モリアーナ（2020年生、母ガルデルスリール）

モリアーナ（2020年3月2日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「スラブの伝承に登場する風の女神」。毛色は鹿毛。種牡馬のエピファネイア（当時10歳）と交配したガルデルスリールが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2023年の紫苑ステークス(牝G2)に勝利した他、2024年の阪神牝馬ステークス(牝G2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、ノーザンレーシングから「セレクトセールサラブレッド当歳」に上場され、高橋文男によって3,300万円で落札された。

武藤善則厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2022年）

6月5日、デビュー戦は武藤雅騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（東京芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は460kg。12頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のエンジェリックアイに3馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

8月13日、中9週で迎えた2戦目は、2歳オープンのコスモス賞（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武藤雅騎手（1戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のドゥアイズに2馬身の差をつけて2勝目を奪取した。

12月11日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた3戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で武藤雅騎手（2戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では末脚が振るわず12着に敗れた。

3歳（2023年）

2月11日、中8週で迎えた4戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で武藤雅騎手（3戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では切れ味光る末脚を発揮したが、3着に終わった。

4月8日、中7週で迎えた5戦目は、3歳G2のニュージーランドトロフィー（中山芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で武藤雅騎手（4戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

5月7日、中3週で迎えた6戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 雨/稍重）に出走。17頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、6着に終わった。

9月9日、約4か月の休養明けで迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G2の紫苑ステークス（中山芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。17頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では別次元の末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のヒップホップソウルを半馬身振り切って重賞ウィナーの仲間入りを果たした。

10月15日、中4週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦1勝）。18頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では強靭な末脚を発揮したが、5着に終わった。

4歳（2024年）

1月21日、約3か月半の休み明けで迎えた9戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り曇/不良）に出走。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（3戦1勝）。12頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を披露したが、4着に終わった。

4月6日、約2か月半の間隔を開けて迎えた10戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で横山典弘騎手（4戦1勝）。11頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では出色の末脚を発揮したが、3着に終わった。

5月12日、中4週で迎えた11戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で横山典弘騎手（5戦1勝）。15頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位には食い込めず7着に敗れた。

7月28日、約2か月半の間隔を開けて迎えた12戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/稍重）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は武藤雅騎手（5戦2勝）。14頭立ての8番人気で大外14番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始11番手を追走。直線では鋭い脚を使えず12着に終わった。

10月14日、約2か月半の間隔を開けて迎えた13戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G2の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。15頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線ではジリジリとしか伸びず8着に敗れた。

11月10日、中3週で迎えた14戦目は、牝馬限定G1のエリザベス女王杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦0勝）。17頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線ではジリジリとしか伸びず14着に敗れた。