ヤマカツリリー（2000年生、母リンデンリリー）

ヤマカツリリー（2000年2月15日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「冠名＋ゆり」。毛色は栗毛。種牡馬のティンバーカントリー（当時8歳）と交配したリンデンリリーが13歳のときに産んだ7番仔が本馬である。産地は北海道勇払郡厚真町、生産者は阿部栄乃進。戦績は、中央平地13戦2勝2着3回。2002年の阪神ジュベナイルフィリーズ(牝G1)で2着に入った他、2003年のフィリーズレビュー(牝G2)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、阿部栄乃進から「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、山田博康によって2,310万円で落札された。

松元茂樹厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2002年）

7月14日、デビュー戦は金折知則騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（小倉芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は468kg。17頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。凄まじいハイペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では矢のように疾駆したが、勝ったヤマニンカルフールに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

8月4日、中2週で迎えた2戦目は、2歳新馬（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で金折知則騎手（1戦0勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、忙しいペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のカルネヴァーレに1馬身3/4の差をつけて初勝利を挙げた。

11月10日、約3か月半の休み明けで迎えた3戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下（京都芝1400m 晴/良）に出走。9頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

12月1日、中2週で迎えた4戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての11番人気で13番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、勝ったピースオブワールドにねじ伏せられて1馬身半差の2着となった。

3歳（2003年）

3月16日、約3か月半の休み明けで迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G2のフィリーズレビュー（阪神芝1400m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のモンパルナスをクビ差振り切って重賞ウィナーの称号をつかんだ。

4月13日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で安藤勝己騎手（2戦1勝）。17頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では終いが甘くなり、4着に終わった。

5月25日、中5週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で安藤勝己騎手（3戦1勝）。17頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天性の敢闘精神でゴールまで力闘し、4着に入った。

8月17日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から14kg増やして迎えた8戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で安藤勝己騎手（4戦1勝）。11頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は減速してしまい9着に敗れた。

9月21日、中4週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で安藤勝己騎手（5戦1勝）。12頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。先手を奪い、リードを5馬身以上キープして、若干緩いペースで一団を牽引。先頭のまま5馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち味の強靭な心肺能力で懸命に走り抜いたが、アドマイヤグルーヴに交わされて1馬身差の2着となった。

10月19日、中3週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で安藤勝己騎手（6戦1勝）。18頭立ての8番人気で14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸び、3着に入った。

11月16日、中3週で迎えた11戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で安藤勝己騎手（7戦1勝）。15頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く7着に敗れた。

4歳（2004年）

11月21日、約12か月半の休み明けで迎えた12戦目は、木幡初広騎手を鞍上に迎えて、霜月ステークス（東京ダート1400m 晴/稍重）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。最後は脚勢が衰えて12着に敗れた。

12月19日、中3週で迎えた13戦目は、小池隆生騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 曇/良）に出走。16頭立ての10番人気で3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は勢いを失って11着に終わった。