トーセンカンビーナ（2016年生、母カンビーナ）

トーセンカンビーナ（2016年2月7日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名+母名」。毛色は鹿毛。種牡馬のディープインパクト（当時14歳）と交配したカンビーナが9歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。2020年の阪神大賞典(G2)で2着に入った他、2022年のダイヤモンドステークス(ハンデG3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、社台ファームから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、島川隆哉によって2億4,840万円で落札された。

中竹和也厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2018年）

7月8日、デビュー戦はM.デムーロ騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（中京芝2000m 晴/重）に出走。馬体重は452kg。10頭立ての3番人気で9番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では一際目立つ伸び脚で猛追したが、勝ったカテドラルに詰め切れず、2馬身半差の2着となった。

9月23日、約2か月半の間隔を開けて迎えた2戦目は、2歳未勝利（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（1戦0勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のホウオウライジンに5馬身の差をつけて初白星を挙げた。

10月20日、中3週で迎えた3戦目は、2歳オープンのアイビーステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続でM.デムーロ騎手（2戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では末脚に勢いがなく5着に敗れた。

12月28日、中9週で迎えた4戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚を伸ばせず7着に敗れた。

3歳（2019年）

1月27日、中3週で迎えた5戦目は、O.マーフィー騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のセントポーリア賞（東京芝1800m 晴/良）に出走。8頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮したが、3着に終わった。

3月3日、中4週で迎えた6戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のアルメリア賞（阪神芝1800m 外回り曇/良）に出走。7頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では弾けるような伸び脚で追い上げたが、抜け出したランスオブプラーナを差し切れず、1馬身半差の2着となった。

4月27日、中7週で迎えた7戦目は、3歳G2の青葉賞（東京芝2400m 小雨/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（1戦0勝）。16頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では見せ場なく16着に敗れた。

8月17日、約3か月半の休養明けで迎えた8戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1勝クラスの富良野特別（札幌芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では弾けるように急駛したが、勝ったハーメティキストに詰め切れず、4馬身差の2着に敗北した。

9月16日、中3週で迎えた9戦目は、3歳以上1勝クラス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤岡康太騎手（1戦0勝）。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のピノクルを半馬身振り切って1番人気に応えた。

11月9日、中7週で迎えた10戦目は、3歳以上2勝クラス（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤岡康太騎手（2戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るスズカロングを次元の違う末脚で3/4馬身差し切って3勝目を挙げた。

12月8日、中3週で迎えた11戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスのオリオンステークス（阪神芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で藤岡康太騎手（3戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位争いには絡めず5着に敗れた。

4歳（2020年）

2月15日、中9週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で4歳以上3勝クラスの松籟ステークス（京都芝2400m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で藤岡康太騎手（4戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線に入ると、前で粘るヴィッセンを強烈な末脚で半馬身差し切って4勝目を手中に収めた。

3月22日、中4週で迎えた13戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で藤岡康太騎手（5戦3勝）。10頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では目を引く伸び脚で猛追したが、勝ったユーキャンスマイルに詰め切れず、1馬身3/4差の2着となった。

5月3日、中5週で迎えた14戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は7戦連続で藤岡康太騎手（6戦3勝）。14頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

6月28日、中7週で迎えた15戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 曇/稍重）に出走。鞍上は浜中俊騎手（1戦0勝）。18頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず8着に終わった。

10月18日、約3か月半の休み明けで迎えた16戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、オクトーバーステークス（東京芝2000m 曇/稍重）に出走。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず12着に敗れた。

11月8日、中2週で迎えた17戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 曇/良）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（3戦1勝）。18頭立ての12番人気で6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始18番手を追走。直線では他馬と同じような脚色になり14着に終わった。

5歳（2021年）

9月5日、約10か月の休み明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた18戦目は、泉谷楓真騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの丹頂ステークス（札幌芝2600m 晴/良）に出走。10頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では速い脚を使えず8着に終わった。

11月7日、中8週で迎えた19戦目は、石川裕紀人騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。15頭立ての15番人気で14番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位には届かず7着に終わった。

12月4日、中3週で迎えた20戦目は、横山武史騎手を鞍上に迎えて、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線ではパワフルな末脚を繰り出したが、4着に終わった。

6歳（2022年）

2月19日、約2か月半の間隔を開けて迎えた21戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 曇/良）に出走。鞍上は石川裕紀人騎手（1戦0勝）。14頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を繰り出し、3着に入った。

3月20日、中3週で迎えた22戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で石川裕紀人騎手（2戦0勝）。13頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず7着に敗れた。

5月1日、中5週で迎えた23戦目は、G1の天皇賞（春）（阪神芝3200m 外→内晴/稍重）に出走。鞍上は藤岡康太騎手（7戦3勝）。18頭立ての18番人気で10番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを14番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず10着に終わった。

7歳（2023年）

2月18日、約10か月の休み明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた24戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 晴/良）に出走。16頭立ての10番人気で14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり8着に終わった。

4月30日、中9週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた25戦目は、岩田望来騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り曇/稍重）に出走。17頭立ての17番人気で8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線ではスパッと切れる脚を使えず15着に終わった。

2023年5月13日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。