キリスパート（1988年生、母キリガール）

キリスパート（1988年4月22日）は、日本の競走馬。牝馬。毛色は芦毛。種牡馬のメジロテイターン（当時10歳）と交配したキリガールが5歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（株）本桐牧場。戦績は、中央平地20戦7勝2着2回。1991年のクイーンステークス(牝G3)で3着に入った他、1993年のブラッドストーンステークス(オープン)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

藤沢和雄厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1991年）

1月26日、デビュー戦は岡部幸雄騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（東京ダート1400m 晴/良）に出走。馬体重は502kg。14頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線では矢のような伸びを見せたが、伸びてきたメジロシャネル決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

2月10日、中1週で迎えた2戦目は、4歳新馬（東京ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦0勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。先頭に立ち、ややハイペースでレースを引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るマルマツエースを目の覚めるような末脚で半馬身差し切って初白星を挙げた。

4月28日、約2か月半の間隔を開けて迎えた3戦目は、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞4歳牝馬特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。芝レース及び重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（2戦1勝）。16頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず7着に敗れた。

5月12日、中1週で迎えた4戦目は、4歳500万下（東京芝1800m 小雨/良）に出走。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（3戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線に入ると、前で粘るランドヒーローを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけてファンの期待に応えた。

6月8日、中3週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた5戦目は、4歳900万下のエーデルワイスステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で岡部幸雄騎手（4戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のスタビライザーをクビ差振り切って3勝目を手にした。

6月30日、中2週で迎えた6戦目は、坂本勝美騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のラジオたんぱ賞（福島芝1800m 晴/良）に出走。11頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではやや伸びを欠き、4着に終わった。

9月29日、約3か月の休み明けで迎えた7戦目は、橋本広喜騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G3のクイーンステークス（中山芝2000m 曇/良）に出走。15頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではキレのいい末脚を披露したが、3着に終わった。

10月20日、中2週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（京都芝2000m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で橋本広喜騎手（1戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず7着に敗れた。

4歳（1992年）

7月4日、約8か月半の休養明けで馬体重を前走から28kg増やして迎えた9戦目は、4歳以上900万下のHBC杯（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（5戦3勝）。11頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

7月26日、中2週で迎えた10戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下のアカシヤステークス（札幌芝1500m 晴/良）に出走。鞍上は橋本広喜騎手（2戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のダーリングレディを半馬身振り切って4勝目を掴み取った。

8月9日、中1週で迎えた11戦目は、巴賞（函館芝1800m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で橋本広喜騎手（3戦1勝）。11頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では速い脚を持続できず、4着に終わった。

8月30日、中2週で迎えた12戦目は、ハンデ戦でオープンのシーサイドステークス（函館ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で橋本広喜騎手（4戦1勝）。8頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず7着に敗れた。

9月26日、中3週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた13戦目は、ハンデ戦のセプテンバーステークス（中山芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（6戦3勝）。14頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず7着に敗れた。

10月31日、中4週で迎えた14戦目は、白秋ステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は坂本勝美騎手（1戦0勝）。12頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸び、3着に入った。

11月29日、中3週で迎えた15戦目は、ハンデ戦のウェルカムステークス（東京芝2000m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で坂本勝美騎手（2戦0勝）。13頭立ての5番人気で大外13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり5着に敗れた。

12月19日、中2週で迎えた16戦目は、ハンデ戦の冬至ステークス（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で坂本勝美騎手（3戦0勝）。16頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

5歳（1993年）

1月5日、中1週で迎えた17戦目は、迎春ステークス（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で坂本勝美騎手（4戦0勝）。6頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。端をきり、遅いペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち味のファイティングスピリットで最後まで奮闘したが、ゴールデンアイに3/4馬身交わされて2着となった。

2月20日、中6週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた18戦目は、白富士ステークス（東京芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（7戦3勝）。16頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。先手を奪い、非常に緩いペースで一団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではグングンと末脚を伸ばして、最後は2着のスーパーソブリンを半馬身振り切って勝利を手に入れた。

3月14日、中2週で迎えた19戦目は、ハンデ戦のサンシャインステークス（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（8戦4勝）。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、超スローペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして、最後は2着のブレスレットに1馬身1/4の差をつけて6勝目をつかんだ。

4月3日、中2週で迎えた20戦目は、ブラッドストーンステークス（中山芝3200m 外→内晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（9戦5勝）。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。端を奪う形となり、やや遅いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では強烈な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のダイイチジョイフルに2馬身半の差をつけて7勝目を手にした。