キネティクス（1999年生、母インキュラブルロマンティック）

キネティクス（1999年4月3日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は栗毛。種牡馬のフォーティナイナー（当時14歳）と交配したインキュラブルロマンティックが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は笹島政信。戦績は、中央平地41戦8勝2着2回。2006年の富士ステークス(G3)に勝利した他、2005年の東京新聞杯(G3)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、笹島政信から「北海道7月セレクト市場サラブレッド当歳」に上場され、ノースヒルズマネジメントによって2,845.5万円で落札された。

新川恵厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2001年）

8月12日、デビュー戦は松永幹夫騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（札幌芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は456kg。14頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で猛追したが、抜け出したウォーターミューズにハナ差届かず2着に惜敗した。

10月13日、中8週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（京都芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦0勝）。11頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

10月27日、中1週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（京都ダート1400m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（2戦0勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るシーバスビコーを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて初勝利を挙げた。

11月17日、中2週で迎えた4戦目は、2歳500万下（京都芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で松永幹夫騎手（3戦1勝）。10頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではぐいぐいと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のカネトシディザイアを3/4馬身振り切って2勝目を収める

12月15日、中3週で迎えた5戦目は、2歳オープンのシクラメンステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で松永幹夫騎手（4戦2勝）。11頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では今一つ伸び切れず5着に敗れた。

3歳（2002年）

2月23日、中9週で迎えた6戦目は、渡辺薫彦騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のアーリントンカップ（阪神芝1600m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。13頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではイマイチ伸び切れず6着に終わった。

4月6日、中5週で迎えた7戦目は、3歳G2のニュージーランドトロフィー（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は松永幹夫騎手（5戦2勝）。15頭立ての13番人気で2番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く10着に終わった。

5月4日、中3週で迎えた8戦目は、小林淳一騎手を鞍上に迎えて、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての16番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では鋭い脚を使えず11着に終わった。

10月27日、約6か月の休養明けで迎えた9戦目は、安田康彦騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の鞍馬特別（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての12番人気で6番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では鮮やかな末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のアドマイヤコンドルをクビ差振り切って休み明けの一戦をモノにした。

11月23日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の清水ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で安田康彦騎手（1戦1勝）。14頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では全く伸びず10着に敗れた。

12月14日、中2週で迎えた11戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の逆瀬川ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で安田康彦騎手（2戦1勝）。16頭立ての13番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚勢が衰えて13着に終わった。

4歳（2003年）

4月20日、約4か月の休養明けで迎えた12戦目は、4歳以上1600万下の淀屋橋ステークス（阪神芝1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で安田康彦騎手（3戦1勝）。16頭立ての14番人気で15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを14番手で通過。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位には割り込めず9着に終わった。

5月4日、中1週で迎えた13戦目は、4歳以上1600万下の洛陽ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で安田康彦騎手（4戦1勝）。17頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では切れ味光る末脚を繰り出し、5着に入り込んだ。

5月17日、中1週で迎えた14戦目は、4歳以上1600万下の朱雀ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で安田康彦騎手（5戦1勝）。18頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では目立つような脚を使えず10着に敗れた。

6月22日、中4週で迎えた15戦目は、3歳以上1000万下の水無月特別（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で安田康彦騎手（6戦1勝）。15頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた11頭をごぼう抜きし、最後は2着のイシノミューズに2馬身の差をつけて4勝目を獲得した。

5歳（2004年）

1月25日、約7か月の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた16戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の室町特別（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で安田康彦騎手（7戦2勝）。16頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には食い込めず10着に敗れた。

2月21日、中3週で迎えた17戦目は、4歳以上1000万下の宇治川特別（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で安田康彦騎手（8戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位争いには参加できず8着に敗れた。

3月21日、中3週で迎えた18戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下のマヤノトップガンメモリアル（阪神芝1400m 曇/良）に出走。15頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では見せ場なく11着に敗れた。

