ハタノヴァンクール（2009年生、母ハタノプリエ）

ハタノヴァンクール（2009年5月16日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「冠名＋勝利者（仏）」。毛色は栗毛。種牡馬のキングカメハメハ（当時8歳）と交配したハタノプリエが13歳のときに産んだ6番仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は（有）グッドラック・ファーム。戦績は、中央平地9戦4勝、地方8戦3勝2着3回。2013年の川崎記念(Jpn1)に勝利した他、2012年のジャパンダートダービー(Jpn1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

昆貢厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2011年）

11月20日、デビュー戦は四位洋文騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1800m 外回り晴/重）に出走。馬体重は492kg。18頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では速い脚を使えず13着に敗れた。

12月3日、中1週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で四位洋文騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてすんなりと抜け出し、最後は2着のブリスコーラに4馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

12月24日、中2週で迎えた3戦目は、2歳G3のラジオNIKKEI杯2歳ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で四位洋文騎手（2戦1勝）。16頭立ての14番人気で5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを11番手で通過。直線では脚を伸ばせず15着に終わった。

3歳（2012年）

1月8日、中1週で迎えた4戦目は、3歳500万下（京都ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で四位洋文騎手（3戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを先頭で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて、最後は2着のスタンドバイミーに1馬身1/4の差をつけて2勝目を手中に収めた。

4月1日、約3か月の間隔を開けて迎えた5戦目は、3歳オープンの伏竜ステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で四位洋文騎手（4戦2勝）。13頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では別次元の末脚を弾けさせて前にいた10頭をごぼう抜きし、最後は2着のキングブレイクに1馬身1/4の差をつけて勝利を手に入れた。

4月29日、中3週で迎えた6戦目は、3歳オープンの端午ステークス（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で四位洋文騎手（5戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線に入ると、前で粘るグッドマイスターを上がり2位の末脚でクビ差だけ差し切って4勝目を挙げた。

7月11日、中9週で迎えた7戦目は、3歳Jpn1のジャパンダートダービー（大井ダート2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は7戦連続で四位洋文騎手（6戦4勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線に入ると、前で粘るトリップを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけてG1初挑戦初制覇を成し遂げた。

11月4日、約4か月の休み明けで迎えた8戦目は、G3のみやこステークス（京都ダート1800m 晴/良）に57kgの斤量を背負って出走。鞍上は8戦連続で四位洋文騎手（7戦5勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では切れる脚を使えず10着に敗れた。

12月2日、中3週で迎えた9戦目は、G1のジャパンカップダート（阪神ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は9戦連続で四位洋文騎手（8戦5勝）。16頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを12番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位争いには絡めず8着に敗れた。

12月29日、中3週で迎えた10戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 曇/重）に出走。12頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったローマンレジェンドを半馬身捉え切れず2着に敗北した。

4歳（2013年）

1月30日、中4週で迎えた11戦目は、Jpn1の川崎記念（川崎ダート2100m 晴/稍重）に出走。鞍上は四位洋文騎手（9戦5勝）。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では驚異的な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のワンダーアキュートを半馬身振り切って2つ目のG1タイトルを手中に収めた。

3月13日、中5週で迎えた12戦目は、Jpn2のダイオライト記念（船橋ダート2400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で四位洋文騎手（10戦6勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したオースミイチバンにクビ差届かず2着に甘んじた。

5月18日、中8週で迎えた13戦目は、G3の平安ステークス（京都ダート1900m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で四位洋文騎手（11戦6勝）。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では天稟の負けじ魂を発揮してゴールまで力走したが、5着に終わった。

6月26日、中5週で迎えた14戦目は、Jpn1の帝王賞（大井ダート2000m 雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続で四位洋文騎手（12戦6勝）。12頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで力走したが、4着に終わった。

8月15日、中6週で迎えた15戦目は、Jpn2のブリーダーズゴールドカップ（門別ダート2000m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で四位洋文騎手（13戦6勝）。8頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のシビルウォーに2馬身半の差をつけて3つ目の重賞タイトルを手にした。

10月8日、中7週で迎えた16戦目は、Jpn3の白山大賞典（金沢ダート2100m 曇/良）に60kgの斤量を背負って出走。鞍上は6戦連続で四位洋文騎手（14戦7勝）。12頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したエーシンモアオバーに半馬身届かず2着に敗北した。

11月4日、中3週で迎えた17戦目は、Jpn1のJBCクラシック（金沢ダート2100m 曇/不良）に出走。鞍上は7戦連続で四位洋文騎手（15戦7勝）。12頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では全く伸びず11着に敗れた。