フィフティーワナー（2002年生、母Heraklia）

フィフティーワナー（2002年5月10日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬。馬名の意味は「５１。イチローの背番号。イチローの様に世界で活躍を願って」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のFusaichi Pegasus（当時5歳）と交配したHerakliaが9歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地12戦6勝、地方1戦0勝2着1回。2006年のアンタレスステークス(G3)に勝利した他、2008年の東海ステークス(G2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

キャロットクラブにて総額6,000万円（15万×400口）で一口馬主が募集された。

安田隆行厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2005年）

7月23日、デビュー戦は柴山雄一騎手を鞍上に据えて、3歳未勝利（函館ダート1700m 晴/良）に出走。馬体重は486kg。13頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮したが、3着に終わった。

8月6日、中1週で迎えた2戦目は、3歳未勝利（函館ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴山雄一騎手（1戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のエイシンユニコーンに5馬身の差をつけて未勝利戦を制した。

10月29日、約3か月の間隔を開けて迎えた3戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（京都ダート1800m 曇/不良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。先手を取る形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のレディキラーに約10馬身の大差をつけて単勝一倍台の支持に応えた。

11月20日、中2週で迎えた4戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下（京都ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のストロングドンに5馬身の差をつけて断然の支持に応えた。

12月11日、中2週で迎えた5戦目は、3歳以上1600万下の摩耶ステークス（阪神ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は柴山雄一騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて楽々と抜け出し、最後は2着のトラストジュゲムに3馬身半の差をつけて破竹の4連勝を決めた。

4歳（2006年）

4月23日、約4か月半の休養明けで迎えた6戦目は、G3のアンタレスステークス（京都ダート1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は武豊騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のヒシアトラスに2馬身半の差をつけて重賞初挑戦初制覇を果たした。

6歳（2008年）

2月9日、約22か月の休養明けで迎えた7戦目は、白富士ステークス（東京芝2000m 小雪/良）に出走。芝レースへの出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は岩田康誠騎手（1戦1勝）。14頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。最後は勢いを失って14着に敗れた。

3月9日、中3週で迎えた8戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの仁川ステークス（阪神ダート2000m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では豪快に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のドンクールに1馬身半の差をつけて久方ぶりに勝利を挙げた。

3月30日、中2週で迎えた9戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のマーチステークス（中山ダート1800m 小雨/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、3着に終わった。

4月27日、中3週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた10戦目は、G3のアンタレスステークス（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。逃げを打ち、緩やかなペースでレースを進める。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では末脚が続かず、4着に終わった。

5月25日、中3週で迎えた11戦目は、G2の東海ステークス（中京ダート2300m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（3戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

7月21日、中7週で迎えた12戦目は、Jpn3のマーキュリーカップ（盛岡ダート2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（4戦1勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて12番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、サカラートに交わされて1馬身半差の2着に敗北した。

11月24日、約4か月の休み明けで馬体重を前走から11kg増やして迎えた13戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのトパーズステークス（京都ダート1800m 小雨/稍重）に出走。16頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では切れる脚を使えず6着に敗れた。