エイシンドーバー（2002年生、母エイシンジョージア）

エイシンドーバー（2002年5月15日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋ドーバー海峡から」。毛色は栗毛。種牡馬のVictory Gallop（当時7歳）と交配したエイシンジョージアが12歳のときに産んだ6番仔が本馬である。戦績は、中央平地34戦7勝2着7回。2007年の京王杯スプリングカップ(G2)に勝利した他、2008年の安田記念(G1)で3着に入るなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

湯浅三郎厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2004年）

10月23日、デビュー戦は幸英明騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は436kg。15頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では印象的な伸び脚で驀進したが、勝ったブライトトゥモローにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

11月20日、中3週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（京都芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のマルカラスカルを半馬身振り切って初勝利を挙げた。

3歳（2005年）

5月21日、約6か月の休み明けで迎えた3戦目は、3歳500万下（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で幸英明騎手（2戦1勝）。17頭立ての6番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切り、3着に入った。

6月19日、中3週で迎えた4戦目は、3歳以上500万下の戎橋特別（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で幸英明騎手（3戦1勝）。10頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、勝ったロードアルティマにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着となった。

7月16日、中3週で迎えた5戦目は、3歳以上500万下の足立山特別（小倉芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で幸英明騎手（4戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ハナを切る恰好となり、ゆったりとしたペースで馬群を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、勝ったマヤノグレイシーにねじ伏せられて1馬身3/4差の2着に敗北した。

7月31日、中1週で迎えた6戦目は、3歳以上500万下の都井岬特別（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で幸英明騎手（5戦1勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外8番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るナンゴクライデンを上がり2位の末脚で半馬身差し切って圧倒的人気に応えた。

10月30日、約3か月の休養明けで迎えた7戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の保津峡特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線に入ると、前で粘るトーワクリスタルを鮮やかな末脚でクビ差だけ差し切って3勝目を手に入れた。

12月18日、中6週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた8戦目は、3歳以上1600万下のオリオンステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（1戦1勝）。12頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では勢いよく末脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のダイタクアルビンに1馬身1/4の差をつけて4勝目を手にした。

4歳（2006年）

1月5日、中2週で迎えた9戦目は、川島信二騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京都金杯（京都芝1600m 外回り晴/良）に53kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。16頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出し、12着に敗れた。

2月4日、中3週で迎えた10戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（2戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では鮮やかな伸び脚で急追したが、抜け出したメジロマイヤーに半馬身届かず2着に敗北した。

3月5日、中3週で迎えた11戦目は、ハンデG3の中京記念（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（3戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では脚勢がやや鈍り、4着に終わった。

5月6日、中8週で迎えた12戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤岡佑介騎手（4戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではもうひと伸びが足りず、5着に終わった。

6月4日、中3週で迎えた13戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての18番人気で13番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい12着に終わった。

12月2日、約6か月の休養明けで馬体重を前走から20kg増やして迎えた14戦目は、C.ウィリアムズ騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の2006ゴールデンホイップトロフィー（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では一完歩ずつ着実に終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のブルーメンブラットをクビ差振り切って休養明け初戦を物にした。

5歳（2007年）

1月6日、中4週で迎えた15戦目は、ハンデG3の京都金杯（京都芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（1戦0勝）。16頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では一際目立つ伸び脚で猛追したが、抜け出したマイネルスケルツィを差し切れず、1馬身1/4差の2着となった。

2月3日、中3週で迎えた16戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（2戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では一際目立つ伸び脚で猛進したが、勝ったアサカディフィートにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

2月25日、中2週で迎えた17戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（6戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて5番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後はプリサイスマシーンと並んで1着同着となった。

4月14日、中6週で迎えた18戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（7戦3勝）。15頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では末脚に勢いがなく7着に敗れた。

5月12日、中3週で迎えた19戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のシンボリエスケープをクビ差振り切って重賞2勝目をマークした。

6月3日、中2週で迎えた20戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。18頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、6着に終わった。

11月18日、約5か月半の休養明けで迎えた21戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。18頭立ての8番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず7着に敗れた。

12月16日、中3週で迎えた22戦目は、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（2戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、最後はローレルゲレイロと並んで4着同着となった。

6歳（2008年）

1月5日、中2週で迎えた23戦目は、ハンデG3の京都金杯（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（5戦2勝）。16頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では他馬と同じような脚勢になり7着に敗れた。

3月2日、中7週で迎えた24戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（3戦0勝）。16頭立ての7番人気で大外16番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では一際目立つ伸び脚で猛追したが、抜け出したカンパニーを捕まえ切れず、1馬身3/4差の2着となった。

4月19日、中6週で迎えた25戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（3戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では強靭な末脚を繰り出したが、3着に終わった。

6月8日、中6週で迎えた26戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（4戦1勝）。18頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切り、3着に入った。

10月25日、約4か月半の休み明けで迎えた27戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、G3の富士ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

11月23日、中3週で迎えた28戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦0勝）。18頭立ての13番人気で大外18番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。最後は脚勢が衰えて16着に終わった。

12月21日、中3週で迎えた29戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 曇/良）に出走。18頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線ではいい脚を見せられず15着に敗れた。

7歳（2009年）

10月24日、約10か月の休養明けで迎えた30戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、G3の富士ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。18頭立ての13番人気で5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。最後は垂れてしまい16着に終わった。

8歳（2010年）

5月29日、約7か月の休養明けで迎えた31戦目は、G2の金鯱賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（6戦2勝）。14頭立ての11番人気で3番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は勢いを失って10着に終わった。

7月25日、中7週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた32戦目は、柴山雄一騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての15番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では末脚にキレが無く11着に終わった。

8月22日、中3週で迎えた33戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（7戦2勝）。16頭立ての16番人気で14番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは16番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には食い込めず8着に終わった。

9月20日、中3週で迎えた34戦目は、G3のエルムステークス（札幌ダート1700m 雨/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は柴山雄一騎手（1戦0勝）。13頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では末脚にキレが無く12着に終わった。