フサイチエアデール（1996年生、母ラスティックベル）

フサイチエアデール（1996年3月26日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時10歳）と交配したラスティックベルが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地21戦5勝2着7回。1999年、2000年とエリザベス女王杯(牝G1)で2回2着に入った他、1999年の桜花賞(牝G1)で2着に入る活躍をした。その他にも重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

松田国英厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1998年）

9月13日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（阪神芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は436kg。13頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では見せ場を作れず13着に敗れた。

10月17日、中4週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた2戦目は、3歳未勝利（東京芝1600m 雨/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。11頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では伸びが劣勢になり5着に敗れた。

11月8日、中2週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた3戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（京都芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、緩やかなペースでレースを進める。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では矢のような伸びを見せたが、ハギノスプレンダーに半馬身交わされて2着に敗北した。

12月6日、中3週で迎えた4戦目は、3歳未勝利（阪神芝1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦0勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のマイウェイホーラーに8馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

12月20日、中1週で迎えた5戦目は、高橋亮騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のさざんか賞（阪神芝1400m 晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では鮮やかな伸びを見せたが、勝ったエイシンキンボールにねじ伏せられて半馬身差の2着に敗北した。

3歳（1999年）

1月17日、中3週で迎えた6戦目は、3歳G3のシンザン記念（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は武豊騎手（4戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では息長く終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のマルシゲファイターに1馬身1/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

3月14日、中7週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G2の報知杯4歳牝馬特別（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（5戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして突き抜け、最後は2着のステファニーチャンに3馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルを手に入れた。

4月11日、中3週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で武豊騎手（6戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて17番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線ではものすごい伸び脚で驀進したが、勝ったプリモディーネにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

5月1日、中2週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（7戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では堅実な伸びを見せたが、伸びてきたスティンガー決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

5月30日、中3週で迎えた10戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。18頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、5着に終わった。

9月26日、約4か月の休養明けで迎えた11戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で猛追したが、抜け出したヒシピナクルにクビ差届かず2着に惜敗した。

10月24日、中3週で迎えた12戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。18頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではやや伸びを欠き、5着に終わった。

11月14日、中2週で迎えた13戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦0勝）。18頭立ての7番人気で16番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では堅実に脚を伸ばしたが、抜け出したメジロドーベルを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着となった。

12月26日、中5週で迎えた14戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（3戦0勝）。14頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではいいところがなく9着に終わった。

4歳（2000年）

4月2日、約3か月半の休み明けで迎えた15戦目は、G3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（8戦3勝）。15頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら4番手で通過。直線では猛烈な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のシンコウエドワードをクビ差振り切って3つ目の重賞タイトルをつかんだ。

4月15日、中1週で迎えた16戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 雨/良）に出走。18頭立ての4番人気に推されて1番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。最後はタレてしまい13着に敗れた。

6月4日、中6週で迎えた17戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で和田竜二騎手（1戦0勝）。18頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では末脚が冴えず7着に敗れた。

7月9日、中4週で迎えた18戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 晴/良）に牝馬ながら58kgの斤量を背負って出走。14頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るトゥザヴィクトリーを猛烈な末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて4つ目の重賞タイトルをつかんだ。

10月15日、約3か月半の休み明けで迎えた19戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 雨/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。13頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

11月12日、中3週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた20戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。17頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では迫力満点の伸び脚で驀進したが、伸びてきたファレノプシス決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

12月17日、中4週で迎えた21戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝1600m 雨/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では速い脚を持続できず、5着に終わった。