人気で大外14番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず7着に終わった。

9月28日、約3か月の休み明けで迎えた27戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で後藤浩輝騎手（15戦4勝）。14頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では脚勢がやや衰え、5着に終わった。

11月2日、中4週で迎えた28戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で後藤浩輝騎手（16戦4勝）。17頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、5着に終わった。

12月28日、中7週で迎えた29戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で後藤浩輝騎手（17戦4勝）。14頭立ての10番人気で6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸び、3着に入り込んだ。

8歳（2009年）

1月25日、中3週で迎えた30戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で後藤浩輝騎手（18戦4勝）。13頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったネヴァブションに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

3月1日、中4週で迎えた31戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 小雨/稍重）に出走。鞍上は10戦連続で後藤浩輝騎手（19戦4勝）。10頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚にキレが無く5着に敗れた。

8月30日、約6か月の休み明けで迎えた32戦目は、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り曇/良）に出走。鞍上は11戦連続で後藤浩輝騎手（20戦4勝）。18頭立ての3番人気に推されて16番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは16番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を繰り出したが、4着に終わった。

11月1日、中8週で迎えた33戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で後藤浩輝騎手（21戦4勝）。18頭立ての12番人気で大外18番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず8着に終わった。

11月29日、中3週で迎えた34戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は13戦連続で後藤浩輝騎手（22戦4勝）。18頭立ての11番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

12月27日、中3週で迎えた35戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は14戦連続で後藤浩輝騎手（23戦4勝）。16頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを12番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を繰り出し、3着に入り込んだ。

9歳（2010年）

3月27日、約3か月の休養明けで迎えた36戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/稍重）に出走。15頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では上々の伸びを見せたが、伸びてきたマイネルキッツ決め手に屈して3/4馬身差の2着となった。

5月2日、中4週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた37戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦0勝）。18頭立ての9番人気で15番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを18番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず17着に敗れた。