ラニ（2013年生、母ヘヴンリーロマンス）

ラニ（2013年2月22日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬、種牡馬。馬名の意味は「天国、天空（ハワイ語）」。毛色は芦毛。種牡馬のTapit（当時12歳）と交配したヘヴンリーロマンスが14歳のときに産んだ6番仔が本馬である。戦績は、中央平地11戦2勝2着1回、海外6戦1勝。2016年のUAEダービー(唖・G2)に勝利した他、2016年のベルモントステークス(米・G1)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

松永幹夫厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2015年）

9月13日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝2000m 晴/良）に出走。馬体重は520kg。9頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり4着に敗れた。

10月3日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた2戦目は、2歳未勝利（阪神ダート1800m 晴/重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したキョウエイギアを差し切れず、5馬身差の2着に敗北した。

11月22日、中6週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた3戦目は、2歳未勝利（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のチャイマックスに3馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

11月28日、連闘で迎えた4戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下のカトレア賞（東京ダート1600m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のオーシャンビューに2馬身の差をつけて勝利をモノにする

3歳（2016年）

2月21日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から12kg増やして迎えた5戦目は、3歳オープンのヒヤシンスステークス（東京ダート1600m 晴/重）に出走。鞍上は武豊騎手（3戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では決め手が足りず、5着に終わった。

3月26日、3歳G2のUAEダービー（アラブ首長国連邦・メイダンダート1900m）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（4戦1勝）。7頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。最後は、2着のPolar Riverに3/4馬身の差をつけて重賞初挑戦初制覇を果たした。

5月7日、3歳G1のケンタッキーダービー（アメリカ合衆国・チャーチルダウンズダート2012m）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で武豊騎手（5戦2勝）。20頭立ての14番人気で8番ゲートからスタート。9着に終わった。

5月21日、3歳G1のプリークネスステークス（アメリカ合衆国・ピムリコダート1911m）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（6戦2勝）。11頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。5着に敗れた。

6月11日、3歳G1のベルモントステークス（アメリカ合衆国・ベルモントパークダート2414m）に出走。鞍上は5戦連続で武豊騎手（7戦2勝）。13頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。3着に入った。

10月23日、約4か月半の休養明けで迎えた10戦目は、ハンデ戦でオープンのブラジルカップ（東京ダート2100m 曇/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では瞬発力に優れた末脚を繰り出したが、3着に終わった。

11月6日、中1週で迎えた11戦目は、G3のみやこステークス（京都ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（2戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら14番手で通過。直線では上がり4位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず13着に敗れた。

12月4日、中3週で迎えた12戦目は、G1のチャンピオンズカップ（中京ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（3戦1勝）。15頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では今一つ末脚が弾けず9着に敗れた。

4歳（2017年）

3月4日、R.ムーア騎手を鞍上に迎えて、8頭立ての4番人気で大外8番ゲートからスタート。6着に敗れた。

3月25日、G1のドバイワールドカップ（アラブ首長国連邦・メイダンダート2000m）に出走。鞍上は2戦連続でR.ムーア騎手（1戦0勝）。14頭立ての13番人気で4番ゲートからスタート。8着に終わった。

5月7日、中5週で迎えた15戦目は、ハンデ戦でオープンのブリリアントステークス（東京ダート2100m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（8戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を発揮したが、4着に終わった。

5月28日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた16戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（9戦2勝）。18頭立ての10番人気で8番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線では今一つ末脚が切れず17着に終わった。

10月22日、約5か月の休養明けで馬体重を前走からさらに10kg増やして迎えた17戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのブラジルカップ（東京ダート2100m 雨/不良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、5着に終わった。