ジェニュイン（1992年生、母クルーピアレディー）

ジェニュイン（1992年4月28日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は青鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時6歳）と交配したクルーピアレディーが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地21戦5勝2着7回。1996年のマイルチャンピオンシップ(G1)に勝利した他、1995年の皐月賞(G1)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額4,000万円（200万×20口）で一口馬主が募集された。

松山康久厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1994年）

10月15日、デビュー戦は岡部幸雄騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は484kg。7頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、勝ったエアリュージュに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

10月30日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦0勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ハナを切り、少し速いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では強烈な末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のダイチュウジンデンに3馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

11月27日、中3週で迎えた3戦目は、T.ジャルネ騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下の赤松賞（東京芝1600m 晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では素晴らしい伸び脚で驀進したが、勝ったコクトジュリアンにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

3歳（1995年）

1月28日、中8週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた4戦目は、4歳500万下のセントポーリア賞（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（2戦1勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のフォルスデュノールに1馬身1/4の差をつけて断トツの支持に応えた。

3月18日、中6週で迎えた5戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンの若葉ステークス（中山芝2000m 小雨/不良）に出走。8頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではしぶとく伸び続けたが、勝ったルイジアナボーイに詰め切れず、5馬身差の1着勝利を手に入れた。

4月16日、中3週で迎えた6戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 曇/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は岡部幸雄騎手（3戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鋭く末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のタヤスツヨシをクビ差振り切ってクラシックの栄冠を手中に収めた。

5月28日、中5週で迎えた7戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（4戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、勝ったタヤスツヨシにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

9月10日、約3か月半の休み明けで迎えた8戦目は、ハンデG3の京王杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り曇/良）に57.5kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（5戦3勝）。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では闘争心が光る走りを見せたが、勝ったドージマムテキにねじ伏せられてアタマ差の2着に甘んじた。

10月8日、中3週で迎えた9戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 雨/重）に57kgの斤量を背負って出走。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（6戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では伸びが鈍く6着に敗れた。

10月29日、中2週で迎えた10戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で岡部幸雄騎手（7戦3勝）。17頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、伸びてきたサクラチトセオー決め手に屈してハナ差の2着に惜敗した。

12月24日、中7週で迎えた11戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で岡部幸雄騎手（8戦3勝）。12頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では最後まで息が続かず10着に敗れた。

4歳（1996年）

3月10日、約2か月半の間隔を開けて迎えた12戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で岡部幸雄騎手（9戦3勝）。15頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では目を引く伸び脚で猛進したが、勝ったサクラローレルにねじ伏せられて1馬身3/4差の2着に敗北した。

6月9日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた13戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（1戦1勝）。17頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切り、4着に入った。

10月27日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg戻して迎えた14戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。17頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では全く伸びず14着に敗れた。

11月17日、中2週で迎えた15戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は岡部幸雄騎手（10戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では一歩一歩着実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のショウリノメガミを半馬身振り切って下半期マイル王の座を掴み取った。

12月22日、中4週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた16戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。14頭立ての10番人気で7番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では伸びあぐねて14着に終わった。

5歳（1997年）

6月8日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg絞って迎えた17戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（2戦1勝）。18頭立ての5番人気で16番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始4番手を追走。直線では堅実に脚を伸ばしたが、伸びてきたタイキブリザード決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。

8月17日、中9週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた18戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は岡部幸雄騎手（11戦4勝）。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

10月5日、中6週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた19戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。9頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず5着に敗れた。

10月26日、中2週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた20戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（3戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、3着に終わった。

11月16日、中2週で迎えた21戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（4戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では鋭い末脚を繰り出せず9着に敗れた。