タスティエーラ（2020年生、母パルティトゥーラ）

タスティエーラ（2020年3月22日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「(楽器の)キーボード(伊)。母名より連想」。毛色は鹿毛。種牡馬のサトノクラウン（当時8歳）と交配したパルティトゥーラが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2023年の日本ダービー（東京優駿）(G1)に勝利した他、2023年の菊花賞(G1)で2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

堀宣行厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2022年）

11月27日、デビュー戦はR.ムーア騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は484kg。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させてすんなりと抜け出し、最後は2着のラレーヌデリスに3馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

3歳（2023年）

2月12日、約2か月半の間隔を開けて迎えた2戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の共同通信杯（東京芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。12頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線ではキレのいい末脚を披露したが、4着に終わった。

3月5日、中2週で迎えた3戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の弥生賞（中山芝2000m 曇/良）に出走。10頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では、そのまま渾身の力で末脚を持続させて先頭を奪い、最後は2着のトップナイフに1馬身の差をつけて重賞ウィナーの称号を獲得した。

4月16日、中5週で迎えた4戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 晴/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で松山弘平騎手（1戦1勝）。18頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線ではビュッと切れる脚で猛進したが、勝ったソールオリエンスにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着となった。

5月28日、中5週で迎えた5戦目は、D.レーン騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。18頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のソールオリエンスをクビ差振り切って世代最強の称号を手に入れた。

10月22日、約5か月の休み明けで迎えた6戦目は、J.モレイラ騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。17頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で追い上げたが、勝ったドゥレッツァに詰め切れず、3馬身半差の2着に敗北した。

12月24日、中8週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた7戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上はR.ムーア騎手（1戦1勝）。16頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではじりじりとしか伸びず6着に敗れた。

4歳（2024年）

3月31日、約3か月半の休養明けで迎えた8戦目は、G1の大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は松山弘平騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は力尽きて11着に敗れた。