ウインキートス（2017年生、母イクスキューズ）

ウインキートス（2017年5月4日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「冠名+ありがとう(フィンランド語)」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のゴールドシップ（当時8歳）と交配したイクスキューズが14歳のときに産んだ8番仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者はコスモヴューファーム。2021年の目黒記念(ハンデG2)に勝利した他、2021年のオールカマー(G2)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

ウインレーシングクラブにて総額1,500万円（3.75万×400口）で一口馬主が募集された。

宗像義忠厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2019年）

11月16日、デビュー戦は松岡正海騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（東京芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は442kg。17頭立ての4番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では息の長い末脚を発揮したが、3着に終わった。

12月7日、中2週で迎えた2戦目は、牝馬限定の2歳未勝利（中山芝1800m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で松岡正海騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

12月28日、中2週で迎えた3戦目は、O.マーフィー騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（中山芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のポーラーサンに3馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

3歳（2020年）

2月29日、中8週で迎えた4戦目は、津村明秀騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳1勝クラスのデイジー賞（中山芝1800m 晴/良）に出走。9頭立ての2番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では決め手が足りず5着に敗れた。

3月31日、中3週で迎えた5戦目は、牝馬限定3歳1勝クラスのミモザ賞（中山芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で津村明秀騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛追したが、勝ったウインマリリンに詰め切れず、1馬身3/4差の2着となった。

4月25日、中3週で迎えた6戦目は、3歳1勝クラスの新緑賞（東京芝2300m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で津村明秀騎手（2戦0勝）。8頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず4着に敗れた。

5月30日、中4週で迎えた7戦目は、D.レーン騎手を鞍上に迎えて、3歳1勝クラス（東京芝2400m 晴/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

8月23日、約3か月の間隔を開けて迎えた8戦目は、丹内祐次騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1勝クラス（札幌芝2000m 晴/良）に出走。7頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、勝ったラヴユーライヴに詰め切れず、3馬身差の2着となった。

8月29日、連闘で迎えた9戦目は、3歳以上1勝クラスのルスツ特別（札幌芝2600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で丹内祐次騎手（1戦0勝）。10頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のポーラーサマーに3馬身の差をつけて2勝目を手に入れた。

9月26日、中3週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた10戦目は、3歳以上2勝クラスの九十九里特別（中山芝2500m 小雨/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で丹内祐次騎手（2戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、伸びてきたダノングロワール決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

11月7日、中5週で迎えた11戦目は、ハンデ戦で3歳以上2勝クラスの土湯温泉特別（福島芝2600m 曇/良）に出走。鞍上は松岡正海騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のエフェクトオンに1馬身半の差をつけて1着ゴールを果たした。

12月26日、中6週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた12戦目は、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスのグレイトフルステークス（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は丹内祐次騎手（3戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では素晴らしい伸び脚で急追したが、抜け出したジャコマルを差し切れず、1馬身差の2着に敗北した。

4歳（2021年）

1月11日、中1週で迎えた13戦目は、4歳以上3勝クラスの迎春ステークス（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で丹内祐次騎手（4戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、抜け出したブラックマジックを捕まえ切れず、クビ差の2着に惜敗した。

3月7日、中7週で迎えた14戦目は、横山武史騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの湾岸ステークス（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るアンティシペイトを目の覚めるような末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて4勝目を手に入れた。

3月27日、中2週で迎えた15戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は丹内祐次騎手（5戦1勝）。15頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では伸びが劣勢になり15着に敗れた。

5月30日、中8週で迎えた16戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で丹内祐次騎手（6戦1勝）。16頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のヒートオンビートに2馬身の差をつけて初の重賞タイトルを掴み取った。

8月22日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から18kg増やして迎えた17戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で丹内祐次騎手（7戦2勝）。13頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後はバテてしまい9着に敗れた。

9月26日、中4週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた18戦目は、G2の産経賞オールカマー（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で丹内祐次騎手（8戦2勝）。16頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では堅調な伸びを見せたが、勝ったウインマリリンに詰め切れず、1馬身半差の2着となった。

11月14日、中6週で迎えた19戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（阪神芝2200m 晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で丹内祐次騎手（9戦2勝）。17頭立ての5番人気で15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では見所を作れず10着に敗れた。

12月26日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた20戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で丹内祐次騎手（10戦2勝）。16頭立ての12番人気で6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後は力尽きて11着に終わった。

5歳（2022年）

3月26日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から10kg絞って迎えた21戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 曇/稍重）に出走。鞍上は7戦連続で丹内祐次騎手（11戦2勝）。15頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい12着に敗れた。

5月29日、中8週で迎えた22戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は松岡正海騎手（3戦1勝）。18頭立ての8番人気で16番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、後続との差を2馬身以上確保して、ユッタリとしたペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天性のガッツでゴールまで力闘し、3着に入った。

9月25日、約4か月の休養明けで迎えた23戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松岡正海騎手（4戦1勝）。13頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では強靭な末脚を繰り出し、3着に入った。

11月13日、中6週で迎えた24戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（阪神芝2200m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で松岡正海騎手（5戦1勝）。18頭立ての13番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後は脚勢が鈍り15着に終わった。

6歳（2023年）

1月5日、中7週で迎えた25戦目は、ハンデG3の中山金杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で松岡正海騎手（6戦1勝）。17頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後は脚色が衰えて14着に敗れた。

2月18日、中5週で迎えた26戦目は、横山和生騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で15番ゲートからスタート。ハナを切る恰好となり、平均ペースで馬群を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後はタレてしまい16着に敗れた。

2023年2月22日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。