スズカフェニックス（2002年生、母ローズオブスズカ）

スズカフェニックス（2002年3月29日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「冠名＋不死鳥」。毛色は栗毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時16歳）と交配したローズオブスズカが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡平取町、生産者は（有）稲原牧場。戦績は、中央平地29戦8勝2着3回。2007年の高松宮記念(G1)に勝利した他、2007年の阪神カップ(G2)を制するなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

橋田満厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2004年）

10月10日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都ダート1400m 晴/重）に出走。馬体重は452kg。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では他馬と同じような脚勢になり9着に敗れた。

3歳（2005年）

1月23日、約3か月半の休み明けで迎えた2戦目は、3歳未勝利（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。ハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではスパッと切れる脚で猛進したが、リッチモンドガールに半馬身交わされて2着に敗北した。

2月5日、中1週で迎えた3戦目は、3歳未勝利（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦0勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線に入ると、前で粘るハギノフェリックスを次元の違う末脚でハナ差だけ差し切って未勝利勝ちを決めた。

7月10日、約5か月の休み明けで迎えた4戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の陸奥湾特別（函館芝2000m 雨/稍重）に出走。芝レースへの出走は初となった。7頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では目の覚めるような末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のペネトレーターに2馬身半の差をつけて久しぶりの一戦を制した。

7月30日、中2週で迎えた5戦目は、3歳以上1000万下のHTB杯（函館芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（1戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では脚勢がやや衰え、3着に終わった。

4歳（2006年）

5月6日、約9か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた6戦目は、4歳以上1000万下の金峰山特別（東京芝1600m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で蛯名正義騎手（2戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では切れ味鋭い末脚を発揮したが、3着に終わった。

6月3日、中3週で迎えた7戦目は、4歳以上1000万下の葉山特別（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（3戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では弾けるような伸び脚で急追したが、抜け出したヒカルベガにクビ差届かず2着に甘んじた。

6月17日、中1週で迎えた8戦目は、3歳以上500万下の洛南特別（京都芝1600m 外回り雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（4戦1勝）。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のビッグカポネに5馬身の差をつけて圧倒的支持に応えた。

7月29日、中5週で迎えた9戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下のHTB杯（函館芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のピサノパスティーユに1馬身1/4の差をつけて人気に違わぬ実力を証明した。

8月12日、中1週で迎えた10戦目は、3歳以上1600万下の札幌日刊スポーツ杯（札幌芝1500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では息の長い末脚を発揮したが、3着に終わった。

9月9日、中3週で迎えた11戦目は、G3の朝日チャレンジカップ（中京芝2000m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は武豊騎手（5戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではキレのいい末脚を繰り出したが、4着に終わった。

10月7日、中3週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の大原ステークス（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（6戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では凄まじい末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のブライトトゥモローに1馬身3/4の差をつけてファンの期待に応えた。

10月21日、中1週で迎えた13戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（7戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを15番手で通過。直線では非凡な末脚を披露したが、3着に終わった。

5歳（2007年）

1月6日、約2か月半の間隔を開けて迎えた14戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京都金杯（京都芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。16頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では切れ味のいい末脚を繰り出したが、5着に終わった。

1月27日、中2週で迎えた15戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（8戦3勝）。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のエアシェイディを半馬身振り切って初の重賞タイトルをゲットした。

2月25日、中3週で迎えた16戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（9戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を繰り出したが、3着に終わった。

3月25日、中3週で迎えた17戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で武豊騎手（10戦4勝）。18頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のペールギュントに2馬身半の差をつけて上半期スプリント王の座を勝ち取った。

6月3日、中9週で迎えた18戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（11戦5勝）。18頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して12番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

9月30日、約4か月の休養明けで迎えた19戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り雨/不良）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（12戦5勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり4位タイの末脚を見せたが上位争いには加われず9着に敗れた。

11月18日、中6週で迎えた20戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で武豊騎手（13戦5勝）。18頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を繰り出し、3着に入った。

12月16日、中3週で迎えた21戦目は、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で武豊騎手（14戦5勝）。18頭立ての1番人気に推されて17番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のジョリーダンスを半馬身振り切って3つ目の重賞タイトルを掴み取った。

6歳（2008年）

3月2日、約2か月半の間隔を開けて迎えた22戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は8戦連続で武豊騎手（15戦6勝）。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではビュッと切れる脚で追い上げたが、抜け出したローレルゲレイロにアタマ差届かず2着に甘んじた。

3月30日、中3週で迎えた23戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、G1の高松宮記念（中京芝1200m 小雨/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを14番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を発揮したが、3着に終わった。

5月17日、中6週で迎えた24戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（16戦6勝）。17頭立ての圧倒的1番人気に推されて13番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を発揮したが、3着に終わった。

6月8日、中2週で迎えた25戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（17戦6勝）。18頭立ての4番人気に推されて17番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始10番手を追走。直線では息の長い末脚を発揮したが、5着に終わった。

9月14日、約3か月半の休養明けで迎えた26戦目は、G2のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（18戦6勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では上がり1位タイの末脚を見せたが上位には食い込めず8着に敗れた。

10月5日、中2週で迎えた27戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

11月1日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた28戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

11月23日、中2週で迎えた29戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（2戦1勝）。18頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず8着に敗れた。