フジヤマケンザン（1988年生、母ワカスズラン）

フジヤマケンザン（1988年4月17日）は、日本の競走馬、種牡馬。1995年にJRA賞最優秀父内国産馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のラツキーキヤスト（当時9歳）と交配したワカスズランが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者は吉田牧場。戦績は、中央平地34戦11勝2着6回、地方1戦0勝、海外3戦1勝。1995年の香港国際カップ(香・G2)に勝利した他、1996年の金鯱賞(G2)を制するなど、重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

戸山為夫厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1991年）

1月6日、デビュー戦は小島貞博騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は556kg。16頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

1月20日、中1週で迎えた2戦目は、4歳新馬（京都芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小島貞博騎手（1戦0勝）。13頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のユーコーセブンに2馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

10月5日、約8か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた3戦目は、4歳以上900万下の嵯峨野特別（京都芝2200m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で小島貞博騎手（2戦1勝）。7頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。ハナを切る恰好となり、やや遅いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではしっかりと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のケイスパートに2馬身の差をつけて久方ぶりの実戦を物にした。

10月12日、連闘で馬体重を前走からさらに10kg減らして迎えた4戦目は、嵐山ステークス（京都芝3000m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で小島貞博騎手（3戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で驀進したが、勝ったキョウワユウショウにねじ伏せられて3馬身差の2着に敗北した。

11月3日、中2週で迎えた5戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で小島貞博騎手（4戦2勝）。18頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では閃光のような末脚を繰り出し、3着に入った。

11月24日、中2週で迎えた6戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は6戦連続で小島貞博騎手（5戦2勝）。15頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚が上がってしまい8着に終わった。

12月22日、中3週で迎えた7戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で小島貞博騎手（6戦2勝）。15頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では最後まで息が続かず10着に敗れた。

4歳（1992年）

1月12日、中2週で迎えた8戦目は、ハンデ戦のジャニュアリーステークス（中山芝2000m 晴/良）に58kgの斤量を背負って出走。鞍上は8戦連続で小島貞博騎手（7戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のインターエリモに2馬身半の差をつけて3勝目を奪取した。

2月3日、中2週で迎えた9戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3200m 曇/稍重）に58kgの斤量を背負って出走。鞍上は9戦連続で小島貞博騎手（8戦3勝）。15頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚勢が衰えて8着に敗れた。

3月8日、中4週で迎えた10戦目は、G3の中日新聞杯（中京芝1800m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は10戦連続で小島貞博騎手（9戦3勝）。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では勢いよく末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のヤマニンシアトルを半馬身振り切って初の重賞タイトルを獲得した。

12月6日、約9か月の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた11戦目は、ディセンバーステークス（中山芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は11戦連続で小島貞博騎手（10戦4勝）。8頭立ての2番人気に推されて大外8番ゲートからスタート。ハナに立ち、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして、最後は2着のセキテイリュウオーに1馬身3/4の差をつけて休み明けの一戦をモノにした。

12月27日、中2週で迎えた12戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で小島貞博騎手（11戦5勝）。16頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では見せ場なく14着に敗れた。

5歳（1993年）

8月8日、約7か月半の休養明けで迎えた13戦目は、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は13戦連続で小島貞博騎手（12戦5勝）。13頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では堅実に脚を伸ばしたが、抜け出したマイスタージンガーを捕まえ切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

8月22日、中1週で迎えた14戦目は、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 曇/不良）に出走。鞍上は14戦連続で小島貞博騎手（13戦5勝）。15頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではやや伸びを欠き、4着に終わった。

10月10日、中6週で迎えた15戦目は、福島民報杯（福島芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は15戦連続で小島貞博騎手（14戦5勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では物凄い伸び脚で驀進したが、伸びてきたモンタミール決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

10月31日、中2週で迎えた16戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。17頭立ての10番人気で15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず9着に終わった。

11月21日、中2週で迎えた17戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り雨/不良）に出走。15頭立ての9番人気で12番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では末脚が振るわず8着に終わった。

