バナレット（1984年生、母マーチングマテルダ）

バナレット（1984年3月8日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のノーザリー（当時12歳）と交配したマーチングマテルダが15歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（有）明和牧場。戦績は、中央平地13戦2勝2着2回。1987年のスプリングステークス(G2)で2着に入った他、1988年の新潟大賞典(ハンデG3)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

中村貢厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1986年）

7月5日、デビュー戦は石神富士雄騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（札幌ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は520kg。8頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では天稟の負けん気を発揮してゴールまで力走したが、3着に終わった。

11月1日、約4か月の休み明けで迎えた2戦目は、柴田政人騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（東京芝1600m 曇/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。10頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。果敢に端をきり、遅いペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のサンプライズに2馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

11月16日、中1週で迎えた3戦目は、2歳オープンの府中3歳ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田政人騎手（1戦1勝）。6頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、ユッタリとしたペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は一杯になって4着に終わった。

12月6日、中2週で迎えた4戦目は、3歳400万下の寒菊賞（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で柴田政人騎手（2戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るビュウーコウを途轍もない末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて2勝目を獲得した。

3歳（1987年）

2月15日、中9週で迎えた5戦目は、3歳G3の共同通信杯4歳ステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で柴田政人騎手（3戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

3月29日、中5週で迎えた6戦目は、増沢末夫騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のスプリングステークス（中山芝1800m 小雨/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で猛進したが、伸びてきたマティリアル決め手に屈してアタマ差の2着に惜敗した。

4月19日、中2週で迎えた7戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で増沢末夫騎手（1戦0勝）。20頭立ての4番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では脚色がやや衰え、6着に終わった。

5月31日、中5週で迎えた8戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で増沢末夫騎手（2戦0勝）。24頭立ての13番人気で22番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天資のガッツでゴールまで力戦し、8着を確保した。

4歳（1988年）

3月13日、約9か月半の休み明けで迎えた9戦目は、G2の中山記念（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は石神富士雄騎手（1戦0勝）。10頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は脚勢が鈍り8着に終わった。

4月3日、中2週で迎えた10戦目は、G2の日経賞（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は増沢末夫騎手（3戦0勝）。7頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では伸びが劣勢になり4着に敗れた。

4月24日、中2週で迎えた11戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は柴田政人騎手（4戦2勝）。9頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では末脚が振るわず8着に終わった。

5月15日、中2週で迎えた12戦目は、田面木博公騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2200m 外回り曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。11頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では持ち前の粘り強さで最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したメークアスマートを捕まえ切れず、半馬身差の2着となった。

6月12日、中3週で迎えた13戦目は、ハンデG3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は増沢末夫騎手（4戦0勝）。14頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では伸びを欠き7着に敗れた。