ヨドノチカラ（1987年生、母ヨシノハツピー）

ヨドノチカラ（1987年3月8日）は、日本の競走馬、種牡馬。品種はアングロアラブで、毛色は鹿毛。種牡馬のゴールデンゲイト（当時9歳）と交配したヨシノハツピーが13歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は鹿児島県、生産者は重田利明。戦績は、中央平地26戦8勝2着1回。1991年のタマツバキ記念(重賞)に勝利した他、1990年のアラブスプリントステークス(アラ系4歳以上オープンハンデ)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

浜田光正厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1989年）

9月10日、デビュー戦は溝橋秀吉騎手を鞍上に据えて、アラ系3歳未勝利（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は494kg。13頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。端を奪い、緩みのないペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では末脚を持続できず、3着に終わった。

9月16日、連闘で迎えた2戦目は、アラ系3歳未勝利（阪神ダート1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で溝橋秀吉騎手（1戦0勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では、そのまま強靭な粘り腰で末脚を持続させて先頭を奪い、最後は2着のキョウエイライトに1馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

10月1日、中1週で迎えた3戦目は、アラ系3歳オープン（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で溝橋秀吉騎手（2戦1勝）。9頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では決め手に欠いて8着に敗れた。

10月14日、中1週で迎えた4戦目は、アラ系3歳300万下（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で溝橋秀吉騎手（3戦1勝）。10頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張り、3着を確保した。

10月29日、中1週で迎えた5戦目は、アラ系3歳オープン（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で溝橋秀吉騎手（4戦1勝）。8頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚にキレが無く4着に敗れた。

11月5日、連闘で迎えた6戦目は、アラ系3歳300万下（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で溝橋秀吉騎手（5戦1勝）。8頭立ての1番人気に推されて大外8番ゲートからスタート。端を取り切り、ミドルペースでレースを引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のキョウエイライトに5馬身の差をつけて順当に勝利した。

11月19日、中1週で迎えた7戦目は、アラ系3歳オープン（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で溝橋秀吉騎手（6戦2勝）。5頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では一完歩ずつ前との差を詰めて先頭をうかがい、最後は2着のセンショウクラウンをクビ差振り切って3勝目を手中に収めた。

12月3日、中1週で迎えた8戦目は、アラ系3歳オープン（中京芝1200m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は8戦連続で溝橋秀吉騎手（7戦3勝）。7頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るアインセレナーデを途轍もない末脚で交わし去り、最後は2馬身半の差をつけて4勝目を手にした。

12月16日、中1週で迎えた9戦目は、2歳オープンのアラブ3歳ステークス（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で溝橋秀吉騎手（8戦4勝）。14頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のユーショウスキーに3馬身半の差をつけて破竹の4連勝を決めた。

3歳（1990年）

1月13日、中3週で迎えた10戦目は、銀杯（京都ダート1800m 晴/良）に54kgの斤量を背負って出走。鞍上は10戦連続で溝橋秀吉騎手（9戦5勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線ではいいところがなく8着に敗れた。

2月11日、中3週で迎えた11戦目は、田島信行騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのシュンエイ記念（小倉芝2000m 曇/重）に58kgの斤量を背負って出走。長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では鋭い脚を使えず6着に敗れた。

3月11日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた12戦目は、アラ系4歳以上オープン（中京ダート1700m 晴/良）に55kgの斤量を背負って出走。鞍上は溝橋秀吉騎手（10戦5勝）。9頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では切れる脚を使えず7着に敗れた。

3月25日、中1週で迎えた13戦目は、ハンデ戦でオープンのアラブスプリントステークス（中京芝1200m 晴/良）に55kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で溝橋秀吉騎手（11戦5勝）。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、目の覚めるような末脚を爆発させて、最後は2着のライトセカンドに2馬身の差をつけて6勝目を掴み取った。

12月16日、約9か月の休養明けで馬体重を前走から26kg増やして迎えた14戦目は、アラ系4歳以上オープン（中京ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で溝橋秀吉騎手（12戦6勝）。15頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では全く伸びず13着に終わった。

4歳（1991年）

1月12日、中3週で迎えた15戦目は、銀杯（京都ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で溝橋秀吉騎手（13戦6勝）。14頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では速い脚を使えず12着に終わった。

1月27日、中1週で迎えた16戦目は、久保田英敬騎手を鞍上に迎えて、アラ系4歳以上オープン（小倉芝1800m 曇/良）に出走。9頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず5着に敗れた。

2月24日、中3週で迎えた17戦目は、アラ系4歳以上オープン（小倉芝1800m 曇/重）に出走。鞍上は田島信行騎手（1戦0勝）。8頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で猛追したが、逃げるハクサンツバメに3/4馬身届かず2着となった。

3月9日、中1週で迎えた18戦目は、ハンデ戦でオープンのアラブスプリントステークス（小倉芝1200m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で田島信行騎手（2戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず5着に敗れた。

4月6日、中3週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた19戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、アラ系4歳以上オープン（京都ダート1800m 曇/良）に54kgの軽斤量で出走。11頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり5着に敗れた。

4月27日、中2週で迎えた20戦目は、清水英次騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのアラブステークス（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。7頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位争いには加われず3着に敗れた。

5月11日、中1週で迎えた21戦目は、アラ系4歳以上オープン（新潟ダート1700m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で清水英次騎手（1戦0勝）。10頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では末脚にキレが無く9着に敗れた。

8月31日、約3か月半の休養明けで迎えた22戦目は、鹿戸雄一騎手を鞍上に迎えて、アラ系4歳以上オープン（函館芝1800m 雨/不良）に出走。9頭立ての4番人気で大外9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が鈍り7着に敗れた。

9月15日、中1週で迎えた23戦目は、重賞のタマツバキ記念（函館芝2000m 晴/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で鹿戸雄一騎手（1戦0勝）。14頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のサシオギに2馬身半の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

9月29日、中1週で迎えた24戦目は、田島裕和騎手を鞍上に迎えて、常葉ステークス（福島芝1700m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。12頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では途轍もない末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のワカサルーチェーに1馬身3/4の差をつけて勝利を手中に収めた。

11月9日、中5週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた25戦目は、ハンデ戦でオープンのアラブ王冠（福島芝1800m 晴/良）に62kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で田島裕和騎手（1戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

11月30日、中2週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた26戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、アラブ大賞典（中京芝2500m 晴/稍重）に60kgの斤量を背負って出走。9頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。競走中止となった。