ハセベルテックス（1984年生、母ハセマサル）

ハセベルテックス（1984年2月16日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のピツトカーン（当時13歳）と交配したハセマサルが14歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）小倉牧場。戦績は、中央平地11戦4勝2着2回。1986年の京成杯3歳ステークス(G2)で2着に入った他、1987年のニュージーランドトロフィー4歳ステークス(G2)で3着に入る活躍をした。その他にも重賞1勝を挙げた。

経歴

デビュー前

畠山重則厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1986年）

8月9日、デビュー戦は小迫次男騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（小倉芝1000m 晴/良）に出走。馬体重は420kg。10頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のシンセイオークスに8馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

8月31日、中2週で迎えた2戦目は、2歳G3の小倉3歳ステークス（小倉芝1200m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で小迫次男騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、馬場の外目を回って2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では迫力十分の伸びを見せたが、サンキンハヤテにクビ差交わされて2着に甘んじた。

10月12日、中5週で迎えた3戦目は、2歳オープンのアイビーステークス（東京芝1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で小迫次男騎手（2戦1勝）。7頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のターボツィッグを3/4馬身振り切って2勝目を手にした。

11月2日、中2週で迎えた4戦目は、2歳G2の京成杯3歳ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で小迫次男騎手（3戦2勝）。7頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前の粘り強さで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったホクトヘリオスにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

3歳（1987年）

2月28日、約4か月の休養明けで迎えた5戦目は、3歳オープンのバイオレット賞（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で小迫次男騎手（4戦2勝）。11頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを8番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず7着に敗れた。

3月21日、中2週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G3のフラワーカップ（中山芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で小迫次男騎手（5戦2勝）。14頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のトウホーロイヤルをアタマ差振り切って重賞ウィナーの称号を獲得した。

4月12日、中2週で迎えた7戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切り、4着に入った。

5月9日、中3週で迎えた8戦目は、3歳オープンの菖蒲特別（東京芝1400m 晴/良）に牝馬ながら56kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線に入ると、前で粘るリンドユウホウを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身半の差をつけて1着ゴールを果たした。

6月7日、中3週で迎えた9戦目は、3歳G2のニュージーランドトロフィー4歳ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（2戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

7月5日、中3週で迎えた10戦目は、3歳G3のラジオたんぱ賞（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（3戦1勝）。8頭立ての2番人気に推されて大外8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では末脚を伸ばせず6着に敗れた。

10月4日、約3か月の休養明けで迎えた11戦目は、田島良保騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G3のサファイヤステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。競走中止となった。