アドマイヤグルーヴ（2000年生、母エアグルーヴ）

アドマイヤグルーヴ（2000年4月30日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「冠名＋母名の一部」。2004年にJRA賞最優秀4歳以上牝馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時14歳）と交配したエアグルーヴが8歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地21戦8勝2着1回。2003年、2004年とエリザベス女王杯(牝G1)を連覇した他、2004年の天皇賞（秋）(G1)で3着に入るなど、G1級競走2勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

当歳のとき、ノーザンファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、近藤利一によって2億4,150万円で落札された。

橋田満厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2002年）

11月10日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は466kg。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて13番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るエイシンイイデサンを途轍もない末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

12月7日、中3週で迎えた2戦目は、2歳500万下のエリカ賞（阪神芝2000m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではぐいぐいと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のテイエムガルチオーに1馬身半の差をつけて断トツ人気に応えた。

3歳（2003年）

3月22日、約3か月半の休み明けで迎えた3戦目は、3歳オープンの若葉ステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではしっかりと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のビッグコングをハナ差振り切って負け無しの3連勝を決めた。

4月13日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦3勝）。17頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを12番手で通過。直線では稲妻のようなを披露したが、3着に終わった。

5月25日、中5週で馬体重を前走から12kg戻して迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦3勝）。17頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを17番手で通過。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位には食い込めず7着に敗れた。

9月21日、約4か月の休み明けで迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で武豊騎手（5戦3勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線に入ると、前で粘るヤマカツリリーを強烈な末脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけて重賞ウィナーの称号をゲットした。

10月19日、中3週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で武豊騎手（6戦4勝）。18頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では迫力十分の伸び脚で追い上げたが、抜け出したスティルインラブを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着に敗北した。

11月16日、中3週で迎えた8戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で武豊騎手（7戦4勝）。15頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のスティルインラブをハナ差振り切って中距離女王の座に輝いた。

4歳（2004年）

4月4日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた9戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 曇/稍重）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は9戦連続で武豊騎手（8戦5勝）。11頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では伸びあぐねて7着に敗れた。

5月29日、中7週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた10戦目は、G2の金鯱賞（中京芝2000m 晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は10戦連続で武豊騎手（9戦5勝）。12頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を見せたが上位争いには絡めず5着に敗れた。

7月11日、中5週で迎えた11戦目は、牝馬限定G3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は11戦連続で武豊騎手（10戦5勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のチアズメッセージに3馬身の差をつけて3つ目の重賞タイトルを手に入れた。

10月10日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた12戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は12戦連続で武豊騎手（11戦6勝）。10頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい4着に敗れた。

10月31日、中2週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた13戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は13戦連続で武豊騎手（12戦6勝）。17頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸び、3着に入った。

11月14日、中1週で迎えた14戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は14戦連続で武豊騎手（13戦6勝）。18頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線ではグングンと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のオースミハルカを3/4馬身振り切って連覇を達成した。

5歳（2005年）

4月3日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から22kg増やして迎えた15戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は15戦連続で武豊騎手（14戦7勝）。9頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい4着に敗れた。

5月1日、中3週で迎えた16戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は16戦連続で武豊騎手（15戦7勝）。18頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では末脚が冴えず11着に敗れた。

5月28日、中3週で迎えた17戦目は、G2の金鯱賞（中京芝2000m 晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は17戦連続で武豊騎手（16戦7勝）。10頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では伸びが鈍く4着に敗れた。

6月26日、中3週で迎えた18戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は18戦連続で武豊騎手（17戦7勝）。15頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では末脚が冴えず8着に敗れた。

10月30日、約4か月の休み明けで迎えた19戦目は、上村洋行騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。18頭立ての17番人気で17番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では脚が残っておらず17着に終わった。

11月13日、中1週で迎えた20戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で上村洋行騎手（1戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

12月18日、中4週で迎えた21戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は武豊騎手（18戦7勝）。11頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のマイネサマンサを半馬身振り切って5つ目の重賞タイトルを奪取した。