12月12日、中2週で迎えた18戦目は、田島信行騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では速い脚を持続できず、5着に終わった。

6歳（1994年）

1月23日、中5週で迎えた19戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、伸びてきたマチカネタンホイザ決め手に屈してクビ差の2着となった。

3月13日、中6週で迎えた20戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（1戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、2着となった。

4月12日、中3週で迎えた21戦目は、帝王賞（大井ダート2000m 雨/良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。16着に敗れた。

5月15日、中4週で迎えた22戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 小雨/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（1戦0勝）。16頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では末脚を伸ばせず11着に終わった。

6月26日、中5週で迎えた23戦目は、吾妻小富士オープン（福島芝1800m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（2戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のダンノーブルをアタマ差振り切って久々に勝利を挙げた。

7月24日、中3週で迎えた24戦目は、BSNオープン（新潟芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で蛯名正義騎手（3戦1勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では勢いよく末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のセンゴクシルバーに1馬身1/4の差をつけて断トツ人気に応えた。

10月9日、約2か月半の間隔を開けて迎えた25戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で蛯名正義騎手（4戦2勝）。11頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、抜け出したネーハイシーザーを捕まえ切れず、1馬身半差の2着となった。

10月30日、中2週で迎えた26戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で蛯名正義騎手（5戦2勝）。13頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい9着に終わった。

11月27日、中3週で迎えた27戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で蛯名正義騎手（6戦2勝）。14頭立ての14番人気で5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚を失くしてしまい11着に終わった。

12月11日、G2の香港国際カップ（香港・シャティン芝1800m）に出走。鞍上は7戦連続で蛯名正義騎手（7戦2勝）。14頭立ての4番ゲートからスタート。4着に終わった。

7歳（1995年）

3月12日、約3か月の休み明けで迎えた29戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は8戦連続で蛯名正義騎手（8戦2勝）。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一歩一歩確実に差を詰めて先頭をうかがい、最後は2着のサクラチトセオーをクビ差振り切って2つ目の重賞タイトルをつかんだ。

4月1日、クイーンエリザベス2世カップ（香港・シャティン芝2200m）に出走。鞍上は9戦連続で蛯名正義騎手（9戦3勝）。14頭立ての2番ゲートからスタート。0着に敗れた。

6月4日、中8週で迎えた31戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、G1の宝塚記念（京都芝2200m 外回り曇/稍重）に出走。17頭立ての13番人気で15番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。最後は脚色が悪くなり11着に終わった。

7月9日、中4週で迎えた32戦目は、ハンデG3の七夕賞（福島芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（10戦3勝）。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では自慢の末脚を弾けさせて、最後は2着のインタークレバーを3/4馬身振り切って3つ目の重賞タイトルをつかんだ。

10月22日、約3か月半の休み明けで迎えた33戦目は、ハンデG3のカブトヤマ記念（新潟芝1800m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（11戦4勝）。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、4着に終わった。

11月12日、中2週で迎えた34戦目は、富士ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で蛯名正義騎手（12戦4勝）。9頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一完歩ずつ着実に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のタイキブリザードに1馬身半の差をつけて10勝目を達成した。

12月10日、G2の香港国際カップ（香港・シャティン芝1800m）に出走。鞍上は4戦連続で蛯名正義騎手（13戦5勝）。12頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。最後は、2着のVentiquattrofogliに3/4馬身の差をつけて4つ目の重賞タイトルをつかんだ。

8歳（1996年）

3月10日、約3か月の休養明けで迎えた36戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に60kgの斤量を背負って出走。鞍上は5戦連続で蛯名正義騎手（14戦6勝）。15頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線ではいいところがなく10着に敗れた。

6月9日、約3か月の休み明けで迎えた37戦目は、村本善之騎手を鞍上に迎えて、G2の金鯱賞（中京芝2000m 小雨/良）に59kgの斤量を背負って出走。13頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のサンデーブランチに1馬身の差をつけて5つ目の重賞タイトルを手に入れた。

7月7日、中3週で迎えた38戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で村本善之騎手（1戦1勝）。13頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では見所を作れず5着に敗れた。