スタビライザー（1988年生、母ダーリングフイリー）

スタビライザー（1988年5月13日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のメイワパツサー（当時13歳）と交配したダーリングフイリーが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（有）明和牧場。戦績は、中央平地30戦7勝2着7回、地方2戦1勝。1994年のマーチステークス(ハンデG3)で2着に入った他、1991年の京成杯(G3)で3着に入る活躍をした。その他にも重賞1勝を挙げた。

経歴

デビュー前

高橋英夫厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1990年）

11月3日、デビュー戦は岡部幸雄騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は502kg。9頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったダイナマイトダディにねじ伏せられて2馬身半差の2着に敗北した。

11月18日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦0勝）。5頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。果敢に端をきり、若干速いペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ着実に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のヨネプリンスに1馬身1/4の差をつけて初白星を挙げた。

12月22日、中4週で迎えた3戦目は、3歳500万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（2戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では別次元の末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のサンダンスに1馬身半の差をつけて2勝目を手にした。

3歳（1991年）

1月13日、中2週で迎えた4戦目は、3歳G3の京成杯（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（3戦2勝）。8頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

2月10日、中3週で迎えた5戦目は、3歳G3の共同通信杯4歳ステークス（東京芝1800m 雨/良）に出走。鞍上は5戦連続で岡部幸雄騎手（4戦2勝）。10頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は減速してしまい6着に敗れた。

2月24日、中1週で迎えた6戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのクロッカスステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。5頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く3着に敗れた。

6月8日、約3か月半の休養明けで迎えた7戦目は、4歳900万下のエーデルワイスステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で追い上げたが、抜け出したキリスパートにクビ差届かず2着に甘んじた。

6月22日、中1週で迎えた8戦目は、4歳900万下のしゃくなげステークス（福島芝1700m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（2戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るホーセンルビーを上がり3位タイの末脚で半馬身差し切って単勝一倍台の評価に応えた。

7月27日、中4週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた9戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦の北陸ステークス（新潟ダート1700m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。9頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではシャープな伸び脚で驀進したが、セントスクイズにクビ差交わされて2着に甘んじた。

9月7日、中5週で迎えた10戦目は、初風ステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（3戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では凄まじい末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のインディアンヒルに1馬身の差をつけて4勝目をマークした。

10月5日、中3週で迎えた11戦目は、神無月ステークス（東京ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（4戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず6着に敗れた。

10月26日、中2週で迎えた12戦目は、ハンデ戦でオープンの多摩川ステークス（東京芝1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（5戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では持ち前のしぶとさで最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したチョウカイエースを捕まえ切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

11月10日、中1週で迎えた13戦目は、富士ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（1戦0勝）。8頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のニホンピロブレイブをアタマ差振り切って5勝目を挙げた。

12月21日、中5週で迎えた14戦目は、クリスマスステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（5戦2勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、一完歩ずつ確実に終いの脚を伸ばして、最後は2着のハヤブサオーカンに1馬身の差をつけて圧倒的人気に応えた。

5歳（1993年）

1月6日、約12か月半の休養明けで馬体重を前走から20kg増やして迎えた15戦目は、ガーネットステークス（中山ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（2戦1勝）。11頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。直線ではいい脚を見せられず8着に敗れた。

1月31日、中3週で迎えた16戦目は、銀嶺ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（6戦3勝）。14頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では豪快な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のエーピージェットを3/4馬身振り切って7勝目を手に入れた。

10月9日、約8か月半の休養明けで迎えた17戦目は、東京競馬場スタンド増築記念神無月ステーク（東京ダート1600m 晴/重）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（3戦1勝）。10頭立ての5番人気で大外10番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では終いが甘くなり、3着に終わった。

10月24日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた18戦目は、ハンデG3のカブトヤマ記念（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（4戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

11月14日、中2週で迎えた19戦目は、富士ステークス（東京芝1800m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で柴田善臣騎手（5戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら3番手で通過。直線では持ち味のファイティングスピリットで最後まで奮闘したが、勝ったマチカネタンホイザにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

12月25日、中5週で迎えた20戦目は、クリスマスステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で柴田善臣騎手（6戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では伸びが劣勢になり10着に敗れた。

6歳（1994年）

1月16日、中2週で迎えた21戦目は、ニューイヤーステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で柴田善臣騎手（7戦1勝）。11頭立ての3番人気で12番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線ではいい脚を見せられず7着に敗れた。

2月19日、中4週で迎えた22戦目は、G2のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で柴田善臣騎手（8戦1勝）。16頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では末脚が振るわず6着に敗れた。

3月12日、中2週で迎えた23戦目は、ハンデG3のマーチステークス（中山ダート1800m 曇/重）に出走。鞍上は7戦連続で柴田善臣騎手（9戦1勝）。16頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではスパッとキレる脚を見せたが、勝ったバンブーゲネシスにねじ伏せられて1馬身3/4差の2着となった。

4月12日、中3週で迎えた24戦目は、帝王賞（大井ダート2000m 雨/良）に出走。鞍上は8戦連続で柴田善臣騎手（10戦1勝）。16頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。最後は、2着のミスタートウジンをクビ差制して雨下の激戦を制した。

5月14日、中4週で迎えた25戦目は、ハンデ戦でオープンの武蔵野ステークス（東京ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で柴田善臣騎手（11戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では天性の敢闘精神でゴールまで力闘したが、5着に終わった。

6月26日、中5週で迎えた26戦目は、吾妻小富士オープン（福島芝1800m 雨/良）に出走。鞍上は10戦連続で柴田善臣騎手（12戦2勝）。13頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では余力が残っておらず9着に敗れた。

7月24日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた27戦目は、タイムス杯（札幌ダート1700m 晴/良）に60kgの斤量を背負って出走。鞍上は岡部幸雄騎手（7戦4勝）。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず5着に敗れた。

8月14日、中2週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた28戦目は、ハンデ戦でオープンの巴賞（札幌ダート1700m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（8戦4勝）。12頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では伸びが続かず、4着に終わった。

9月4日、中2週で迎えた29戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、シーサイドオープン（函館ダート1700m 晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では脚色がやや鈍り、4着に終わった。

10月10日、中4週で迎えた30戦目は、ブリーダーズゴールドカップ（札幌(地)ダート2400m 晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（13戦2勝）。12頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。5着に敗れた。

11月13日、中4週で迎えた31戦目は、富士ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（14戦2勝）。11頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では持ち味のガッツで最後まで奮闘したが、サクラチトセオーに交わされて3馬身半差の2着となった。

7歳（1995年）

1月7日、中7週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた32戦目は、ガーネットステークス（中山ダート1800m 晴/良）に60kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で柴田善臣騎手（15戦2勝）。10頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。最後は脚勢が鈍り6着に終わった。