キョウエイマーチ（1994年生、母インターシャルマン）

キョウエイマーチ（1994年4月19日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のダンシングブレーヴ（当時11歳）と交配したインターシャルマンが8歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は（有）インターナシヨナル牧場。戦績は、中央平地26戦8勝2着3回、地方2戦0勝2着1回。1997年のマイルチャンピオンシップ(G1)で2着に入った他、1997年の桜花賞(牝G1)に勝利するなど、G1級競走1勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

野村彰彦厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1996年）

11月30日、デビュー戦は松永幹夫騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は478kg。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、苛烈なペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のエリモシテンオーに約10馬身の大差をつけて初勝利を挙げた。

12月22日、中2週で迎えた2戦目は、橋本美純騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の千両賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。16頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では終いが甘くなり、3着に終わった。

3歳（1997年）

1月12日、中2週で迎えた3戦目は、牝馬限定4歳500万下の寒梅賞（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（1戦1勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。果敢に端をきり、息の入らないペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のタガノラピスに約10馬身の大差をつけて断トツ人気に応えた。

2月16日、中4週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳オープンのエルフィンステークス（京都芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（2戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のホッコービューティを半馬身振り切って1着ゴールを果たした。

3月9日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G2の報知杯4歳牝馬特別（阪神芝1400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（3戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のシーズプリンセスに7馬身の差をつけて重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

4月6日、中3週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 雨/不良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で松永幹夫騎手（4戦4勝）。18頭立ての1番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて楽々と抜け出し、最後は2着のメジロドーベルに4馬身の差をつけて桜の女王の称号を手にした。

5月25日、中6週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で松永幹夫騎手（5戦5勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。端をきる形となり、平均ペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はバテてしまい11着に敗れた。

9月21日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で松永幹夫騎手（6戦5勝）。11頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、後続との差を2馬身以上保って、スローペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではグイグイと末脚を伸ばして、最後は2着のメイプルシロップを3/4馬身振り切って重賞3勝目を挙げた。

10月19日、中3週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で松永幹夫騎手（7戦6勝）。18頭立ての2番人気に推されて17番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のタフネスでしぶとく走り抜いたが、勝ったメジロドーベルにねじ伏せられて2馬身半差の2着に敗北した。

11月16日、中3週で迎えた10戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で松永幹夫騎手（8戦6勝）。18頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、些か速いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、タイキシャトルに交わされて2馬身半差の2着となった。

12月14日、中3週で迎えた11戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で松永幹夫騎手（9戦6勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線では余力が残っておらず11着に敗れた。

4歳（1998年）

3月8日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から12kg増やして迎えた12戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で松永幹夫騎手（10戦6勝）。11頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚色がやや鈍り、3着に終わった。

4月26日、中6週で迎えた13戦目は、G3のシルクロードステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で松永幹夫騎手（11戦6勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。先頭に立ち、ミドルペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が衰えて11着に敗れた。

10月31日、約6か月半の休み明けで迎えた14戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は12戦連続で松永幹夫騎手（12戦6勝）。14頭立ての2番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では伸びが劣勢になり6着に敗れた。

11月22日、中2週で迎えた15戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。13頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、些か速いペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が鈍り6着に敗れた。

12月20日、中3週で迎えた16戦目は、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（阪神芝1600m 晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で秋山真一郎騎手（1戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、やや厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では終いが甘くなり、4着に終わった。

5歳（1999年）

1月31日、中5週で迎えた17戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で秋山真一郎騎手（2戦0勝）。16頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、やや遅いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では伸びが甘くなり、5着に終わった。

3月7日、中4週で迎えた18戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 雨/稍重）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は4戦連続で秋山真一郎騎手（3戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。端をきり、かなり厳しいペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一際目立つ伸び脚で猛進したが、エガオヲミセテに3/4馬身交わされて2着に敗北した。

4月10日、中4週で迎えた19戦目は、ハンデG3の阪急杯（阪神芝1200m 雨/良）に出走。鞍上は5戦連続で秋山真一郎騎手（4戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、そのまま渾身の走りで持ち堪えて、最後は2着のブロードアピールに1馬身の差をつけて重賞4勝目をマークした。

5月23日、中5週で迎えた20戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は松永幹夫騎手（13戦6勝）。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと押しが足りず、4着に終わった。

6月13日、中2週で迎えた21戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は秋山真一郎騎手（5戦1勝）。14頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では伸びが劣勢になり9着に終わった。

10月11日、約4か月の休み明けで迎えた22戦目は、G1の南部杯（盛岡ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で秋山真一郎騎手（6戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。最後は、勝ったニホンピロジュピタから2馬身半差の2着に敗北した。

11月21日、中5週で迎えた23戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で秋山真一郎騎手（7戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。端を奪い、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では末脚を持続できず、5着に終わった。

12月19日、中3週で迎えた24戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で秋山真一郎騎手（8戦1勝）。16頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始5番手を追走。最後は脚色が衰えて13着に敗れた。

6歳（2000年）

1月5日、中1週で迎えた25戦目は、ハンデG3の京都金杯（京都芝1600m 外回り晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は5戦連続で秋山真一郎騎手（9戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では異次元の末脚を炸裂させてすんなりと抜け出し、最後は2着のアドマイヤカイザーに5馬身の差をつけて5つ目の重賞タイトルを獲得した。

2月20日、中6週で迎えた26戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で秋山真一郎騎手（10戦2勝）。16頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が衰えて11着に敗れた。

3月21日、中3週で迎えた27戦目は、G3の黒船賞（高知ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で秋山真一郎騎手（11戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。3着に終わった。

4月15日、中3週で迎えた28戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 雨/良）に牝馬ながら58kgの斤量を背負って出走。鞍上は8戦連続で秋山真一郎騎手（12戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。果敢に端を奪い、緩みのないペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では末脚を持続できず、6着に終わった。