トウキュウアビー（1995年生、母プリンセスアビー）

トウキュウアビー（1995年3月27日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のコマンダーインチーフ（当時5歳）と交配したプリンセスアビーが11歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（有）岩見牧場。戦績は、中央平地28戦5勝2着3回、中央障害2戦0勝、地方1戦0勝。主な勝ち鞍は1999年の’99フェアウェルステークス(1600万下ハンデ)。

経歴

デビュー前

矢野照正厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1997年）

9月6日、デビュー戦は浜野谷憲尚騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（札幌芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は458kg。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

9月14日、連闘で迎えた2戦目は、3歳新馬（札幌芝1000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で浜野谷憲尚騎手（1戦0勝）。8頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、抜け出したマチカネサンシローを捕まえ切れず、1馬身半差の2着となった。

9月27日、中1週で迎えた3戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中山芝1200m 外回り曇/重）に出走。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では自慢の末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のオースミブルボンに3馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

10月26日、中3週で迎えた4戦目は、2歳オープンのいちょうステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。14頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では見せ場なく6着に終わった。

11月23日、中3週で迎えた5戦目は、木幡初広騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳500万下の赤松賞（東京芝1600m 晴/良）に出走。14頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、4着に終わった。

12月14日、中2週で迎えた6戦目は、3歳500万下のひいらぎ賞（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で木幡初広騎手（1戦0勝）。14頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張り、4着に入り込んだ。

3歳（1998年）

3月7日、約3か月の間隔を開けて迎えた7戦目は、江田照男騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定4歳500万下の桃花賞（中山芝1600m 外回り晴/重）に出走。15頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。壮絶なハイペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したサクラスエヒロを差し切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

3月21日、中1週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G3のフラワーカップ（中山芝1800m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で江田照男騎手（1戦0勝）。12頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず5着に敗れた。

4月11日、中2週で迎えた9戦目は、牝馬限定4歳500万下のミモザ賞（中山芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で江田照男騎手（2戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。最後は脚色が悪くなり11着に敗れた。

5月10日、中3週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳オープンのスイートピーステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で江田照男騎手（3戦0勝）。14頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では全く伸びず11着に終わった。

10月11日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた11戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で江田照男騎手（4戦0勝）。16頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では余力が残っておらず14着に敗れた。

10月25日、中1週で迎えた12戦目は、江田勇亮騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上500万下（東京芝1400m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。14頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走し、3着に入った。

11月21日、中3週で迎えた13戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は江田照男騎手（5戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

12月13日、中2週で迎えた14戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は武豊騎手（2戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のキオマドーロに6馬身の差をつけて勝利をモノにする

4歳（1999年）

1月23日、中5週で迎えた15戦目は、牝馬限定の5歳以上900万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は江田照男騎手（6戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では素晴らしい伸びを見せたが、伸びてきたナスケンエース決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

2月28日、中4週で迎えた16戦目は、5歳以上900万下の鎌ケ谷特別（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で江田照男騎手（7戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを先頭で通過。直線では末脚を持続できず、4着に終わった。

3月28日、中3週で迎えた17戦目は、牝馬限定の5歳以上900万下（中山ダート1800m 曇/重）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は江田勇亮騎手（1戦0勝）。8頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では脚勢がやや鈍り、3着に終わった。

4月18日、中2週で迎えた18戦目は、5歳以上900万下の舞浜特別（中山ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は木幡初広騎手（2戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではもうワンパンチ足りず、4着に終わった。

10月23日、約6か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた19戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下（東京ダート1400m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は江田勇亮騎手（2戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線に入ると、前で粘るウィスキーカラーを鮮やかな末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて休養明けの一戦を物にした。

11月21日、中3週で迎えた20戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳以上900万下の甲斐路特別（東京ダート1600m 晴/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では豪快な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のワールドウッドをクビ差振り切って制した。

12月26日、中4週で迎えた21戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の’99フェアウェルステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（3戦2勝）。11頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一歩一歩着実に差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のモンテカルロを3/4馬身振り切って5勝目を手中に収めた。

5歳（2000年）

2月3日、中5週で迎えた22戦目は、牝馬限定G3のTCK女王盃（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（4戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では脚色がやや衰え、5着に終わった。

4月22日、約2か月半の間隔を開けて迎えた23戦目は、ハンデ戦で5歳以上1600万下の薫風ステークス（東京芝1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は江田勇亮騎手（3戦1勝）。14頭立ての12番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では目立つような脚を使えず12着に終わった。

9月17日、約5か月の休み明けで迎えた24戦目は、二本柳壮騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下のUHB賞（札幌ダート1700m 曇/良）に出走。13頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では末脚に勢いがなく13着に終わった。

10月22日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた25戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の太秦ステークス（京都ダート1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は武豊騎手（5戦3勝）。14頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを13番手で通過。直線では末脚が振るわず14着に敗れた。

11月18日、中3週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた26戦目は、4歳以上1600万下の霜月ステークス（東京ダート1400m 晴/重）に出走。鞍上はO.ペリエ騎手（1戦1勝）。14頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は力尽きて13着に終わった。

12月3日、中1週で迎えた27戦目は、4歳以上1600万下の北総ステークス（中山ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は江田勇亮騎手（4戦1勝）。16頭立ての14番人気で11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず12着に終わった。

12月24日、中2週で迎えた28戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の2000フェアウェルステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で江田勇亮騎手（5戦1勝）。16頭立ての15番人気で13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では脚が残っておらず13着に終わった。

6歳（2001年）

1月20日、中3週で迎えた29戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の初富士ステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で江田勇亮騎手（6戦1勝）。14頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを13番手で通過。直線では鋭い脚を使えず14着に終わった。

2月24日、中4週で迎えた30戦目は、障害4歳以上未勝利（中山障害芝→ダート2700m 小雨）に出走。鞍上は4戦連続で江田勇亮騎手（7戦1勝）。10頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。10着に敗れた。

3月18日、中2週で迎えた31戦目は、田中剛騎手を鞍上に迎えて、障害4歳以上未勝利（中山障害芝→ダート2700m 曇）に出走。12頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。7着に敗れた。