ウインマリリン（2017年生、母コスモチェーロ）

ウインマリリン（2017年5月23日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「冠名+女性名」。毛色は栗毛。種牡馬のスクリーンヒーロー（当時13歳）と交配したコスモチェーロが15歳のときに産んだ8番仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者はコスモヴューファーム。2022年の香港ヴァーズ(香・G1)に勝利した他、2021年のオールカマー(G2)を制するなど、G1級競走1勝を含む重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

ウインレーシングクラブにて総額2,400万円（6万×400口）で一口馬主が募集された。

手塚貴久厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2019年）

12月21日、デビュー戦は横山武史騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（中山芝2000m 曇/良）に出走。馬体重は452kg。16頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では圧倒的な末脚を炸裂させてすんなりと抜け出し、最後は2着のベリンダアンに3馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

3歳（2020年）

1月26日、中4週で迎えた2戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、3歳1勝クラスの若竹賞（中山芝1800m 曇/稍重）に出走。11頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では伸びを欠き5着に敗れた。

3月31日、中8週で迎えた3戦目は、牝馬限定3歳1勝クラスのミモザ賞（中山芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は横山武史騎手（1戦1勝）。11頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のウインキートスに1馬身3/4の差をつけて2勝目を挙げた。

4月26日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G2のサンケイスポーツ賞フローラステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で横山武史騎手（2戦2勝）。17頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では猛烈な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のホウオウピースフルをクビ差振り切って重賞初挑戦初制覇を達成した。

5月24日、中3週で迎えた5戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての7番人気で16番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で猛進したが、伸びてきたデアリングタクト決め手に屈して半馬身差の2着となった。

10月18日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は横山武史騎手（3戦3勝）。18頭立ての5番人気で17番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚が上がってしまい15着に敗れた。

11月15日、中3週で迎えた7戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山武史騎手（4戦3勝）。18頭立ての9番人気で12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線ではキレのある末脚を繰り出し、4着に入った。

4歳（2021年）

1月24日、中9週で迎えた8戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り曇/不良）に出走。鞍上は3戦連続で横山武史騎手（5戦3勝）。17頭立ての5番人気で15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線ではやや伸びを欠き、6着に終わった。

3月27日、中8週で迎えた9戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で横山武史騎手（6戦3勝）。15頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では鮮やかな末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のカレンブーケドールを半馬身振り切って2つ目の重賞タイトルを手にした。

5月2日、中4週で迎えた10戦目は、G1の天皇賞（春）（阪神芝3200m 外→内晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で横山武史騎手（7戦4勝）。17頭立ての8番人気で14番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

9月26日、約5か月の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた11戦目は、G2の産経賞オールカマー（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で横山武史騎手（8戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のウインキートスに1馬身半の差をつけて3つ目の重賞タイトルを手にした。

11月14日、中6週で迎えた12戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で横山武史騎手（9戦5勝）。17頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では余力が残っておらず16着に敗れた。

5歳（2022年）

4月3日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた13戦目は、G1の大阪杯（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は松岡正海騎手（1戦0勝）。16頭立ての9番人気で7番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では最後まで息が続かず16着に終わった。

6月26日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から14kg戻して迎えた14戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松岡正海騎手（2戦0勝）。17頭立ての9番人気で12番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚に勢いがなく7着に敗れた。

8月21日、中7週で馬体重を前走からさらに12kg増やして迎えた15戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松岡正海騎手（3戦0勝）。16頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではゴールまでジワジワと伸び、3着に入った。

11月13日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から8kg絞って迎えた16戦目は、D.レーン騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（阪神芝2200m 曇/重）に出走。18頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。最後はライラックと並んで2着同着となった。

12月11日、G1の香港ヴァーズ（香港・シャティン芝2400m）に出走。10頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。最後は、2着のBotanikに1馬身半の差をつけて待望のG1初制覇を果たした。

6歳（2023年）

3月25日、G1のドバイシーマクラシック（アラブ首長国連邦・メイダン芝2410m）に出走。10頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。6着に終わった。

8月20日、約5か月の休養明けで迎えた19戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は松岡正海騎手（4戦0勝）。15頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後はバテてしまい9着に敗れた。

9月24日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた20戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で松岡正海騎手（5戦0勝）。15頭立ての9番人気で大外15番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では全く伸びず9着に終わった。

12月24日、約3か月の休養明けで迎えた21戦目は、L.L.モリス騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。16頭立ての14番人気で12番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では見せ場なく7着に終わった。

2023年12月27日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。