ゼンノエルシド（1997年生、母エンブラ）

ゼンノエルシド（1997年3月26日）は、アイルランドで生まれ、日本で調教された競走馬、種牡馬。毛色は青鹿毛。種牡馬のCaerleon（当時17歳）と交配したエンブラが15歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地17戦6勝2着1回、海外1戦0勝。2001年のマイルチャンピオンシップ(G1)に勝利した他、2001年の京成杯オータムハンデキャップ(ハンデG3)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

藤沢和雄厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1999年）

10月10日、デビュー戦は岡部幸雄騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は480kg。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のユーワシーザーに1馬身3/4の差をつけて初白星を挙げた。

10月31日、中2週で迎えた2戦目は、2歳オープンのいちょうステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦1勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では見せ場を作れず6着に敗れた。

3歳（2000年）

5月13日、約6か月半の休養明けで迎えた3戦目は、4歳500万下の夏木立賞（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（2戦1勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るセキサンデインヒルを異次元の末脚で交わし去り、最後は4馬身の差をつけて断トツの支持に応えた。

7月8日、中7週で迎えた4戦目は、4歳以上900万下のSTV杯（函館芝2000m 雨/良）に出走。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（3戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では鋭い脚を使えず5着に敗れた。

7月29日、中2週で迎えた5戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の洞爺湖特別（函館芝1800m 曇/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして、最後は2着のニシキオーカンに2馬身半の差をつけて3勝目を奪取した。

12月23日、約5か月の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた6戦目は、4歳以上1600万下のクリスマスカップ（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（4戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いの伸びを欠き、3着に終わった。

4歳（2001年）

1月30日、中4週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた7戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/稍重）に53kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（5戦2勝）。13頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後はガス欠状態になり8着に敗れた。

4月29日、約3か月の間隔を開けて迎えた8戦目は、4歳以上1600万下の朱雀ステークス（京都芝1600m 外回り小雨/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は横山典弘騎手（1戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では逸出した伸び脚で猛追したが、勝ったスカイアンドリュウに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

5月13日、中1週で迎えた9戦目は、K.デザーモ騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の下鴨ステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、ミドルペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では末脚が続かず、4着に終わった。

8月5日、約3か月の間隔を開けて迎えた10戦目は、3歳以上1000万下の摩周湖特別（札幌芝1500m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（2戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では自慢の末脚を爆発させて楽々と抜け出し、最後は2着のグラスベンチャーに3馬身半の差をつけてファンの期待に応えた。

9月9日、中4週で迎えた11戦目は、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り曇/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（3戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では次元の違う末脚を弾けさせて突き抜け、最後は2着のクリスザブレイヴに4馬身の差をつけて重賞ウィナーの称号を勝ち取った。

9月30日、中2週で迎えた12戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（4戦3勝）。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では余力が残っておらず10着に敗れた。

11月18日、中6週で迎えた13戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての4番人気に推されて14番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のエイシンプレストンを3/4馬身振り切って下半期マイル王の称号を手中に収めた。

12月16日、G1の香港マイル（香港・シャティン芝1600m）に出走。鞍上は2戦連続でO.ペリエ騎手（1戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。14着に敗れた。

5歳（2002年）

5月12日、約5か月の休養明けで迎えた15戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は横山典弘騎手（5戦3勝）。18頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では見せ場を作れず8着に敗れた。

6月2日、中2週で迎えた16戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（6戦3勝）。18頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。最後はガス欠状態になり18着に敗れた。

10月26日、約5か月の休み明けで迎えた17戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上はO.ペリエ騎手（2戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず16着に敗れた。

11月17日、中2週で迎えた18戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でO.ペリエ騎手（3戦1勝）。18頭立ての12番人気で11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が衰えて14着に終わった。