ピースオブワールド（2000年生、母ビバムール）

ピースオブワールド（2000年2月18日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「世界の平和」。2002年にJRA賞最優秀2歳牝馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のサンデーサイレンス（当時14歳）と交配したビバムールが9歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は（有）千代田牧場。戦績は、中央平地10戦4勝。2002年の阪神ジュベナイルフィリーズ(牝G1)に勝利した他、2003年の秋華賞(牝G1)で4着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

坂口正大厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2002年）

10月5日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（京都ダート1400m 晴/良）に出走。馬体重は498kg。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、ミドルペースでレースを進める。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のピサノボニータに6馬身の差をつけて初白星を挙げた。

10月20日、中1週で迎えた2戦目は、2歳500万下のかえで賞（京都芝1400m 曇/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るエースインザレースを異次元の末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて勝利を手中に収めた。

11月3日、中1週で迎えた3戦目は、牝馬限定2歳G3のファンタジーステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦2勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では猛烈な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のシーイズトウショウに1馬身1/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

12月1日、中3週で迎えた4戦目は、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（3戦3勝）。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では猛烈な末脚を爆発させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のヤマカツリリーに1馬身半の差をつけて2歳女王の座を射止めた。

3歳（2003年）

5月25日、約6か月の休み明けで迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で福永祐一騎手（4戦4勝）。17頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では他馬と同じ脚勢になってしまい13着に敗れた。

9月21日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で福永祐一騎手（5戦4勝）。12頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

10月19日、中3週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で福永祐一騎手（6戦4勝）。18頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

12月21日、中8週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた8戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で福永祐一騎手（7戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線ではキレのある末脚を繰り出したが、3着に終わった。

4歳（2004年）

2月1日、中5週で迎えた9戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で福永祐一騎手（8戦4勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではじわじわとしか伸びず6着に敗れた。

3月13日、中5週で迎えた10戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で福永祐一騎手（9戦4勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず12着に敗れた。