エーティーボス（2004年生、母クリサンテーム）

エーティーボス（2004年3月16日）は、日本の競走馬。馬名の意味は「冠名＋長」。毛色は鹿毛。種牡馬のナリタトップロード（当時8歳）と交配したクリサンテームが6歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は伊藤敏明。戦績は、中央平地33戦5勝2着2回。2009年の小倉記念(ハンデG3)で4着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、伊藤敏明から「北海道サマーセールサラブレッド1歳」に上場され、西村博によって420万円で落札された。

湯窪幸雄厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2006年）

11月18日、デビュー戦は秋山真一郎騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1600m 曇/良）に出走。馬体重は468kg。16頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではシャープな伸び脚で驀進したが、伸びてきたダノンフローラ決め手に屈して半馬身差の2着となった。

12月16日、中3週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（阪神芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で秋山真一郎騎手（1戦0勝）。17頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

3歳（2007年）

1月28日、中5週で迎えた3戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（小倉芝2000m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のマイネルファヴールに4馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

2月10日、中1週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた4戦目は、3歳500万下のあすなろ賞（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（1戦1勝）。11頭立ての3番人気で10番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

3月17日、中4週で馬体重を前走からさらに10kg減らして迎えた5戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のあざみ賞（中京芝1800m 晴/良）に出走。15頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いが甘くなり、4着に終わった。

4月15日、中3週で迎えた6戦目は、鮫島良太騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のはなみずき賞（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はタレてしまい8着に終わった。

5月5日、中2週で迎えた7戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（京都芝1600m 晴/良）に出走。10頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では末脚に勢いがなく8着に終わった。

9月16日、約4か月半の休養明けで迎えた8戦目は、3歳以上500万下（阪神芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（1戦0勝）。16頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では伸びを欠き6着に終わった。

9月29日、中1週で迎えた9戦目は、小牧太騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（阪神芝1800m 外回り曇/良）に出走。18頭立ての7番人気で15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい12着に敗れた。

10月21日、中2週で迎えた10戦目は、川島信二騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（福島芝2000m 曇/良）に出走。16頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では凄まじい末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のフィアリストライをクビ差振り切って勝利を手中に収めた。

12月23日、中8週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた11戦目は、赤木高太郎騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の名古屋日刊スポーツ杯（中京芝2000m 晴/重）に出走。16頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘し、最後はウィルビーキングと並んで5着同着となった。

4歳（2008年）

1月26日、中4週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の太宰府特別（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で赤木高太郎騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のタイセイファイターをクビ差振り切って3勝目をマークした。

2月23日、中3週で迎えた13戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で赤木高太郎騎手（2戦1勝）。16頭立ての16番人気で1番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を見せたが上位争いには参加できず10着に終わった。

3月8日、中1週で迎えた14戦目は、4歳以上1600万下の武庫川ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で赤木高太郎騎手（3戦1勝）。15頭立ての10番人気で10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず6着に終わった。

3月23日、中1週で迎えた15戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の但馬ステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で赤木高太郎騎手（4戦1勝）。15頭立ての10番人気で2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では天性の闘志でゴールまで力闘し、5着を確保した。

12月14日、約9か月の休養明けで迎えた16戦目は、3歳以上1000万下の豊明特別（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は川島信二騎手（1戦1勝）。16頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には届かず9着に敗れた。

12月28日、中1週で迎えた17戦目は、太宰啓介騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の名古屋日刊スポーツ杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。14頭立ての6番人気で大外14番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では異次元の末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のミスズオペラを半馬身振り切って勝利を手中に収めた。

5歳（2009年）

1月10日、中1週で迎えた18戦目は、4歳以上1600万下の寿ステークス（京都芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（2戦1勝）。14頭立ての9番人気で12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位には割り込めず8着に終わった。

1月25日、中1週で迎えた19戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の長篠ステークス（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は太宰啓介騎手（1戦1勝）。16頭立ての12番人気で3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を披露し、5着に入り込んだ。

2月22日、中3週で迎えた20戦目は、4歳以上1600万下の関門橋ステークス（小倉芝1800m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で太宰啓介騎手（2戦1勝）。11頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず5着に敗れた。

3月22日、中3週で迎えた21戦目は、川原正一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の但馬ステークス（阪神芝2000m 雨/稍重）に出走。16頭立ての12番人気で12番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では末脚にキレが無く6着に終わった。

4月5日、中1週で迎えた22戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の難波ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての12番人気で9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではキレのいい末脚を披露し、5着に入り込んだ。

4月25日、中2週で迎えた23戦目は、4歳以上1600万下のメルボルントロフィー（京都芝2000m 小雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で浜中俊騎手（1戦0勝）。16頭立ての12番人気で3番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では一際目立つ伸び脚で猛進したが、伸びてきたホワイトピルグリム決め手に屈して3/4馬身差の2着となった。

5月17日、中2週で迎えた24戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の烏丸ステークス（京都芝2400m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は鮫島良太騎手（1戦0勝）。18頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切ったが、6着に終わった。

6月7日、中2週で迎えた25戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の関ケ原ステークス（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は浜中俊騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のアメジストリングをアタマ差振り切って優勝

8月2日、中7週で迎えた26戦目は、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は幸英明騎手（2戦0勝）。18頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで力走し、4着に入り込んだ。

8月23日、中2週で迎えた27戦目は、小倉日経オープン（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（3戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では見所を作れず10着に敗れた。

9月12日、中2週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた28戦目は、G3の朝日チャレンジカップ（阪神芝2000m 雨/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（4戦0勝）。16頭立ての16番人気で7番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では伸びあぐねて11着に終わった。

6歳（2010年）

8月22日、約11か月半の休み明けで馬体重を前走から6kg戻して迎えた29戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、小倉日経オープン（小倉芝1800m 晴/良）に出走。9頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを5番手で通過。最後は脚勢が衰えて9着に終わった。

12月11日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から16kg減らして迎えた30戦目は、ハンデG3の中日新聞杯（小倉芝2000m 曇/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は鮫島良太騎手（2戦0勝）。18頭立ての18番人気で13番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線ではじわじわとしか伸びず15着に終わった。

12月26日、中1週で迎えた31戦目は、村田一誠騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの2010ファイナルステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に52kgの軽斤量で出走。14頭立ての14番人気で6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では天性の負けじ心を発揮してゴールまで力闘し、4着に入り込んだ。

7歳（2011年）

1月16日、中2週で迎えた32戦目は、ハンデG2の日経新春杯（京都芝2400m 外回り曇/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で村田一誠騎手（1戦0勝）。13頭立ての12番人気で7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では脚を伸ばせず8着に終わった。

2月19日、中4週で迎えた33戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で村田一誠騎手（2戦0勝）。16頭立ての14番人気で2番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず13着に終わった。