メジロドーベル（1994年生、母メジロビユーテイー）

メジロドーベル（1994年5月6日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。1996年にJRA賞最優秀2歳牝馬、1997年にJRA賞最優秀3歳牝馬及び最優秀父内国産馬、1998年にJRA賞最優秀4歳以上牝馬、1999年にJRA賞最優秀4歳以上牝馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のメジロライアン（当時7歳）と交配したメジロビユーテイーが13歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道伊達市、生産者は（有）メジロ牧場。戦績は、中央平地21戦10勝2着3回。1998年、1999年とエリザベス女王杯(牝G1)を連覇した他、1997年のオークス（優駿牝馬）(牝G1)に勝利するなど、G1級競走5勝を含む重賞7勝を挙げた。

経歴

デビュー前

大久保洋吉厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1996年）

7月13日、デビュー戦は吉田豊騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（新潟芝1000m 晴/良）に出走。馬体重は450kg。13頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のセントラルハイジに3馬身の差をつけて初白星を挙げた。

9月1日、中6週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた2戦目は、2歳G3の新潟3歳ステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（1戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。激烈なハイペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず5着に敗れた。

10月6日、中4週で迎えた3戦目は、牝馬限定3歳500万下のサフラン賞（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で吉田豊騎手（2戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では鮮やかな末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のダイワアンジェラに2馬身半の差をつけて2勝目を奪取した。

10月27日、中2週で迎えた4戦目は、2歳オープンのいちょうステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で吉田豊騎手（3戦2勝）。10頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では猛烈な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のスカイバロンに2馬身半の差をつけて先頭ゴールを果たした。

12月1日、中4週で迎えた5戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神3歳牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で吉田豊騎手（4戦3勝）。10頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のシーズプリンセスに2馬身の差をつけてG1初挑戦初制覇を成し遂げた。

3歳（1997年）

3月1日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G3のチューリップ賞（阪神芝1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で吉田豊騎手（5戦4勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では天性の闘争心でゴールまで力闘したが、3着に終わった。

4月6日、中4週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 雨/不良）に出走。鞍上は7戦連続で吉田豊騎手（6戦4勝）。18頭立ての2番人気に推されて16番ゲートからスタート。非常に速いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では弾けるような伸び脚で猛追したが、勝ったキョウエイマーチに詰め切れず、4馬身差の2着に敗北した。

5月25日、中6週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/重）に出走。鞍上は8戦連続で吉田豊騎手（7戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のナナヨーウイングに2馬身半の差をつけて4歳女王の称号を掴み取った。

9月14日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた9戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り曇/良）に牝馬ながら55kgの斤量を背負って出走。鞍上は9戦連続で吉田豊騎手（8戦5勝）。9頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。端をきり、非常に緩いペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして、最後は2着のヤシマソブリンに1馬身半の差をつけて3つ目の重賞タイトルを獲得した。

10月19日、中4週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で吉田豊騎手（9戦6勝）。18頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では鬼脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のキョウエイマーチに2馬身半の差をつけて3つ目のG1タイトルをつかんだ。

12月21日、中8週で迎えた11戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で吉田豊騎手（10戦7勝）。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では末脚を伸ばせず8着に敗れた。

4歳（1998年）

1月25日、中4週で迎えた12戦目は、ハンデG2の日経新春杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に牝馬ながら56kgの斤量を背負って出走。鞍上は12戦連続で吉田豊騎手（11戦7勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位争いには参加できず8着に敗れた。

4月5日、中9週で迎えた13戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は13戦連続で吉田豊騎手（12戦7勝）。9頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では一際目立つ伸び脚で追い上げたが、抜け出したエアグルーヴを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着となった。

6月13日、中9週で迎えた14戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 雨/重）に出走。鞍上は14戦連続で吉田豊騎手（13戦7勝）。13頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚を伸ばせず5着に敗れた。

7月12日、中3週で迎えた15戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は15戦連続で吉田豊騎手（14戦7勝）。13頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚がパッとせず5着に敗れた。

10月18日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた16戦目は、牝馬限定G3の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/重）に牝馬ながら58kgの斤量を背負って出走。鞍上は16戦連続で吉田豊騎手（15戦7勝）。11頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では一完歩ずつ着実に終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のグレースアドマイヤをハナ差振り切って5つ目の重賞タイトルを手にした。

11月15日、中3週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた17戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は17戦連続で吉田豊騎手（16戦8勝）。14頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では驚異的な末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のランフォザドリームに1馬身1/4の差をつけて中距離女王の座を掴み取った。

12月27日、中5週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた18戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は18戦連続で吉田豊騎手（17戦9勝）。16頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。最後は脚色が悪くなり9着に敗れた。

5歳（1999年）

2月28日、中8週で迎えた19戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に牝馬ながら58.5kgの斤量を背負って出走。鞍上は19戦連続で吉田豊騎手（18戦9勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、ナリタルナパークに交わされて2馬身差の2着に敗北した。

10月10日、約7か月半の休み明けで迎えた20戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は20戦連続で吉田豊騎手（19戦9勝）。10頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では伸びが劣勢になり6着に終わった。

11月14日、中4週で迎えた21戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は21戦連続で吉田豊騎手（20戦9勝）。18頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では一歩一歩着実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のフサイチエアデールを3/4馬身振り切って5つ目のG1タイトルをゲットした。