ヴァーチュ（2002年生、母サンタムール）

ヴァーチュ（2002年3月1日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「美徳の天使」。毛色は鹿毛。種牡馬のタイキシャトル（当時8歳）と交配したサンタムールが7歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（株）ノースヒルズ。戦績は、中央平地27戦3勝2着3回。主な勝ち鞍は2007年の4歳以上500万下。

経歴

デビュー前

池江泰郎厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2004年）

8月15日、デビュー戦は横山典弘騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（札幌芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は438kg。16頭立ての4番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち味のファイティングスピリットで最後まで奮闘したが、伸びてきたワイルドソニック決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。

9月4日、中2週で迎えた2戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（札幌芝1200m 晴/良）に出走。8頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るマキハタサーメットを自慢の末脚でクビ差だけ差し切って未勝利戦を制した。

10月3日、中3週で迎えた3戦目は、川島信二騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンのすずらん賞（札幌芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい9着に敗れた。

3歳（2005年）

2月5日、約4か月の休養明けで迎えた4戦目は、芹沢純一騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の萌黄賞（小倉芝1200m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出し、3着に入った。

2月26日、中2週で迎えた5戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳500万下のきんせんか賞（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ハナを取り切り、ミドルペースでレースを牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち味の豊富なスタミナで最後まで奮闘したが、ウェディングヒミコに交わされて1馬身1/4差の2着に敗北した。

3月27日、中3週で迎えた6戦目は、熊沢重文騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳500万下の君子蘭賞（阪神芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いが甘くなり、5着に終わった。

4月16日、中2週で迎えた7戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のれんげ賞（阪神芝1200m 晴/良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では速い脚を持続できず、3着に終わった。

5月7日、中2週で迎えた8戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（京都芝1400m 晴/稍重）に出走。15頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

5月28日、中2週で迎えた9戦目は、牝馬限定の3歳500万下（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のコイセヨオトメを半馬身振り切って1着ゴールを果たした。

9月17日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、3歳以上1000万下のサロマ湖特別（札幌芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦1勝）。16頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では天稟の負けん気を発揮してゴールまで力走し、5着に入り込んだ。

9月24日、連闘で迎えた11戦目は、柴山雄一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1000万下のおおぞら特別（札幌芝1200m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位争いには加われず10着に敗れた。

10月22日、中3週で迎えた12戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1000万下の久多特別（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。17頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では伸びが鈍く9着に敗れた。

12月3日、中5週で迎えた13戦目は、松田大作騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1000万下の鳥羽特別（中京芝1200m 晴/良）に出走。18頭立ての12番人気で17番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではイマイチ伸び切れず9着に終わった。

4歳（2006年）

4月9日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から24kg増やして迎えた14戦目は、4歳以上1000万下の千種川特別（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は熊沢重文騎手（1戦0勝）。16頭立ての9番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では伸びが鈍く7着に終わった。

4月22日、中1週で迎えた15戦目は、4歳以上1000万下のシドニートロフィー（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で熊沢重文騎手（2戦0勝）。15頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では天性の勝負根性でゴールまで力闘し、5着に入り込んだ。

7月8日、約2か月半の間隔を開けて迎えた16戦目は、3歳以上500万下の如意ヶ嶽特別（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（1戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて17番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、3着に終わった。

7月22日、中1週で迎えた17戦目は、3歳以上500万下（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（3戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で猛追したが、抜け出したストーンブリッジにクビ差届かず2着に甘んじた。

8月20日、中3週で迎えた18戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下の伊万里特別（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（2戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では伸びが鈍く6着に敗れた。

9月9日、中2週で迎えた19戦目は、3歳以上500万下の鳥取特別（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線ではパワフルな末脚を披露したが、3着に終わった。

9月24日、中1週で迎えた20戦目は、牝馬限定の3歳以上500万下（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（4戦1勝）。17頭立ての2番人気に推されて16番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを13番手で通過。直線ではキレのいい末脚を披露したが、4着に終わった。

5歳（2007年）

1月28日、約4か月の休み明けで迎えた21戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（小倉芝1200m 曇/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、馬場の外目を回って11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり9着に敗れた。

4月29日、約3か月の休養明けで迎えた22戦目は、4歳以上500万下（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は熊沢重文騎手（3戦0勝）。14頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では鬼脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のノーヴァーチャルをハナ差振り切って久方ぶりに美酒を浴びた。

5月20日、中2週で迎えた23戦目は、牝馬限定の4歳以上1000万下（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で熊沢重文騎手（4戦1勝）。13頭立ての5番人気で大外13番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず7着に敗れた。

7月29日、中9週で迎えた24戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の火打山特別（新潟芝1400m 曇/良）に出走。18頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではゴールまでジワジワと伸び、3着に入った。

8月25日、中3週で迎えた25戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下の三面川特別（新潟芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（1戦0勝）。11頭立ての9番人気で10番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では最後まで息が続かず11着に終わった。

6歳（2008年）

1月27日、約5か月の休み明けで迎えた26戦目は、太宰啓介騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の帆柱山特別（小倉芝1200m 晴/良）に出走。18頭立ての15番人気で9番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを16番手で通過。直線では切れる脚を使えず18着に終わった。

2月3日、連闘で迎えた27戦目は、中村将之騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上1000万下の紫川特別（小倉芝1200m 雨/不良）に出走。18頭立ての10番人気で14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず14着に終わった。