キリパワー（1985年生、母キンセイパワー）

キリパワー（1985年4月21日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のパーソロン（当時25歳）と交配したキンセイパワーが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道三石郡三石町、生産者は（株）本桐牧場。戦績は、中央平地18戦6勝2着2回。1989年の目黒記念(ハンデG2)に勝利した他、1989年のアメリカジョッキークラブカップ(G2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

清水利章厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1988年）

2月28日、デビュー戦は岡部幸雄騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（東京ダート1200m 曇/不良）に出走。馬体重は458kg。13頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線ではジリジリとしか伸びず13着に敗れた。

5月15日、約2か月半の間隔を開けて迎えた2戦目は、坂井千明騎手を鞍上に迎えて、4歳未勝利（新潟芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。芝レースへの出走及び長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では別次元の末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のジョウテンムサシをクビ差振り切って初勝利を挙げた。

6月26日、中5週で迎えた3戦目は、大崎昭一騎手を鞍上に迎えて、4歳400万下（福島芝1700m 小雨/重）に出走。13頭立ての5番人気で大外13番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したダイワゲーブルにアタマ差届かず2着となった。

8月14日、中6週で迎えた4戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、4歳以上400万下の豊栄特別（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛追したが、抜け出したキクカロイヤルに半馬身届かず2着に敗北した。

9月4日、中2週で迎えた5戦目は、4歳以上400万下の羽黒山特別（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

9月24日、中2週で迎えた6戦目は、4歳以上400万下の笹山特別（新潟芝2000m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（1戦0勝）。8頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のモーンテインに3馬身半の差をつけて単勝一倍台の支持に応えた。

10月23日、中3週で迎えた7戦目は、4歳以上900万下（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（2戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では驚異的な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のファーストコールを3/4馬身振り切って勝利を手中に収めた。

11月27日、中4週で迎えた8戦目は、ハンデ戦で4歳以上1400万下のウェルカムステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（3戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のスイートセシールに1馬身半の差をつけて4勝目をゲットした。

4歳（1989年）

1月22日、中7週で迎えた9戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（4戦3勝）。10頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

2月19日、中3週で迎えた10戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/重）に出走。鞍上は5戦連続で岡部幸雄騎手（5戦3勝）。12頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線に入ると、前で粘るミホノカザンを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて重賞ウィナーの称号を獲得した。

4月9日、中6週で迎えた11戦目は、エイプリルステークス（中山芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で岡部幸雄騎手（6戦4勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のレイクブラックに1馬身1/4の差をつけて圧倒的支持に応えた。

6月11日、中8週で迎えた12戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は7戦連続で岡部幸雄騎手（7戦5勝）。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず6着に敗れた。

9月17日、約3か月半の休養明けで迎えた13戦目は、G3のオールカマー（中山芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で岡部幸雄騎手（8戦5勝）。13頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには加われず7着に敗れた。

10月29日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた14戦目は、大塚栄三郎騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。14頭立ての13番人気で6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

11月26日、中3週で迎えた15戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（2戦0勝）。15頭立ての11番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず8着に終わった。

12月24日、中3週で迎えた16戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 雨/良）に出走。鞍上は大塚栄三郎騎手（1戦0勝）。16頭立ての12番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを13番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい9着に終わった。

5歳（1990年）

3月11日、約2か月半の間隔を開けて迎えた17戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で大塚栄三郎騎手（2戦0勝）。8頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では脚を伸ばせず5着に敗れた。

4月1日、中2週で迎えた18戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/稍重）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（9戦5勝）。9頭立ての3番人気で大外9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず6着に敗れた。