スティンガー（1996年生、母レガシーオブストレングス）

スティンガー（1996年5月15日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。1998年にJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時10歳）と交配したレガシーオブストレングスが15歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地21戦7勝。1998年の阪神3歳牝馬ステークス(牝G1)に勝利した他、2000年、2001年と京王杯スプリングカップ(G2)を連覇するなど、G1級競走1勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

藤沢和雄厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1998年）

11月8日、デビュー戦は岡部幸雄騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は452kg。9頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では圧倒的な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のハートブレイクヒルを半馬身振り切って初勝利を挙げた。

11月29日、中2週で迎えた2戦目は、牝馬限定3歳500万下の赤松賞（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦1勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では豪脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のステファニーチャンに2馬身半の差をつけて断トツ人気に応えた。

12月6日、連闘で迎えた3戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳G1の阪神3歳牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のエイシンレマーズに2馬身の差をつけてG1初挑戦初制覇を果たした。

3歳（1999年）

4月11日、約4か月の休養明けで迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（2戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線ではイマイチ伸び切れず12着に敗れた。

5月1日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（3戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では一歩一歩確実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のフサイチエアデールをクビ差振り切って2つ目の重賞タイトルをゲットした。

5月30日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（4戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを10番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

10月10日、約4か月半の休養明けで迎えた7戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（5戦3勝）。10頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では全く伸びず4着に終わった。

10月31日、中2週で迎えた8戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で岡部幸雄騎手（6戦3勝）。17頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切り、4着に入った。

11月28日、中3週で迎えた9戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（1戦1勝）。14頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はバテてしまい14着に終わった。

4歳（2000年）

1月30日、中8週で迎えた10戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り小雨/良）に牝馬ながら56kgの斤量を背負って出走。11頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るエイシンルーデンスを上がり2位タイの末脚でハナ差だけ差し切って3つ目の重賞タイトルをつかんだ。

5月14日、約3か月半の休み明けで迎えた11戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 曇/良）に出走。18頭立ての5番人気で17番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線では別次元の末脚を弾けさせて前にいた16頭をごぼう抜きし、最後は2着のブラックホークに1馬身3/4の差をつけて4つ目の重賞タイトルを掴み取った。

6月4日、中2週で迎えた12戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、4着に終わった。

12月17日、約6か月半の休養明けで迎えた13戦目は、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝1600m 雨/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線ではじわじわとしか伸びず10着に敗れた。

5歳（2001年）

1月30日、中5週で迎えた14戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/稍重）に牝馬ながら58kgの斤量を背負って出走。鞍上はO.ペリエ騎手（1戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

5月13日、約3か月半の休養明けで迎えた15戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（7戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて17番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のスカイアンドリュウをクビ差振り切って連覇達成

6月3日、中2週で迎えた16戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（8戦4勝）。18頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線ではいいところがなく15着に敗れた。

8月5日、中8週で迎えた17戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。9頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚が振るわず5着に敗れた。

8月19日、中1週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた18戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（2戦1勝）。9頭立ての3番人気で大外9番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では伸びを欠き7着に敗れた。

12月16日、約4か月の休み明けで迎えた19戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて9番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では瞬発力に優れた末脚を繰り出したが、3着に終わった。

6歳（2002年）

1月27日、中5週で迎えた20戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/不良）に牝馬ながら59kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（2戦0勝）。12頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では末脚が冴えず6着に敗れた。

3月24日、中7週で迎えた21戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（3戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて16番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、18番手を追走し、4コーナーは17番手で通過。直線では稲妻の如き末脚を披露したが、3着に終わった。