ピカレスクコート（2002年生、母フジノタカコマチ）

ピカレスクコート（2002年3月10日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「悪漢のコート」。毛色は鹿毛。種牡馬のジェイドロバリー（当時15歳）と交配したフジノタカコマチが18歳のときに産んだ9番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）岡崎牧場。戦績は、中央平地31戦6勝2着2回、海外1戦0勝。2006年のダニエルウィルデンシュタイン賞(仏・G2)で2着に入った他、2007年のダービー卿チャレンジトロフィー(ハンデG3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、岡崎牧場から「北海道セレクションセールサラブレッド1歳」に上場され、金子真人によって3,832.5万円で落札された。

池江泰寿厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2004年）

9月20日、デビュー戦は中舘英二騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は492kg。9頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では速い脚を持続できず、3着に終わった。

10月9日、中2週で迎えた2戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（京都芝1600m 雨/稍重）に出走。10頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のツルマルダンスオーに4馬身の差をつけて未勝利戦を制した。

11月20日、中5週で迎えた3戦目は、2歳500万下のもちの木賞（京都ダート1400m 晴/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚色が悪くなり13着に敗れた。

3歳（2005年）

3月6日、約3か月半の休養明けで迎えた4戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のさわらび賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。8頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、平均ペースで馬群を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、鮮やかな末脚を炸裂させて、最後は2着のエイシンインパールに2馬身半の差をつけて2勝目を手にした。

4月9日、中4週で迎えた5戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のニュージーランドトロフィー（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切り、4着に入った。

5月7日、中3週で迎えた6戦目は、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は武豊騎手（2戦1勝）。15頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚が振るわず6着に敗れた。

6月12日、中4週で迎えた7戦目は、3歳1000万下のエーデルワイスステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。前に出て、ミドルペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚勢がやや衰え、4着に終わった。

7月3日、中2週で迎えた8戦目は、大西直宏騎手を鞍上に迎えて、3歳G3のラジオたんぱ賞（福島芝1800m 曇/良）に出走。16頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では伸びあぐねて6着に敗れた。

11月13日、約4か月半の休み明けで迎えた9戦目は、3歳以上1000万下（京都ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は武豊騎手（4戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では末脚にキレが無く5着に敗れた。

11月27日、中1週で迎えた10戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下（京都ダート1400m 晴/良）に出走。13頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

12月17日、中2週で迎えた11戦目は、3歳以上1000万下（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（5戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい9着に敗れた。

12月24日、連闘で迎えた12戦目は、赤木高太郎騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下のクリスマスキャロル賞（阪神芝1600m 曇/良）に出走。15頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚勢がやや衰え、5着に終わった。

4歳（2006年）

1月22日、中3週で迎えた13戦目は、4歳以上1000万下の太宰府特別（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で赤木高太郎騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では息長く終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のコウエイマーブルを半馬身振り切って3勝目を掴み取った。

3月5日、中5週で迎えた14戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のアクアマリンステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では速い脚を持続できず、5着に終わった。

4月15日、中5週で迎えた15戦目は、4歳以上1600万下の難波ステークス（阪神芝2000m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で四位洋文騎手（1戦0勝）。14頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走し、3着に入った。

5月14日、中3週で迎えた16戦目は、4歳以上1600万下の下鴨ステークス（京都芝1800m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は赤木高太郎騎手（2戦1勝）。13頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が衰えて9着に敗れた。

7月22日、中9週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた17戦目は、3歳以上1000万下の玄海特別（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（6戦1勝）。12頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では堅実に脚を伸ばしたが、伸びてきたブライトトゥモロー決め手に屈して半馬身差の2着となった。

9月30日、G2のダニエルウィルデンシュタイン賞（フランス・ロンシャン芝1600m）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（7戦1勝）。8頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。最後は、勝ったEcho of Lightから2馬身差の2着となった。

12月10日、中9週で迎えた19戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の初霜特別（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。敢然と端をきり、若干緩いペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではぐいぐいと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のキングルーキーに1馬身半の差をつけて優勝

5歳（2007年）

1月8日、中3週で迎えた20戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の初富士ステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。先手を取る恰好となり、平均ペースで集団を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は脚を失くしてしまい11着に敗れた。

1月28日、中2週で迎えた21戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の早春ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上はO.ペリエ騎手（1戦1勝）。16頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚が止まってしまい8着に敗れた。

3月4日、中4週で迎えた22戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の道頓堀ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、圧倒的な末脚を爆発させて、最後は2着のカイシュウタキオンに1馬身半の差をつけて制した。

4月1日、中3週で迎えた23戦目は、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で秋山真一郎騎手（1戦1勝）。15頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のコイウタに1馬身3/4の差をつけて初の重賞タイトルを奪取した。

5月12日、中5週で迎えた24戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で秋山真一郎騎手（2戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。最後は脚勢が鈍り18着に敗れた。

10月20日、約5か月半の休み明けで迎えた25戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で秋山真一郎騎手（3戦2勝）。18頭立ての13番人気で10番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。最後はバタバタになってしまい16着に終わった。

11月18日、中3週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた26戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で秋山真一郎騎手（4戦2勝）。18頭立ての17番人気で16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。最後は脚が止まってしまい17着に終わった。

12月23日、中4週で迎えた27戦目は、ハンデ戦でオープンの2007ファイナルステークス（阪神芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は後藤浩輝騎手（1戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり4位の末脚を繰り出したが上位争いには加われず10着に敗れた。

6歳（2008年）

2月9日、中6週で迎えた28戦目は、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 曇/良）に出走。鞍上はO.ペリエ騎手（2戦1勝）。16頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では脚が残っておらず13着に敗れた。

3月9日、中3週で迎えた29戦目は、ハンデG3の中京記念（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は赤木高太郎騎手（3戦1勝）。18頭立ての17番人気で12番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、ゆったりとしたペースで馬群を引っ張る。しかし、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを3番手で通過。最後は垂れてしまい15着に終わった。

3月30日、中2週で迎えた30戦目は、田中博康騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のマーチステークス（中山ダート1800m 小雨/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての15番人気で3番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを14番手で通過。直線では見せ場を作れず15着に終わった。

8月3日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた31戦目は、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は赤木高太郎騎手（4戦1勝）。15頭立ての14番人気で11番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい11着に終わった。

8月24日、中2週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた32戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、小倉日経オープン（小倉芝1800m 晴/良）に出走。12頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、ニルヴァーナに交わされて1馬身半差の2着となった。