コーセイ（1984年生、母ハマノルーフ）

コーセイ（1984年4月21日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は栗毛。種牡馬のタイテエム（当時15歳）と交配したハマノルーフが15歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は中本隆志。戦績は、中央平地18戦6勝2着3回。1989年の中山記念(G2)に勝利した他、1987年の桜花賞(牝G1)で2着に入るなど、重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

尾形盛次厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1986年）

10月4日、デビュー戦は鈴木寿騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京ダート1200m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。馬体重は434kg。7頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のシートバーに8馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

10月25日、中2週で迎えた2戦目は、2歳オープンのいちょう特別（東京芝1600m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は2戦連続で鈴木寿騎手（1戦1勝）。7頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では脚が上がってしまい5着に敗れた。

11月15日、中2週で迎えた3戦目は、3歳400万下の3歳抽せん馬特別（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で鈴木寿騎手（2戦1勝）。6頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のタニタケシバオーに6馬身の差をつけて断然人気に応えた。

12月13日、中3週で迎えた4戦目は、増沢末夫騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳G3のテレビ東京賞3歳牝馬ステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。14頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線に入ると、前で粘るウインホイッスルを驚異的な末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

3歳（1987年）

2月1日、中6週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で増沢末夫騎手（1戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で猛進したが、勝ったナカミジュリアンにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

3月22日、中6週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G2の報知杯4歳牝馬特別（阪神芝1400m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で増沢末夫騎手（2戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では圧倒的な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のコメーテスを半馬身振り切って2つ目の重賞タイトルを手にした。

4月12日、中2週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で増沢末夫騎手（3戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で猛追したが、勝ったマックスビューティに詰め切れず、8馬身差の2着に敗北した。

5月24日、中5週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 曇/重）に出走。鞍上は5戦連続で増沢末夫騎手（4戦2勝）。24頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、4着に終わった。

4歳（1988年）

4月24日、約11か月の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた9戦目は、大崎昭一騎手を鞍上に迎えて、谷川岳ステークス（新潟芝1600m 外回り曇/稍重）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。12頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、伸びてきたガルダン決め手に屈してハナ差の2着となった。

5月15日、中2週で迎えた10戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で大崎昭一騎手（1戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず4着に終わった。

7月10日、中7週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた11戦目は、ハンデG3の七夕賞（福島芝2000m 曇/不良）に出走。鞍上は増沢末夫騎手（5戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線ではしっかりと末脚を伸ばして、最後は2着のティードリームをアタマ差振り切って3つ目の重賞タイトルを奪取した。

8月7日、中3週で迎えた12戦目は、G3の関屋記念（福島芝1200m 曇/稍重）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で増沢末夫騎手（6戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では切れる脚を使えず10着に敗れた。

12月11日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた13戦目は、徳吉一己騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。16頭立ての9番人気で大外16番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を繰り出したが上位争いには加われず7着に終わった。

12月25日、中1週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた14戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は大崎昭一騎手（2戦0勝）。13頭立ての13番人気で2番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。最後は垂れてしまい10着に終わった。

5歳（1989年）

1月22日、中3週で迎えた15戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で大崎昭一騎手（3戦0勝）。10頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では決め手に欠いて4着に終わった。

2月19日、中3週で迎えた16戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で大崎昭一騎手（4戦0勝）。12頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では見所を作れず5着に敗れた。

3月12日、中2週で迎えた17戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は鈴木寿騎手（3戦2勝）。13頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のカイラスアモンに1馬身1/4の差をつけて重賞4勝目をマークした。

5月14日、中8週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた18戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で鈴木寿騎手（4戦3勝）。17頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず8着に敗れた。