オールポッシブル（2014年生、母シーズインポッシブル）

オールポッシブル（2014年4月6日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「できるだけ、なるべく」。毛色は鹿毛。種牡馬のダイワメジャー（当時13歳）と交配したシーズインポッシブルが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地15戦5勝2着1回、地方1戦0勝。2019年のアイビスサマーダッシュ(G3)で3着に入った他、2016年のききょうステークス(オープン)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

Ｇ１サラブレッドクラブにて総額1,600万円（40万×40口）で一口馬主が募集された。

高橋亮厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2016年）

7月17日、デビュー戦は松若風馬騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（中京芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は464kg。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線に入ると、前で粘るマイアミトロピカルを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて初勝利を挙げた。

9月4日、中6週で迎えた2戦目は、2歳G3の小倉2歳ステークス（小倉芝1200m 曇/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で松若風馬騎手（1戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では伸びを欠き9着に敗れた。

9月24日、中2週で迎えた3戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンのききょうステークス（阪神芝1400m 曇/稍重）に出走。9頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと押しが利かず、3着に終わった。

12月3日、中9週で迎えた4戦目は、太宰啓介騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下の万両賞（阪神芝1400m 晴/良）に出走。10頭立ての3番人気で大外10番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では鋭い脚を使えず5着に敗れた。

12月18日、中1週で迎えた5戦目は、2歳500万下（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始5番手を追走。最後はミセスワタナベと並んで2着同着となった。

3歳（2017年）

1月22日、中4週で迎えた6戦目は、牝馬限定の3歳500万下（京都ダート1400m 雨/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（2戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。先手を奪い、遅いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではやや伸びを欠き、3着に終わった。

2月18日、中3週で迎えた7戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳500万下（京都芝1400m 外回り晴/稍重）に出走。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではキレのある末脚を披露したが、3着に終わった。

7月23日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた8戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（中京芝1400m 小雨/良）に出走。17頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。端を奪い、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鮮烈な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のアップビートに1馬身1/4の差をつけて休養明け初戦を制した。

9月16日、中7週で迎えた9戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の瀬戸内海特別（阪神芝1400m 雨/重）に出走。13頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位争いには絡めず6着に敗れた。

10月8日、中2週で迎えた10戦目は、荻野極騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1000万下（京都ダート1400m 晴/重）に出走。16頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天稟の負けじ魂を発揮してゴールまで力走し、3着に入った。

10月28日、中2週で迎えた11戦目は、C.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下（京都ダート1400m 小雨/重）に出走。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、きちんと末脚を伸ばして、最後は2着のタイセイエクレールに2馬身半の差をつけて勝利を手中に収めた。

12月17日、中6週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の三河ステークス（中京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は松若風馬騎手（2戦1勝）。16頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では末脚を伸ばせず8着に敗れた。

4歳（2018年）

1月24日、中4週で迎えた13戦目は、牝馬限定Jpn3のTCK女王盃（大井ダート1800m 晴/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は福永祐一騎手（1戦0勝）。14頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。敢然と先頭に立ち、ややスローペースでレースを引っ張る。しかし、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。最後は脚勢が悪くなり13着に敗れた。

5月26日、約4か月の休み明けで迎えた14戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の朱雀ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。果敢に端をきり、遅いペースで一団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では長く末脚を持続させて、最後は2着のカルヴァリオをアタマ差振り切って休養明けの一戦を制した。

7月7日、中5週で迎えた15戦目は、3歳以上1600万下の豊明ステークス（中京芝1400m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で松山弘平騎手（1戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚を失くしてしまい13着に敗れた。

7月29日、中2週で迎えた16戦目は、3歳以上1600万下の佐世保ステークス（小倉芝1200m 雨/稍重）に出走。鞍上は荻野極騎手（1戦0勝）。13頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では総身の力で末脚を持続させて、最後は2着のブラッククローバーを3/4馬身振り切って雨下の激戦を制した。

11月25日、約4か月の休み明けで迎えた17戦目は、G3の京阪杯（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で荻野極騎手（2戦1勝）。18頭立ての14番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では伸びが鈍く9着に終わった。

5歳（2019年）

2月16日、約3か月の間隔を開けて迎えた18戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で荻野極騎手（3戦1勝）。17頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が悪くなり17着に終わった。

5月5日、約2か月半の間隔を開けて迎えた19戦目は、坂井瑠星騎手を鞍上に迎えて、鞍馬ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。17頭立ての13番人気で13番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が衰えて16着に終わった。

7月14日、中9週で迎えた20戦目は、野中悠太郎騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのバーデンバーデンカップ（福島芝1200m 曇/重）に51kgの軽斤量で出走。16頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚勢が衰えて16着に終わった。

7月28日、中1週で迎えた21戦目は、津村明秀騎手を鞍上に迎えて、G3のアイビスサマーダッシュ（新潟芝1000m 曇/良）に出走。18頭立ての9番人気で16番ゲートからスタート。3着に入った。

10月27日、約3か月の休養明けで迎えた22戦目は、石川裕紀人騎手を鞍上に迎えて、ルミエールオータムダッシュ（新潟芝1000m 曇/稍重）に出走。18頭立ての10番人気で3番ゲートからスタート。18着に終わった。

6歳（2020年）

1月13日、約2か月半の間隔を開けて迎えた23戦目は、すばるステークス（京都ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は荻野極騎手（4戦1勝）。14頭立ての9番人気で大外14番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚が止まってしまい14着に終わった。

2020年1月16日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。