サクラチトセオー（1990年生、母サクラクレアー）

サクラチトセオー（1990年5月11日）は、日本の競走馬、種牡馬。1995年にJRA賞最優秀4歳以上牡馬を受賞した。毛色は黒鹿毛。種牡馬のトニービン（当時7歳）と交配したサクラクレアーが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は（有）谷岡牧場。戦績は、中央平地21戦9勝2着3回。1995年の天皇賞（秋）(G1)に勝利した他、1995年の安田記念(G1)で2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

境勝太郎厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1992年）

10月11日、デビュー戦は小島太騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京芝1600m 曇/良）に出走。馬体重は466kg。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るハシノハヤトを凄まじい末脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

12月19日、中9週で迎えた2戦目は、3歳500万下のひいらぎ賞（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小島太騎手（1戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。1着となった。

3歳（1993年）

5月9日、約4か月半の休養明けで迎えた3戦目は、3歳G2のNHK杯（東京芝2000m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で小島太騎手（2戦2勝）。13頭立ての3番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では出色の末脚を発揮したが、3着に終わった。

5月30日、中2週で迎えた4戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で小島太騎手（3戦2勝）。18頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では最後まで息が続かず11着に敗れた。

4歳（1994年）

2月5日、約8か月半の休養明けで馬体重を前走から26kg増やして迎えた5戦目は、5歳以上900万下の節分賞（東京ダート1400m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は5戦連続で小島太騎手（4戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、3着に終わった。

2月20日、中1週で迎えた6戦目は、5歳以上900万下のテレビ埼玉杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で小島太騎手（5戦2勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では凄まじい末脚を爆発させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のキオイスマートに2馬身半の差をつけて断然の支持に応えた。

3月13日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた7戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で小島太騎手（6戦3勝）。14頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では豪快な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のケントニーオーをクビ差振り切って重賞ウィナーの称号を手に入れた。

4月10日、中3週で迎えた8戦目は、エイプリルステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で小島太騎手（7戦4勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では目を引く伸び脚で追い上げたが、抜け出したアンダーキングにクビ差届かず2着に甘んじた。

5月1日、中2週で迎えた9戦目は、メトロポリタンステークス（東京芝2300m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で小島太騎手（8戦4勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら4番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のマーメイドタバンに1馬身3/4の差をつけて断トツ人気に応えた。

6月12日、中5週で迎えた10戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 小雨/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は10戦連続で小島太騎手（9戦5勝）。14頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい6着に敗れた。

9月11日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた11戦目は、的場均騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京王杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のエアリアルを3/4馬身振り切って2つ目の重賞タイトルをゲットした。

10月30日、中6週で迎えた12戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は小島太騎手（10戦5勝）。13頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではいいところがなく6着に敗れた。

11月13日、中1週で迎えた13戦目は、富士ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小島太騎手（11戦5勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るスタビライザーを豪脚で交わし去り、最後は3馬身半の差をつけて断トツの支持に応えた。

12月25日、中5週で迎えた14戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で小島太騎手（12戦6勝）。13頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では伸びが劣勢になり6着に敗れた。

5歳（1995年）

1月22日、中3週で迎えた15戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り雨/良）に出走。鞍上は4戦連続で小島太騎手（13戦6勝）。10頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のホクトベガをクビ差振り切って重賞3勝目をマークした。

3月12日、中6週で迎えた16戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で小島太騎手（14戦7勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、抜け出したフジヤマケンザンを捕まえ切れず、クビ差の2着に甘んじた。

5月14日、中8週で迎えた17戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で小島太騎手（15戦7勝）。18頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、18番手を追走し、4コーナーは17番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で猛追したが、抜け出したハートレイクにハナ差届かず2着に甘んじた。

6月4日、中2週で迎えた18戦目は、G1の宝塚記念（京都芝2200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は7戦連続で小島太騎手（16戦7勝）。17頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位争いには参加できず7着に敗れた。

10月8日、約4か月の休み明けで迎えた19戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 雨/重）に出走。鞍上は8戦連続で小島太騎手（17戦7勝）。14頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

10月29日、中2週で迎えた20戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で小島太騎手（18戦7勝）。17頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では強烈な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のジェニュインをハナ差振り切って天皇賞馬の称号を獲得した。

12月24日、中7週で迎えた21戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で小島太騎手（19戦8勝）。12頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を発揮し、3着に入った。