4月11日、中2週で迎えた19戦目は、小牧太騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下のメジロラモーヌメモリアル（阪神芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では天稟の闘志でゴールまで力走し、4着に入り込んだ。

5月2日、中2週で迎えた20戦目は、4歳以上1000万下のイナリワンメモリアル（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小牧太騎手（1戦0勝）。11頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るタニノマティーニを驚異的な末脚でクビ差だけ差し切って1着ゴールを果たした。

5月15日、中1週で迎えた21戦目は、4歳以上1600万下の朱雀ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で小牧太騎手（2戦1勝）。11頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

6月26日、中5週で迎えた22戦目は、3歳以上1600万下のストークステークス（阪神芝1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で小牧太騎手（3戦1勝）。11頭立ての3番人気で大外11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では切れ味光る末脚を繰り出したが、3着に終わった。

9月20日、約3か月の間隔を開けて迎えた23戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の大阪スポーツ杯（阪神芝1600m 晴/良）に出走。11頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、3着に終わった。

10月31日、中5週で迎えた24戦目は、3歳以上1600万下の渡月橋ステークス（京都芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（1戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では鮮やかな末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のインマイアイズをクビ差振り切って制した。

11月27日、中3週で迎えた25戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、キャピタルステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。15頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では強烈な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のユキノサンロイヤルを半馬身振り切って7勝目をマークした。

6歳（2005年）

1月5日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた26戦目は、ハンデG3の京都金杯（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（2戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

1月30日、中3週で迎えた27戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（3戦1勝）。13頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では逸出した伸び脚で驀進したが、伸びてきたハットトリック決め手に屈して3/4馬身差の2着となった。

9月11日、約7か月半の休養明けで迎えた28戦目は、木幡初広騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り雨/稍重）に出走。13頭立ての11番人気で7番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず5着に終わった。

10月22日、中5週で迎えた29戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（4戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

11月20日、中3週で迎えた30戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は小牧太騎手（4戦1勝）。17頭立ての15番人気で16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では鋭い末脚を繰り出せず9着に終わった。

7歳（2006年）

1月5日、中6週で迎えた31戦目は、ハンデG3の京都金杯（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（5戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚勢が鈍り10着に敗れた。

1月28日、中2週で迎えた32戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は木幡初広騎手（1戦0勝）。16頭立ての9番人気で15番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位には割り込めず8着に終わった。

3月19日、中6週で迎えた33戦目は、大西直宏騎手を鞍上に迎えて、東風ステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。14頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では天資の負けん気を発揮してゴールまで力戦し、5着に入り込んだ。

4月2日、中1週で迎えた34戦目は、山田信大騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての15番人気で5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張り、3着を確保した。

9月10日、約5か月半の休み明けで迎えた35戦目は、勝浦正樹騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての13番人気で大外15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線では切れる脚を使えず13着に終わった。

9月30日、中2週で迎えた36戦目は、ハンデG3のシリウスステークス（中京ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（6戦1勝）。15頭立ての11番人気で8番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではキレのある末脚を発揮し、3着に入り込んだ。

10月21日、中2週で迎えた37戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は勝浦正樹騎手（1戦0勝）。18頭立ての16番人気で12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のエアシェイディを半馬身振り切って待望の重賞初制覇を果たした。

11月19日、中3週で迎えた38戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（7戦1勝）。18頭立ての15番人気で13番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。最後は脚勢が衰えて18着に終わった。

8歳（2007年）

1月6日、中6週で迎えた39戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京都金杯（京都芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。16頭立ての13番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を見せたが上位には食い込めず11着に終わった。

1月27日、中2週で迎えた40戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は勝浦正樹騎手（2戦1勝）。15頭立ての9番人気で16番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後はバテてしまい9着に終わった。

5月26日、約4か月の休養明けで迎えた41戦目は、欅ステークス（東京ダート1400m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は小林淳一騎手（1戦0勝）。16頭立ての13番人気で9番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを15番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず14着に終わった。